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2005.08.31

「授業研究論特講」(和歌山大学教育学部での集中講義)3日目

 本日もまたまた,和歌山大学教育学部教育実践教室の専門科目「授業研究論特講」の集中講義を担当した。今日は,「授業研究」と「カリキュラム開発」や「教師の成長」の接点という,授業研究の新展開について解説したり,受講生に考えてもらったりした。
 「授業研究」と「カリキュラム開発」の接点については,カリキュラムの語源やカリキュラム開発の基本枠組みを整理するとともに,「総合的な学習の時間」,「選択教科」そして「少人数指導」等に関する実践動向や事例を紹介した。また,それらが授業研究の基本たる,授業の設計・実施・評価の研究に与える影響,例えば,「共同的意思決定」などを確認した。
 「少人数指導」のパートでは,実際にある指導計画に記された目標に対する評価規準・判断基準を作成するという演習を導入した。評価規準等の作成は,学校現場の先生方でも戸惑っている課題だから,受講生にとってみれば,けっこう難しかったであろう。けれども,このような体験はきっと彼らの教育実習に役立つはずだ。

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2005.08.30

「授業研究論特講」(和歌山大学教育学部での集中講義)2日目

 本日も,和歌山大学教育学部教育実践教室の専門科目「授業研究論特講」の集中講義を担当した。今日は,「授業の設計・実施・評価」のうち,授業の再設計と授業評価について,また「授業研究と教育メディア研究」について解説したり,受講生に考えてもらったりした。DSC00001
 授業の再設計については,古い実践になるが,単元「世界の国々の食生活」を解説の題材とした。実践者の野田先生による子どもの反応を踏まえた,即時的意思決定,単元の学習過程の再構築は,何度見ても,ベテラン教師らしい工夫に満ちている。教師の相互作用的意思決定を解説する資料として,極めて効果的だ。今日もまたそう思った。

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2005.08.29

「授業研究論特講」(和歌山大学教育学部での集中講義)始まる

 本日から,和歌山大学教育学部教育実践教室の専門科目「授業研究論特講」の集中講義が始まった。
 講義は,大きく5つのパート,「総論」(授業研究の意義,授業研究の類型-その目的,主体,分野,方法等-),「授業の設計・実施・評価」,「授業研究と教育メディア研究」,「授業研究とカリキュラム開発」,そして「授業研究と教師の成長」に分かれる。
 本日は,「総論」と「授業の設計・実施・評価」について,理論を語った。前者では,自分の研究のスタンスを紹介しつつ,稲垣・佐藤による授業研究の枠組みを導入して,授業研究の体系を整理し,それらと受講生の関心を関連させた。また,後者では,授業の設計・実施・評価の円環的関係を示しつつ,特に授業設計の理法(目標と指導法の関連性)と技法(診断バズ,思考のルートマップなど)を紹介した。
 受講生は少ないが,さすがに教員志望が強く,私の話を熱心に聞いてくれたし,それを自分の興味に関係づけて考えてくれた。
 講義終了後,集中講義に誘ってくださった野中先生や現場の先生方と食事を共にしたが,野中先生たち実践センターの方々と和歌山の教育現場との強い絆,太いパイプを見せられて,自分も地元,大阪の先生方ともっと協力関係を築かないといけないと感じた。

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2005.08.28

全放連・研究部の「学力向上プロジェクト」-その成果の公開-

 28日午前,全放連・研究部の「放送学習による学力向上プロジェクト」のミーティングに出席した。このプロジェクトでは,6月と11月に催される2つの授業研究会における集中的な議論の他,メンバーそれぞれが日々の実践において放送教育と学力向上との接点を開拓する取り組みを続ける。前者のうち6月のものは,10月29日(土)午前に催される,放送教育研究会全国大会の実践交流会「基礎・基本」セッション(司会は私,木原)でレポートされる。また,後者は,年度末には報告書として,また全国大会には「リーフレット」としてまとめられる。DSC09994
 A3版の表裏の紙面サイズに,この研究プロジェクトの魅力や可能性,授業や活動の実際を表現しなければならないのだから,「リーフレット」の構成の検討は難を極める。今日のミーティングでも,「リーフレット」のデザインについては,共通理解には至らず,9月のミーティングで継続審議することになった。昨年度までの「教育放送デジタル化対応プロジェクト」と同様,いいデザインを考案して,全放連の研究活動の特長をぜひ多くの方に知っていただきたいものだ。

