『学力向上ハンドブック』に載せる実践事例(Benesse教育研究開発センターとの共同研究)
3日,新大阪のアクロスビルで,Benesse教育研究開発センターとの共同研究プロジェクトの会合に参加した。以前にもこのブログで紹介した,『学力向上ハンドブック』の開発に関するものである。
『学力向上ハンドブック』は学力調査の結果を学力向上アクションに結実させるための支援ツールだ。そのために,このハンドブックには,よく練られた「演習」課題を準備する。私の担当は,授業改善,校内研修の活性化,そして家庭・地域とのパートナーシップの確立のために,自校で今何をすべきかを利用者が同定できる演習課題の作成だ。
加えて,このハンドブックには,学力向上実践のモデル事例を掲載し,利用者の実践イメージをより確かなものにする。どのような実践事例を載せるかについて,けっこう時間をかけて議論した。読者は,「学力向上実践のモデル事例」と聞いて,どのような授業を想像するだろうか。
我々のプロジェクトチームは,まず学力を,学びの基礎力,教科学力(確かな学力),生きる力の3層構造でとらえているので,当然,事例はそれに呼応させる。例えば,学習・生活習慣を確立するための宿題の出し方,保護者へのアピール方法などについてのモデルケースを事例群に含める。教科学力についても,算数や国語だけに限定しないし,育成のための手だてもできる限り多様なものを例示する。IT活用,異教科ティームティーチング,教科におけるプロジェクト学習なども事例として登場させる。
学力向上を標榜する学校のミドルリーダーには,学力向上を目指す,多様な実践事例を思い浮かべ,それらを整理できるかどうかを自問自答してみてほしい。
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