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2005.10.31

「教職概論」の受講生が増えて――

 17年度後期,大阪市立大学の全学を対象とした教職科目「教職概論」の講義を担当している。平成12年度に赴任してからずっと担当している科目だ。今年はなぜか受講生が多い。2コマ分で280部印刷した資料が足らなくなった。講義室の変更も余儀なくされた。第3回目の今日も,資料の増し刷りやら講義室変更を確認しなかった学生への対応に追われ,落ち着かない。
 私立の大学ではもっと大人数で講義を実施しているだろうから,もちろん文句は言えないし,弱音も吐けない。しかし,予定を上回る人数への対応,そのドタバタも結構疲れる。来週受講生がもっと増えたらどうしよう――。

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2005.10.29

第56回放送教育研究会全国大会・全放連基調提案(NHKふれあいホール)

 29日,第56回放送教育研究会全国大会の第2日目が国立オリンピック記念青少年総合センターでスタートした。午前中は,ここで,実践別交流会が催され私は,「基礎・基本」セッションのコーディネーションを担当した。DSC01148
川崎市立稲田小学校の佐藤拓さんと広島県三次市立三和小学校の愛甲昌弘さんの「わかる算数 5年生」や「日本とことん見聞録」を活用した実践例をベースに,基礎・基本の徹底と放送番組活用のあり方について議論した。また,「できる!基礎・基本」と銘打った番組活用アイデアリストを使って,参加者が自らの放送教育実践を点検・評価する場面も導入した。
 30人ほどの参加者の9割以上の人にコメントをもらう機会を作れたし,番組活用の意義,その深さと広さを再確認できたから,コーディネーションはまあまあだろうか――。全放連側でアンケートを実施していたから,参加者による評価が下されるだろうが――。
 午後,全放連の研究推進担当,田端さんの基調提案を拝聴した。プレゼンテーションの中に,放送教育研究の歴史,組織,実際,2日間の全国大会の模様を上手に組み込んでいた。発表の様子も落ち着いていたし,明るく,好感が持てた。昨日の会場校での運営等でも苦労したようだが,お疲れ様。
 放送教育指導者養成講座(虎の穴)の卒業生・現役生は,彼女のプレゼン資料を配付してもらって勉強するといいかも。

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2005.10.28

第56回放送教育研究会全国大会始まる(東京都練馬区立八坂中学校にて)

 28日,第56回放送教育研究会全国大会が始まった。第1日目は,幼稚園,小中高等学校,そして特殊学校に分かれて,授業等の公開,それに基づく協議などが繰り広げられた。
 私は,東京都練馬区立八坂中学校に赴いた。同校は,表現力の育成,それに資する放送・視聴覚メディアの活用を研究テーマに掲げ,それを具体化した授業が,全クラスで催された。中学校の全クラスを公開するという同校の研究意欲にまず感心した。また,各教科や学活等の特性を踏まえた授業がデザインされ,提案されたことにも敬意を表したいDSC01106
 この学校の取り組みの特徴や意義については,現在執筆中の『教師が磨き合う学校研究』(ぎょうせいより刊行予定)にて詳しく解説するつもりだ。
 明日の第2日目は,オリンピック記念センターで,実践別交流会等が催されるが,私は,「基礎・基本」セッションのコーディネーションを担当する。

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2005.10.27

カリキュラム研究の名著を読む(平成17年度後期の大学院演習「学校教育学研究演習2」)

 17年度後期,大学院文学研究科・人間行動学専攻・教育学専修の学校教育学研究演習2で,David J. Flinders & Stephen J. Thornton (Eds) (2004) The Curriculum Studies Reader(2nd), Routledge Falmer, New York and Londonをテキストに取り上げている。この本は,カリキュラム研究の名著,主要論文のコレクションだ。前回,今回の講義では,「活動分析法」を提唱した,フランクリン・ボビットの論文を購読し,その今日的意義や限界について議論した。
 これからも,タイラーやパイナーなどの論文を購読し,この講義では,カリキュラム研究,とりわけカリキュラムの開発や評価についての系譜や潮流について受講生に会得してもらう。

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2005.10.26

第56回放送教育研究会全国大会近づく

 10月,28日,29日(土)に,東京で,第56回放送教育研究会全国大会が催される。第1日目は,幼稚園,小・中・高等学校等で,授業公開や授業別研究交流会が実施される。私は,練馬区立八坂中学校会場に赴き,同校の実践研究について,東北学院大学の稲垣さんとともに,コメントする。同校は,番組利用等に全校で取り組んでいる。中学校の学校研究の好例だ。ぜひ多くの方に同校の実践をご覧いただきたい。
 2日目は,代々木の国立オリンピック記念総合センターに行き,実践研究交流会の「基礎・基本」セッションの司会・進行を担当する。ここでは,「わかる算数 5年生」等を利用して子どもたちの学力向上を図った実践例が2つ紹介される。いずれも,放送教育指導者養成講座の卒業生,川崎市立稲田小学校の佐藤拓さん(1期生)と広島県三次市立三和小学校の愛甲昌弘さん(4期生)だ。2人の師弟対決もとても楽しみだが,参加者自身が学力向上に対する放送番組活用の可能性を幅広く検討してもらえるよう,分科会を運営したい。
 さらに,この全国大会では,私が全放連研究部のメンバーと一緒に取り組んでいる,「放送学習による学力向上プロジェクト」の中間成果が「リーフレット」にまとめられ,参加者に配布される。これもぜひ,多くの方々に手にしていただきたい。