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2005.08.27

読解力をつける授業力とは(金沢大学教育学部附属教育実践総合センター主催セミナー)

 27日,石川県野々市町の情報交流館「カメリア」で,金沢大学教育学部附属教育実践総合センター主催のセミナーが開かれた。テーマは,「読解力をつける授業力とは」である。「読解力」の定義や枠組みを明らかにする「全体会①」,教科等における「読解力」を高める指導について交流する「グループセッション」,そして,それらを総括するための対談が繰り広げられる「全体会②」で構成された,このセミナーは上記センターの中川さんと石川県の先生方の手によってデザインされ,運営されている。DSC09963
 グループセッションで提案された実践はいずれも,「読解力」を多面的,構造的に把握し,それに迫る指導と評価を体系的に進めたものだ。北陸,石川県の先生方の実力をあらためて思い知った。

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2005.08.26

NHK学校放送『学校デジタル羅針盤』の第8回の感想を

 26日, NHK学校放送『学校デジタル羅針盤』の第8回が放送された。この回のキーワードは,教員研修である。丹波市教育委員会が主催する研修の模様が紹介されているが, 教師たちがデジタル教材の存在を知り,それを自らの実践に導入しようとする意欲を高め,その窓口を見いだす様子が描かれている。ぜひご覧いただいて,このブログに,そして同番組の掲示板に感想を寄せてもらいたい。
 今回の撮影は,私服。それについても感想を――。でも,センスが悪いなんて言わないでね。私服のまま撮影するなんて思ってもみなかったんだから。

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2005.08.25

川崎市立小学校の教師たちの実践研究への熱意

 25日,川崎市立小学校情報教育研究会の夏期会員研修会に参加した。「学力向上への今日的アプローチ-メディア活用の意義と可能性-」と題する講演を担当した。学力向上のためのメディア活用,例えば,ITによる課題の明確化,他メディアによる思考のゆさぶり,NHKデジタル教材による深化・補充学習の実現などについて,話題提供した。
 台風が接近している中,かなりの人数が研修会に参加していた。若い教師もベテランの先生方も,私の話を熱心に聞いてくれたし,取り組み等の発表場面を講演中に設定したのだがそれにもよく応えてくれた。DSC09913
 聞いたところによると,川崎市では,毎週水曜日,教師たちが教育研究会等,実践研究の集いを持てるように,授業を4時間で終えるようにしているらしい。校内で,また学校をまたいで,教師たちが指導法の工夫改善やカリキュラム開発に努めているようだ。すごいことだ――。

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2005.08.24

パートナーシップの充実による学力向上

 24日,栃木県佐野市の小中学校の教師たちを対象とする教育講演会で,「パートナーシップの充実による学力向上」と題する講演をおこなった。1)学力の育成主体が学校だけでなく家庭・地域,そして教育委員会に及ぶこと,2)ティームティーチングや少人数指導,そしてメディアの有効利用など教師たちの指導法の工夫改善が他者やメディアの力を借りて充実すること,3)学校を基盤とする学力向上アプローチの実現に向けて学校の創造的な取り組み=「学校研究」を推進する必要があること,などを訴えた。
 なにしろ600人弱のオーディエンスに対して,大きな会場で,しかも照明を落としての講演だから,壇上からは聴衆の反応がよく分からない。反響はどうだったのか――。まあ,自分なりには,モデルと事例を駆使して,学力向上のフロンティアを語ったつもりではあるが――。

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2005.08.23

10年経験者研修参加者の積極性

 本日も,和歌山県田辺市のBig-U(とてもきれいな会場)で,同県教育委員会の10年経験者研修の講師を担当した。今日のメニューは,各人が「教科等における指導・評価の工夫改善」プランを策定し,それをグループ内で,また全体の場で報告するというものだ。DSC09903
 学びの基礎力の重視,IT活用,評価規準や判断基準の運用など,1日目の学力向上施策体系として私が示唆した手だてや方策を,それぞれがプランの中に取り入れてくれていた。
 それ以上に感心したのは,参加者の積極性だ。いくつかのグループが,プランを報告したいと名乗りを上げてくれた。また,プラン作成者以外のグループメンバーが,それを自分が作成したわけではないのに,プランの長所を熱っぽく語ってくれた。こうした積極性のある参加者だから,彼らは,2学期にきっといい授業実践を繰り広げてくれるに違いない。

