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2005.06.15

「授業研究」とは何か(『新版 カリキュラム研究入門』から)

 今年度前期,大学院の講義で,『新版 カリキュラム研究入門』(安彦忠彦編,勁草書房)をテキストに用いている。既に,6つの章を読破してきた。明日は,第七章「カリキュラムの評価的研究」が題材となる。だから,再々読した。この章は,編者の安彦先生が執筆なさったものだ。いつもながら,切れ味鋭い語り口だ。また内容の整理が巧みで,納得させられることが多い。
 「授業研究」と「カリキュラム研究」の関係性について言及するくだりがあった。安彦先生の他の著書でも目にしたことがあるのだが,「授業研究=展開カリキュラムの研究」「従来の『授業評価』の研究を,明確に『カリキュラム評価』研究の中心に位置づけるべき」といった指摘だ。概ね,賛成だ。1時間の授業はカリキュラムの具体的な表現であり,指導案には,カリキュラムの体系との関係を記すべきだと私も学校現場で主張してきた。
 ただ,「授業研究」は,様々なスタンスがある。確かにカリキュラム研究の1領域と解釈できるような類のものもあるが,例えば,『授業研究の方法論』(水越敏行著,明治図書)にある,すぐれたモデルによる授業研究は,むしろ教師研究との接点を有している。私が営み,『授業研究と教師の成長』にて紹介した授業研究は,教育メディア研究や放送教育研究と結びついたものだ。
 授業研究は,カリキュラム研究も含む他の様々な教育研究とよい関係を築きながら,授業の設計・実施・評価をめぐる学術的知見や実践的知恵を蓄積する学問であると,自分なりに定義したいと改めて思った。

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