学力調査の結果をどう考えるか(A市の学力向上推進委員会に参加して)
本日,A市の学力向上推進委員会に出席した。本年度,第2回目の会議だ。事務局から,本年度の学力調査の速報が示された。
常々,私は,「児童・生徒を対象とする学力調査は,学校カリキュラムや教師の授業,家庭における保護者の働きかけの実態を把握し,それらとすり合わせしないといけない」,「全市的な学力向上施策以上に,各学校が策定し,実行する学力向上プランが重要だ」と主張してきた。
加えて,学力調査単独の結果についても,数学○○点,全国平均よりも××点低いなどといった分析はほとんど意味がないと指摘した。領域や観点別の結果に踏み込んで分析しないと指導の重点内容が明らかにならない。また,そもそも社会-経済的な状況が異なる地域の学力調査結果を比較しても,当該地域の学校の実践を正当に評価したことにはならない。「全国市」などという,特色のない地域は存在しない――。比較するならば,やはり同じ地域・学校の学力調査結果の経年変化に注目したい。「学校を基盤とする学力向上アプローチ」は,一般受け,マスコミ受けしないかもしれないが,学力向上への王道なのだから。
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