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2005.08.22

再度10年経験者研修の講師を担当

 22日,和歌山県田辺市のBig-Uで,同県教育委員会の10年経験者研修の講師を再度担当した(明日も継続)。先日と同じ内容の研修会を南部でも催すというわけだ。
 参加人数は北部の半分ほどだが,各人の「教科等における指導・評価の工夫改善」への熱は,相変わらず高い。本日は,学力向上施策体系,学力向上に向けた授業評価基準を用いて,参加者自らの取り組みを総点検してもらった。明日は,それを踏まえて,2学期の授業改善プランを策定し,報告してもらう。また,相互評価してもらう。
 どのようなプランが登場するか,楽しみだ

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2005.08.21

eCCプロジェクトの成果と課題に関する追跡インタビュー

 21日,東京大学大学院情報学環の山内研究室で, eCCプロジェクトに参加した教師2名を対象として,その成果と課題に関する追跡インタビューを実施した。このプロジェクトは,カリキュラム・コーディネータ養成のためのe-Learningプログラムの開発研究であったが,そこで培った,カリキュラム・コーディネーションに関する知識やスキルを,彼らが所属校におけるカリキュラム開発に適用しているかなどについて,ヒアリングを展開した。
 例えば,研究主任と学級担任とのコミュニケーション調整役を果たしている,研究授業後の協議会では本時だけでなくカリキュラムにも目が向くように発言しているといった,彼らなりのアクションを確認できた。また,それらが,eCCプロジェクトの課題や研修スタイルに根ざしているとのコメントを得た。
 これらの知見は,後日,学会等で,研究チームで報告する予定だ。

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2005.08.20

「学校研究テーマ」の作成・提案シミュレーション(LTプロジェクト第2回オフミから)

 20日,東京大学大学院情報学環の山内研究室で,学校研究推進リーダー養成プロジェクト(LTプロジェクト)の第2回オフミが開催された。
 今回,参加者は,第2課題「学校研究テーマに関する『提案文書』」の作成,その報告活動を実施した。それは,ある学校の研究テーマ設定についての条件文(2年間国語科を対象にして「伝え合う力」の育成を図ってきたが,学力調査ではその成果を確認できなかったという状況)を題材にして,当該学校たるT小学校の次年度の学校研究テーマの作成と提案をシミュレーションするというものであった。
DSC09853
 国語科の研究を継続する,発展させる,対象教科を変える(増やす)など,実際には様々なパターンがあるが,大切なことは,学校研究テーマが次のような要件を満たしていることであると,私は解説した。
・テーマと研究体制等は関連するので,後者も多少は踏み込んで提案する,ただし具体性が強すぎると,人任せになるので要注意。
・昨年度までの実践との連続性を確保する,継続性と発展性とのバランスを取る
・社会的な動向と地域や学校の実態の両方をかんがみる
・テーマのよさを象徴する巧みな表現が期待される

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2005.08.19

よい実践を同僚と共有したり,開拓したりするために

 19日も,和歌山市郊外のマリーナシティで催された同県教育委員会の10年経験者研修で講師を務めた(明日も継続)。
 10年経験者たちは,短い時間の中で,昨日私が提供した「学力向上の実践動向」を踏まえて,2学期の授業改善プランを策定し,グループ内で,また全体の場で,それを報告してくれた。彼らの授業改善への意欲に敬意を表したい。wakayama10_008
 3つのプランを全体の場で報告してもらったが,プランの作成者の報告だけでなく,同じグループの教師たちには,そのプランのよさを補足してもらった。授業づくりが共同的な営みであることを体得してもらうために。
 そしてその延長として,研修の最後に,「皆さんはこれから学校の中で実践的なリーダー,ミドルリーダーになります。よい実践を同僚と共有したり,開拓したりするためには,『同僚の授業のよいところを発見しましょう。そして,それを語る言葉を豊かに持ちましょう。』」と参加者にエールを送って,研修を締めくくった。

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2005.08.18

学力向上とIT活用

 18日,和歌山市郊外のマリーナシティで催された同県教育委員会の10年経験者研修で講師を務めた(明日も継続)。
 教科等の指導と評価について,10年経験者が自らの実践,授業力を点検し,その改善に向けた2学期の授業プランを策定するというメニューだ。今日は,「教師の成長モデル」と「学力向上」を指標として,参加者にこれまでの実践を振り返り,その補完や発展の構想を立ててもらった。すると,「学力向上」に向けた授業改善としてIT活用を取り上げたいという人がかなり登場してきた。私としては,例えば「評価を活かした授業づくり」とか「教科におけるプロジェクト学習」にも参加者に興味を抱いてほしかったのだが――。やはり,IT活用が分かりやすい,取り組みやすいということか――。しかし,IT活用も,教科の特性や本質を踏まえなければならない,中高校生であれば情報手段を選択させたいといったことをあらかじめ伝えてあるので,明日の指導計画・指導案の作成・発表の際には,そのあたりを確認したいと思う。

