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2004.05.29

「思考力」をどう評価するか(坂出附小)

 5月28日も,香川大学教育学部附属坂出小学校で公開研究会が催された。同校は,「思考力」の育成をテーマに掲げて,目標レベル,単元レベル,授業レベル,評価レベルで,学校研究を推進している。その成果の一端が,28日にも,公開された。
 習熟度別指導,少人数指導,複数担任制など,今日的な授業形態を採用しつつ,教材の選択や設定が実に緻密におこなわれていた。また,発問や話し合いの構成など,伝統的な教育技術も駆使されていた。
 ところで,研究授業後に,研究会のアンカーとして,シンポジウムが催された。タイトルは,「『思考力』育成の決め手は何か?」というものであった。私がコーディネータを務め,ゲストとして鶴田清司先生(都留文科大学),奈須正裕先生(立教大学),川勝博先生(香川大学)に,また事例報告者として坂出附小の真鍋佳樹研究部長に,登壇してもらった。
 シンポジウムでは,様々な議論が繰り広げられたが,「思考力」をどう評価するかという点について,興味深い提言がなされたように思う。もし思考力をさらに下位の○○力といった要素に分解できないならば,いわゆるスキルとして測定・評価するよりも,よりエピソード的な評価を試みる方が妥当なのではないかという意見だ。
 私自身は,その主張を部分的に受け入れたい。すなわち,思考力にも,様々な次元があり,それに応じた指導と評価を展開すべきだと考える。例えば,坂出附小が公開した朝学習では,思考法の基礎とも言えるものが鍛えられており,はっきりとその熟達を測定できる。しかし,生活科や総合的な学習で期待されていた思考力は,実践的思考力とも呼べるものを志向しており,実際の文脈の中で子どもたちがどう悩み,それをどのように工夫して(思考様式の再構築を繰り広げて)いったのかを,教師たちが個性記述的に確認していくのがベターであろう(ペーパーテストの得点やワークシートの記述は評価対象として不十分である)。
 「思考力」を評価する視点と方法の多様化を再度痛感したシンポジウムであった。

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