2009.11.22

卒論は,最後の最後まで見直しをして

 今日は,卒業論文等の作成に関するゼミ指導の日であった。彼らが論文を提出するまで,あと2月ほど。既に,r論文のボリュームは私が当初示した基準を超えた学生がいる。「データを取り終えた」と言い切る学生もいた。彼らは皆,まじめに取り組んだからこそ,速いペースで執筆を進めている。それは,それで,よいことである。
 しかし,私は,あえて,「卒論は,最後の最後まで見直しをしてから,提出締め切り日にへとへとになって提出す
るのがよいのだ」と,彼らに訴えた。内容にせよ,構成にせよ,表現にせよ,およそ人が綴る文章に「完璧なもの」はないからだ。我がゼミ生たちには,論文の独自性,了解性,そして実践的有効性(特に彼らは教職志望者であるから,自身の教職人生に論文への取り組みが資することが望ましい)等について,何度も何度も点検し,推敲に推敲を重ねて,卒業論文を提出してもらいたいものだ。決して,妥協することなく。

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2009.11.21

学習経験の蓄積は子どもの学力向上に資する

 たつの市立小宅小学校の授業研究会に参加した。3年生と4年生の社会科の授業を見学したが,いずれのクラスも,指導者が子どもたちに多様な学習経験を提供していた。その学習経験の蓄積は,子どもたちの学習参加の可能性を高め,彼らに思考の材料を豊かに与えていた。
P1120353P1120359 例えば,4年生の子どもたちは,教師から与えられた,ゴミの分類表をもとに,自分たちでゴミの弁別に取り組み,その結果をイラストで表現している。ゴミについてのイメージマップを作成したり,見学や聞き取りにも従事したりもする。本時だけでも,グラフや写真の分析,その結果の発表や交流等,幾重にも及ぶ活動が用意されていた。そして,子どもたちは,きちんと,それらを消化していた。例えば私が,「あのイラストはどうやって描いたの?」とたずねると,いつどのような手法で整理したのかをさっと答えてくれたのであった。

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2009.11.20

こんなにも熱心な協議ができるなんて--

 たつの市立小宅小学校の授業研究会に参加した。これは,揖龍地区の小学校教育研究会社会科部会とタイアップするものであった。校内の教師40名弱,学校外からの教師10数名が,2つの授業を見学し,8つのグループに分かれて,その特長と課題に関する議論を繰り広げた。
P1120433 協議の時間は,たった20分。それでも,それぞれの授業を多角度で検討し,代表者が,写真のように,気づきをコンパクトにまとめて発表してくれた(各グループ2分程度)。短い時間で,あれだけの議論ができるとは,驚きである。こんなにも熱心な協議ができるなんて--。すごいことである。
 ちなみに,このグループ報告の後は,3人の教師と私による,パネルトークをまとめに据えた。これもまた,工夫sされた,研修のデザインである。

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2009.11.19

研究授業を見学する教師たちのスタンスには--

 ある中学校の英語科の研究授業を見学した。1年生に,一般動詞を用いた否定文を理解させ,それを用いた表現活動に従事させるものであった。授業者は,風邪(?)で声がかれる中,すがすがしく,がんばっていた。文法を習得させるために工夫していた。それらは,ねらいの明示,分かりやすい説明,パターン練習,振り返り活動の設定等である。
 一方,授業を見学する同僚の中には,やや消極的な姿勢が見られた。例えば,教室の中に入らずに,廊下で遠巻きにしている。メモもとらない--。確かに38名の生徒を抱える教室は狭いし,指導する教科が異なるとその特徴と課題が分かりにくいだろう。でも,だからこそ,いろいろ,工夫して,授業の全体像に迫らねばならないのだ。研究授業を見学する教師たちのスタンスには,その学校の実践研究の底力がはっきりと現れる。

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2009.11.18

松浦教諭の研究授業の構想を聞いて-そのチャレンジ-

 今夜,我が研究室を,守口市立橋波小学校の松浦教諭が訪ねてきた。彼は,今月27日に,第5学年社会科の研究授業を実施する。所属校の研究主題は,「主体的に考え,表現する子を育てる」である。それに迫るために,彼が選んだ単元は,「情報化した社会の様子と国民生活のかかわり」である。この内容は,新学習指導要領に登場した,新しいものである。先行事例は,皆無であろう。しかし,だからこそ,やりがいがあると彼は言う。学校放送番組『日本とことん見聞録』の視聴を導入して医療ネットワークの存在等を示唆し,それを活用させて,地域の福祉ネットワークの構築について,子どもたちに思考・表現させると聞いた。私は,高齢者が「豊かに生きる(たんに困っていることをたすけてもらうだけでなく)」ためのネットワークの意義やその具体的な取り組みについて聞き取りや資料活用に子どもに取り組ませることを提案してみた(彼がそのとおりにするかどうかは分からないが)。
 よく分からないが,本時では電子黒板の活用も組み入れないといけないという事情もあるそうだ。学校研究のテーマに迫る,新しい学習内容の指導に取り組む,新しいメディアを活用してみる等,二重三重の課題を伴う研究授業に,松浦教諭は果敢に挑戦する。まだ作成途中の指導案は,既に7ページ(ワークシート案を含む)である。この授業,あまりの難題に,失敗するかもしれない。けれども,そのチャレンジは,彼の今後の授業づくりに,同僚のそれに,必ず資するであろう。なお,彼は,指導案をA4判2ページに圧縮する方が大変です(不可能です)と,私の昨日のブログの内容について語ってくれた。