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2005.08.17

学力調査の結果をどう考えるか(A市の学力向上推進委員会に参加して)

 本日,A市の学力向上推進委員会に出席した。本年度,第2回目の会議だ。事務局から,本年度の学力調査の速報が示された。
 常々,私は,「児童・生徒を対象とする学力調査は,学校カリキュラムや教師の授業,家庭における保護者の働きかけの実態を把握し,それらとすり合わせしないといけない」,「全市的な学力向上施策以上に,各学校が策定し,実行する学力向上プランが重要だ」と主張してきた。
 加えて,学力調査単独の結果についても,数学○○点,全国平均よりも××点低いなどといった分析はほとんど意味がないと指摘した。領域や観点別の結果に踏み込んで分析しないと指導の重点内容が明らかにならない。また,そもそも社会-経済的な状況が異なる地域の学力調査結果を比較しても,当該地域の学校の実践を正当に評価したことにはならない。「全国市」などという,特色のない地域は存在しない――。比較するならば,やはり同じ地域・学校の学力調査結果の経年変化に注目したい。「学校を基盤とする学力向上アプローチ」は,一般受け,マスコミ受けしないかもしれないが,学力向上への王道なのだから。

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2005.08.16

「授業研究論特講」(和歌山大学教育学部での集中講義)近づく

 平成17年度,和歌山大学教育学部教育実践教室の専門科目で,「授業研究論特講」を担当することになった。開講日(8月29日~9月1日)が近づいた。だから,今日は,その準備(レジュメ,資料,ビデオなど)に,1日を費やした。
 講義は,大きく5つのパートに分かれる。第1は,総論(授業研究の意義,授業研究の類型-その目的,主体,分野,方法等-)だ。第2は,教育工学の伝統的な研究たる,「授業の設計・実施・評価」だ。第3は,「授業研究と教育メディア研究」で,放送教育やメディアミックスによる授業づくりを扱う。第4は,「授業研究とカリキュラム開発」で,総合的な学習の時間や選択教履修幅の拡大など,今日的な実践トピックを提示する。そして,第5は「授業研究と教師の成長」で,初任教師の抱える課題,中堅教師のアクションリサーチ,ベテラン教師のライフストーリーなどを紹介する。
 和歌山大学教育学部の講義には,教育方法学や情報教育などに関係したものが別途用意されている。だから,それと重ならないように,内容構成を工夫せざるをえない。その過程で,私がもっともオリジナリティをアピールできるのは,やはり,「授業研究やカリキュラム開発を通じた教師の成長」という視点であることを自覚した。

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2005.08.15

「指導の状況に関するアンケート」完成!

 ここ数ヶ月,華東師範大学・教育科学学院のメンバーとの共同研究プロジェクトについて,本学の添田先生や兵庫教育大学の佐藤真先生,そして大学院生等と質問紙調査の内容・形式について,何度も会議を重ねてきた。それは,学校の教務担当者を対象とする,「指導の状況に関するアンケート」だ。
 調査は,(1)学校の概要,(2)学力観,(3)教科学習の工夫改善(少人数指導,習熟度別指導,補充学習,発展的な学習,宿題等の課外指導),(4)総合的な学習の概要(実施時間数,カリキュラム開発の体制,目標と内容,指導体制,実践上の課題),(5)小学校5年(中学校2年)の総合的な学習の代表的実践(領域,目標,指導の工夫と成果,評価),(6)教員研修(教科指導に関わる力量形成,総合的な学習のカリキュラム開発に関わる力量形成,その他)から成る。
 本日の会議で,質問紙が完成した。数日後,印刷業者に原稿を手渡す。9月に実施,10月に回収・分析,11月下旬に中間報告という段取りが組まれている。
 長い時間をかけ,また何度も訪中して内容等を詰めてきた質問紙だけに,ほっとしている。東京都(23区内)での実施に目処が立っていないのが,気がかりだが――。

