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2005.04.08

仮説実験授業の特徴(『授業の復権』を読んで)

 購入したもののなかなか読む機会を捻出できなかった『授業の復権』(森口朗著,新潮新書)を読んだ。新旧の授業論が紹介されている,ユニークな本だ。この本の中で,「仮説実験授業」が取り上げられていた。著者は,「仮説実験授業には楽しい授業と基礎学力の充実をどう両立させようかという苦悩があった」と,その性格を巧みにまとめている。
 かつて私が大阪大学・大学院人間科学研究科で博士課程の院生だった頃,森田英嗣さん(現,大阪教育大学助教授)らと,JMT研究会なるものを定期的に開催していた。Japanese Models of Teachingの略である。この研究会では,毎回,我が国の学習指導法を取り上げ,その系譜や特徴などを集中的に議論していた。「仮説実験授業」も分析の対象とした学習指導法のひとつだった。
 この学習指導法について,「実験結果の予想を選択肢で意思表示するので誰もが授業に参加できる,(討論を経て)予想を変更してもよいといった過程は,『民主的な授業』への志向性を反映したものであろう」「授業書方式は,ティーチャープルーフを体現するものであり,誰でも実施可能という良さを持つと同時に,教師の授業力量を低下させる危険性もはらんでいる」といった意見を交わしたことをなつかしく思い出した。

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Comments

教師が自分で単元を構成する力は絶対に必要なのでしょうか?病気を治すすばらしい薬があれば、医者はその薬を利用するでしょう。自分で薬を開発する必要が無いからです。優れた単元構成の教材があるのであれば、教師はそれを利用すべきです。自己満足のために自分で単元構成するなどという発想は、授業を受ける子どものためにもやめたほうがいい。

Posted by: kyoshi | 2006.05.02 at 12:25 PM

小学校の教員です。仮説実験授業を実践していました。授業書がありますので、授業を自分で組み立てる必要がないため、自分で単元構成をする力は身に付かないと思います。ただ、私が実践してよかったのは、子どもからは圧倒的に支持され、学ぶことが楽しいと思ってくれた。教師の立場だと、授業記録をとることで、子どもの発言を大切にする習慣がついた。ということでしょうか、うまくまとまりませんが。今は実践に時間がかかるので、できなくなりました。

Posted by: koyateru | 2005.04.09 at 10:16 PM

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