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2005.03.18

授業研究論特講(和歌山大学教育学部での集中講義)

 平成17年度,和歌山大学教育学部教育実践教室の専門科目で,「授業研究論特講」を担当することになった。8月29日~9月1日の集中講義だ。これまで様々な大学で集中講義を担当してきたが,タイトルに「授業研究」がついたものを開講できるのは初めてだ。「ご専門は?」とたずねられたら,「授業研究と教師の成長です」と答えることにしている私としては,自己実現できる(?)講義だから,がんばりたいと思う(お誘いいただいた野中先生,ありがとうございます)。講義の目標,内容等は次のとおり。シラバスには字数制限があったので,こんなに詳しくは書けなかったが――。

達成目標
 ・我が国における「授業研究」について,その意義や多様性を理解する。
 ・「教育メディア研究」や「カリキュラム開発」,「教師の成長」等との連接,接合という「授業研究」の新しい動向について理解する。

授業概要
 授業研究は,理想的な授業の姿を明らかにするためにも,その創造者たる教師の力量を高めるためにも,極めて重要な営為である。それゆえ,我が国では,教育研究者が学校に足を運び,教師たちと共同で授業研究を推進してきた。同時に,教師たちも,学校で,自主サークルで,授業づくりに関する研鑽を積み,授業研究への取り組みを一種の教師文化にまで高めてきた。本講義ではまず,授業研究のそうした意義や多様性を,総論として,解説する。
次いで,授業研究の基本的知見の概説として,授業の設計・実施・評価に関わる教師の専門的技量について,実践事例を参照しながら詳述する。
さらに,教育メディア研究,カリキュラム開発,教師の成長に関する研究との連接,接合という,授業研究の新しい展開について,言及する。これらについても実践事例を提供し,その具体像を受講生に把握してもらう。また,ワークシートの活用や意見交換等を講義に導入し,受講生に,授業研究の新しい方向性や可能性について,主体的に検討してもらう。

授業計画
1.授業研究の意義
2.授業研究の類型―その目的,主体,分野,方法等―
3.授業の設計・実施・評価(1)―子どもの思考過程や反応の予想―
4.授業の設計・実施・評価(2)―授業における意思決定―
5.授業の設計・実施・評価(3)―評価から設計への戻り道―
6.授業研究と教育メディア研究(1)―学校放送番組の活用―
7.授業研究と教育メディア研究(2)―メディアミックスによる授業づくり―
8.授業研究と教育メディア研究(3)―メディア・リテラシーの育成―
9.授業研究とカリキュラム開発(1)―総合的な学習の時間―
10.授業研究とカリキュラム開発(2)―選択教履修幅の拡大―
11.授業研究とカリキュラム開発(3)―目標に準拠した評価と少人数指導の導入―
12.授業研究と教師の成長(1)―初任教師の抱える課題―
13.授業研究と教師の成長(2)―中堅教師のアクションリサーチ―
14.授業研究と教師の成長(3)―ベテラン教師のライフストーリー―
15.試験

授業方法・評価方法
 講義において,授業のビデオ記録や文字記録を提示し,実践事例を紹介する。また,学校放送番組などの教材例も提示する。それらを用いた事例検討を受講生とともに繰り広げる。 
出席状況と試験によって,成績を算出する。成績評価に占める両者の比率は,4:6を予定している。

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Comments

木原先生、集中講義を引き受けていただきありがとうございます。今年の和歌山大学教育学部の集中講義はすごいです!木原先生の「授業研究論特講」と陰山英男先生の「教職演習B」が超目玉です。後期には、「教師力養成特講」という教育委員会、附属学校、大学が協力して取り組む新設科目も登場します(すみません、こんなところで宣伝して)。
 他にもいろいろとお世話になりますが、よろしくお願い致します。

Posted by: のなか | 2005.03.19 at 05:27 AM

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