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2005.08.14

アクション・リサーチの実践動向(千々布敏弥著『日本の教師再生戦略』)

 14日午後,千々布敏弥著『日本の教師再生戦略』(教育出版,2005年)を読んだ。数年前にアメリカでの在外研究を経験した著者が,同国のアクション・リサーチの実践動向,それと日本の授業研究との異同,日本の授業研究の可能性や新しい展開などをまとめたものだ。ことに,アクション・リサーチの諸側面(p.77),日本の実践研究と米国のアクション・リサーチの比較(p.83)などの整理は精錬されている。
自分としては,関わりはあるにもかかわらず,あまり詳しくなかった,わが国の教育センターの歴史や変容について,いろいろ学ぶことがあった。

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2005.08.12

和歌山県の10年研で「授業力の点検・評価」を

 18・19日に,和歌山市郊外のマリーナシティに赴く。ここで催される同県教育委員会の10年経験者研修で講師を務めるからだ。
 この講座は,教科の指導と評価について,10年経験者が自らの実践を点検し,その改善に向けた2学期の授業プランを策定するという,極めて実践的な内容で構成される。冬休みには,この講座の続きとして,報告会が催される予定だ。
 参加者の振り返りを促すために,講義のレジュメ(学力向上の実践動向)はもちろん,授業評価基準表や授業改善のためのワークシートを準備した。実りある講座になるよう,ベストを尽くしたい。
 なお,和歌山県は,10年研を2会場で催している。22・23日には,同じ内容の講座が,県南の教育センター「学びの丘」会場で実施され,私も,そちらに行く(というか,遠いので紀伊田辺に宿泊して,講座に参加する)。

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2005.08.11

広島県府中市立上下北小学校の学校研究

 11日,広島県府中市立上下北小学校を訪問し,同校の研究発表会の指導案や研究紀要の内容・構成について検討した。同校の学校研究の枠組みや手続きは,私の理想型に近い。
 まずは,そのテーマ設定の工夫だ。今年度,この学校は,コミュニケーション能力の育成を標榜して,国語,算数,英語活動の3つの教科等の指導法の工夫改善やカリキュラム開発に着手している。コミュニケーション能力=伝え合う力=国語科の研究という狭い枠組みではなく,これまで取り組んできた総合的な学習の時間のカリキュラム開発の資産を生かして英語活動におけるコミュニケーション能力の育成・発揮も視野に入れている。また,算数の「考える力」の育成を念頭に置き,コミュニケーション能力の育成について,その応用的研究も展開している。つまり,研究テーマに,共通性と多様性の両全を確認できる。だから,研究に全教員が参画しやすい,自我関与しやすい。
 また,「プチ少人数指導」とか「ポートフォリオ評価に基づく繰り返し指導」,「評価専従教師を位置づけたティームティーチング」など,教科指導における実践的アイデアが豊かに提案されている(不思議なことに,それらは,総合的な学習の時間のカリキュラム開発で蓄積した指導法が応用されたものである)。こうした「オリジナリティのある」提案が出てくるのは,同校の実践研究が継続・発展している証であろう。同校の教師たちは,総合的な学習の時間の実践研究を経て,実践を創造する喜び(と苦しみ?)を自分のものにしたに違いない。

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2005.08.10

集中講義も今日で終わり(就実大学「教育方法論」)

 10日午後,岡山の就実大学での「教育方法論」の集中講義を終えた。相変わらず,高い講義出席率だ。9割以上の学生が皆出席だ。遅刻もほとんどいないし,10日前にも記したが,とてもやりやすい。
講義の最後にテストを実施した(60点満点,40点は出席点)。受講生は,ある小学校6年生の社会科の実践に関するビデオを見て,私が設定した問題に解答しなければならない。テスト中に,いかなる資料を見てもいい。どこにも,解答は記されていないからだ。実践記録と講義内容をつないで,受講生は解答を考え,それを文章にまとめなければならない。つまり,彼らの「考える力」を問うているわけだ。具体的な設問は,以下のとおりである。

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2005.08.09

松下教育研究財団のシンポジウムにて(LTプロジェクトを紹介してみたら――)