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2009.11.17

A4判2ページの指導案を作成するのは大変か

 ある中学校の体育の研究授業を見学した。マット運動の指導であるが,開脚前転等の技能を獲得させるために,適切な指示が与えられ,また効果的な練習が授業に採り入れられていた。特に,ペアでの取り組みが機能していた。
 事後協議会で,ある教師が,「1人だけがこんな大変な指導案を書いて研究授業を実施するのではなく,全員が授業改善のポイントを明らかにし,公開し,アドバイスするというデザインの研修の方がよい」といった趣旨の発言をされた。私は,それに対して,それも複数ある研修のデザインの1つとして,試みてみるとよいでしょうと批評した。同時に,今回作成された,「A4判2ページ」の指導案よりずっとずっと書き込んだ指導案を作成するからこそ,当人にも同僚にも得るものがあるという可能性についても検討してもらいたいと述べた。
 読者のまわりでは,どうであろうか。果たして,A4判2ページの指導案(単元計画も,評価規準も記されていない,学校の研究主題との関わりも論じられていない)を作成する営みが大変であるという理解は,一般的であろうか。私は,全国の学校の授業研究に接していて,そうは思わないのである。

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2009.11.16

「重ね着」のデザイン(家庭科における活用型授業)

P1120074 京都府久世郡久御山町立久御山中学校で様々な授業を見学した。そのうちの1つに,家庭科における活用型授業があった。被服に関するものだ。教科書で,被服の歴史や衣類のデザインの効果(印象)を確認した後,教師は,子どもたちに,いくつかのテーマを設けさせる(明るい感じ,大人の雰囲気等々)。それをもとに,個々の子どもに,「重ね着」の色やデザインを考案させ,その妥当性を相互評価させていた。また,相互にテーマを与えさせ,それにマッチする服のデザインを構想させてもいた。この年頃の子どもたちは,自分が着ける衣服に興味津々だ。彼らは,楽しそうに,また,しっかりと,上記の活動に従事していた。

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2009.11.14

活用型学力の育成に資する,言語数理運用科の教材

P1120032 広島市立白島小学校では,広島市の小中学校に導入されている,ひろしま型カリキュラムの「言語数理運用科」の授業も見学した。6月にも見学し,その時にも感じたのだが,この教科に準備されている教材は,よく練られていると思う。活用型学力,すなわち思考力や表現力の育成に,地域素材が位置づけられているからだ。例えば,写真は,学校給食の歴史や現状について調査し,それを踏まえて,30年後の給食を構想し,提案する学習のまとめの段階である。ここでは,指導者が,給食調理員さんの思いを子どもたちに伝えている。
 その他にも,広島の街の交通(路面電車)や標識等々が教材として準備されているそうだが,よく構想したものだと思う。

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2009.11.13

番組と子どもとの出会いを大切に

 広島市立白島小学校を訪問し,同校の授業を見学した。同校は,「共に学び合う子どもを育てる-放送・機器の活用を通して-」という研修主題の下,授業研究を重ね,その成果を,研究発表会を開催してオープンにしている学校である。本日は,6つの授業が公開された。それは,実に多様であった。番組等の利用についてであれば,まず,教科・領域が幅広い。国語,道徳,理科というレパートリーが示された。その方法については,丸ごと視聴もあれば,分断視聴もあった。番組を全員で視聴させる場合も,子どもたちにクリップを選択させる場合も登場した。
P1110967 また,2年生の道徳の授業については,『ざわざわ森のがんごちゃん』視聴後の展開を複数構想し,授業中に即時的に妥当なものを選択するというプランが作成されていた。番組と子どもとの出会いを大切にしようとする,指導者の姿勢に共感させられた。

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2009.11.12

『2011以降の学校放送番組とデジタルコンテンツのあり方に関する調査研究 最終報告』

 先日,いわゆる「NHK2011」,すなわち,「2011年以降の学校放送番組とデジタルコンテンツのあり方に関する調査研究」の報告書が刊行の運びとなった。2011年以降のNHKの学校向けサービスの全体像,番組の編成や構成,デジタル教材の配信や教員向けサポート等について,1年半かけて,6名のメンバー,NHK・日本放送教育協会のスタッフでまとめあげた。私は,この研究プロジェクトの主査であったが,報告書が完成して,ほっとしている。
 報告書には,放送教育歴史年表,新番組やデジタル教材の活用イメージをまとめたショートストーリー,米国の放送局の教員研修サービス等の資料も載せられている。これらも貴重な情報であると思う。
 報告書に興味のある方は,NHK青少年・教育番組部の放送教育担当スタッフ(I谷さん,U橋さん,M間さん)に照会してみるとよいだろう。

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