 8日午後,松下教育研究財団の実践研究助成校の成果報告会が開催された。私も審査委員として,司会進行などを務めた。成果報告会の後,ワークショップを経て,最後に,シンポジウムが開催された。実践研究助成の成果をどう継続・発展させるかという問題への解答の1つとして,静岡大学の堀田先生,金沢大学の中川先生,そして私が財団のサポートにより推進しているプロジェクト研究を紹介することになった。私は,もちろん,LTプロジェクトの意義や実際を報告した。
 与えられた時間は7分。しかも聴衆は,IT活用や情報教育に興味のある方が多く,必ずしも「学校研究」に魅力を感じているわけではない。それでも,IT活用等が学校現場に浸透するためには,遠回りをするようでも,それを学校の実践史に位置づけること,学校の中に確認される教師たちの意識やスキル等の多様性を容認することが欠かせないと私は思うから,あえて,学校研究の今日的意義,その成立要件等を語り,「だからLTプロジェクトなのだ」と説いた。
 あまり受け入れられないだろうなと思っていたら,懇親会では,数名の教師たちが壁の花の私のところに寄ってきてくれた。少なくとも,この人たちには,我がプロジェクトの意義が伝わったのだと分かって安堵した。

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2005.08.08

学校デジタル羅針盤で教員研修が紹介される!

 8月8日,渋谷のNHKエデュケーショナルで,NHK学校放送『学校デジタル羅針盤』の第8回の解説映像が撮影された。この回は久しぶりに,私が担当した。
 キーワードは,教員研修である。丹波市教育委員会が主催する研修の模様が紹介され,私は,その特徴をコメントした。この研修会は,NHKデジタル教材を活用した授業づくりがテーマである。企画した指導主事は,昨年度の『学校デジタル羅針盤』を活用して,デジタル教材の特徴や活用可能性について,参加者に実感させる。次いで,デジタル教材を活用した理科の指導計画を作成し,交流させる。
 教師たちがデジタル教材の存在を知り,それを自らの実践に導入しようとする意欲を高め,その窓口を見いだす様子が描かれている。放送日は,8/26・9/2・9だ。これを視聴すれば,放送番組やデジタルコンテンツの利用に関する教員研修の進め方について,さらには,参加型・活動型の教員研修の枠組みについて,その基本型を確認できるはずだ。ぜひご覧いただきたい。
 なお,なぜか,今回の撮影は,私服。これまでは,NHKエデュケーショナルが用意しれくれた服を,まるで「制服」のように着ることになっていたのだが――。「今日は赤かな,青かな」と予想していたから,「先生が着ていらっしゃるものでいいですよ」という担当ディレクターの一言に拍子抜けした。

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2005.08.07

虎の穴OB会終了!

 8月6,7日,浜松で,放送教育指導者養成講座(虎の穴)のOB会が催された。私は6日の懇親会から,参加した。15人のOBが集まり,たいへん楽しく,また充実した時間を過ごすことができた。準備にがんばってくれた浜松組のメンバー,どうもありがとう。
 OBの実践は,番組利用の継続性,多様性,先進性などの一般的な規準だけでなく,1)現役時代できなかったことができるようになったか,2)放送教育と○○教育の接点を開拓できたかという規準でも,評価されるべきであろう。個人内での成長,つまり自らの授業がかつてに比べて(例えば虎の穴の現役生時代と比べて)バージョンアップしたという事実を確認することの重要性を強調しておいた。DSC09747
 OB会は,来年8月5,6日,川崎で開催される予定だ。彼らがどのような実践をレポートしてくれるか,今から楽しみである。

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日本教育工学会第21回全国大会(一般研究等のプログラム編成を終えて)

 9月23,24,25日に,徳島大学を会場にして,日本教育工学会の第21回全国大会が開催される。6日,東京は田町で,そのプログラム編成のための大会企画委員会が開催された。私は,一昨年から,同委員会の副委員長を拝命している(ちなみに,本年度は,岩手県立大学の鈴木克明先生が委員長)。一般研究は約380件が予定されている。シンポジウム,課題研究をあわせると,430件ほどになる。そのラインアップを定め,座長候補を決定するのは,そう簡単なことではない。毎年,けっこう疲れる。しかし今年度は,委員の迅速な対応で,予定した時刻よりもずいぶん早く,編成を終えることができた。副委員長として,ほっとした。
 ちなみに,自分自身は,2日目のシンポジウム2の登壇,3日目の課題研究の司会を担当する。特に前者は,清水前会長や永野副会長などとの同席で,私一人が若輩者の登壇ラインナップにちょっと戸惑い気味である。まあ,テーマが「学力向上と教育工学」だから,そうした試みを繰り広げている学校現場の声を代弁しないといけないので,登壇を引き受けざるを得なかった。

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2005.08.05

いよいよ虎の穴OB会

 8月6,7日,いよいよ,浜松で,放送教育指導者養成講座(虎の穴)のOB会が催される。私も少し遅れるが参加する(実は,東京から浜松入りし,東京へ帰る)。
 OB会も今年で4回目を迎えるが,極めて内容の濃いプログラムが編成された。虎の穴の研修プログラムの中には,「研究会の企画・運営」に関する課題が用意されるので,開催地のメンバーやそれをサポートする面々は,その時に培った発想や実行力が試されることになる。虎の穴の研修に終わりはない。
 今回,浜松組は,1年も前から準備に取りかかり,「研究会の企画・運営」に関する能力・資質をいかんなく発揮してくれた。よくやったと思うし,ありがとうと言いたい。
 明日,明後日,今度は,浜松を訪れるメンバーの実力が問われる。用意された研修活動に積極的に参加し,建設的な議論を繰り広げることができるか。OB会で得た新しいアイデアを地元で普及できるか。明日,明後日,そしてこれからも,彼らの様子,動向を見つめたい。

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2005.08.04

学会発表までのアプローチ(教育方法学会発表要旨集用原稿の作成)

 本日,9月29・30日に,鹿児島大学を会場にして催される,日本教育方法学会の自由研究発表を予定している者で,発表要旨集用原稿の読み合わせをおこなった。3人の院生や研究生のものについて,私なりにコメントした。また,今後,彼ら同士のさらなる点検を促しておいた。
 学会発表までのアプローチは,当たり前だが,ていねいな方がよい。原稿の字数を埋めるのはそう難しくないし,当日のプレゼンテーション用のスライドもすぐ作れる。しかし,大切なことは,読み手や聞き手を魅了する発表となるように,その構成や表現に工夫を重ねることである。もちろん,何度も見直しをしても,原稿や発表は完璧にはならない。しかし,見直しを重ねれば重ねるほど,それは,分かりやすい,伝わりやすいものになっていく。学会発表までのアプローチは,終わりはないが,それに払った努力に見合う成果をもたらしてくれる
 学会発表までに,何度も指導教官や院生仲間に原稿を読んでもらったり,発表を聞いてもらったりするといい。批判的なコメントをもらうのは嫌なものだが,それを繰り返していると,次第に自分自身で他者の状況に身を置き,受け手がひっかかりやすい箇所が見えるようになるものだから。

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2005.08.02

もうすぐ「虎の穴」OB会

 8月6,7日,浜松で,放送教育指導者養成講座(虎の穴)のOB会が催される。私も少し遅れるが参加する(実は,東京から浜松入りし,東京へ帰る)。
 OB会も今年で4回目を迎えるが,極めて内容の濃いプログラムが編成される。今年のメニューは次のとおりだ(企画・運営にイニシアチブを発揮してくれている,現地の浜松組ありがとう)。

<8月6日(土)>
13:15 開始のあいさつ
13:50 グループワーク
   「番組を見て授業案作り」
   『ふしぎ大調査』第4回「しのびよる 黒いかげ」を活用した授業案
15:25 ワークショップ
   「地域で放送教育を広めるには」
18:00 懇親会
<8月7日(日)>
9:30 実践発表
    グループでの発表,グループ代表の発表。
11:45 今後の決意表明
12:00 木原先生のご指導・総括

 私は現場の先生方といろいろな研究会を催しているが,この「虎の穴」は,OB会によるコミュニティの継続・発展,それを通じた各人の地元での放送教育実践の進展,他者への普及活動の展開を最大の持ち味としていると言える。今回は,1期生から4期生までの卒業生15名が集い,交わる。それは,私にとっても,かけがえのない時間だ。

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2005.08.01

今日から集中講義(就実大学「教育方法論」)

 今日から4日間(1,2,9,10)と,岡山の就実大学で,「教育方法論」の集中講義を担当する。その内容は,以下のとおりである。岡山大学勤務時代から,もう10年近くもここで,この講義を担当している。今年の学生さんも,来年と同じく,実に真面目だ(大阪大学,岡山大学,大阪市立大学の学生以上に,熱心に講義を聞いてくれる,こちらが出した問いを考えてくれる)。だから講義を進めていても,ものすごく気持ちがいい。いい大学だ。
 なお,今年初めて,1人だけだが,男子学生も履修していた。

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