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2005.10.25

無事(?)帰国

 25日14:50頃,成田空港に到着した。機中,食事中以外はほとんど睡眠にあて,元気にタラップを降りた。
 しかし,成田空港→伊丹空港の乗り継ぎで疲れた。バスで搭乗する際に,また離着陸混雑のための時間待ちに,かなりの時間を要したからだ。ロンドン→成田よりずっと大変だと感じた。でもまあ,無事帰国と言える状態だろう。これから留守中に溜まった仕事に取りかからないといけないなあ。
 ところで,けっこう多くの方からロンドンレポートに対するリアクションを頂戴して,とても感謝しています。ありがとうございました。

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ロンドン最終日

 今,ヒースロー空港にいる。隣には,堀田さんと山内さん。これから,帰途につく。1週間もない日程だったが,充実した調査になったと思う。その成果は,年度末に作成される報告書で披露されよう。
 今日は,朝から,ホテルやJapan21で原稿を執筆したりしていた。飛行機でしっかり眠っておかないと明日からが辛いだろうな――。眠れるといいけど――。

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2005.10.24

コートールド美術館

 23日午後,LTプロジェクトのテレビ会議を終えて,山内さん,小柳さんとともに,コベントガーデンとコートールド美術館を訪問した。
 後者は,フランス人移民の大富豪サミュエル・コートールドのプライベートコレクションであるが,現在は,ロンドン大学キングズカレッジの一部となっている。フランス印象派のコレクションとしては,実に見事。山内さんによれば,特にマネの作品の蒐集については,超一流とのことだ。DSC01005
 加えて,まわりのサマーセット・ハウスの景色が,まあなんとも言えず,雰囲気がいい。3人で,「癒される」と連呼して,ホテルに戻った。

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ロンドンからテレビ会議参加(LTプロジェクト第3課題)

 日本時間23日17:00(ロンドン同日9:00)から,学校研究推進リーダー養成プロジェクト(LTプロジェクト)のテレビ会議を実施した。今回は,第3課題のレポート作成状況についての進捗状況の報告会だった。
 果たしてロンドンから会議に参加できるのか,回線が不安定なだけに心配していたが,実にスムーズに会議に参加できた。だから,たった1時間だけだったが,極めて内容の濃い議論になった。例えば,研究授業後の事後研の進行では,論点を参加者の状況に合わせて柔軟に再編成する必要があること,そのためには事前に何通りもの進行プランを描くべきであることなどを,メンバーは会得してくれたと思う。

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2005.10.23

やっぱり食育?(2005年度英国調査)

 先日も記事に載せたように,ロンドンの21日午後,Anson Primary Schoolを訪問し,教室を観察するとともに,同行の校長が従事している,Primary Leadership Programのフレームワークや内容についてヒアリングした。
 それに先だって,ランチをごちそうしていただいた。子どもたちが食べているものを私たちも口にした。写真のようなメニューだ(ちなみに係の方に,「人参は食べるのが苦手なので――」と言って避けてもらった)。DSC00905 DSC00908 同校では,5年ほど前まで,チップスなどを提供していたが,健康等に配慮し,ジャンクフードの割合を極めて低くしたそうだ。いわゆる食育の重要性は,グローバルに進んでいる
 私は,教育の営みは,その地の文化や歴史を尊重して,そのあり方を構想すべきだという信念を持っているが,「食」のような人間,生命の根幹に関わる問題は,普遍性を帯びていることも間違いない。
 ついでながら,英国の小学校は,ダイニングルームが設置され,普通教室ではなく,そこでランチを食べる。ダイニングルームはそんなに大きくはないので,子どもたちは,学年等の単位で「順番待ち」して食事時を迎える。食と学習の空間を分離するのは望ましいことであると思うが,この「順番待ち」はけっこう大変だ。
 また,準備はすべて職員がおこなうので,日本の子どもたちが給食のバケツやトレーを運ぶような姿は,彼の地では目にしない。これも,子どもたちや教師の負担を減じることにはなるが,ある意味では,集団で協力してものごとを進める機会が少なくしているとも解釈しうる。給食1つをとってみても,事は,そう単純ではない。

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2005.10.22

一応,元気

 ロンドンでの5日目を迎えた。一応,元気である。まあ,誰も心配してないとは思うが,写真付きで,報告しておこう。これは,3日目の午前中に訪問した,Beavers Community Primary Schoolの校庭前で撮影したものだ。
DSC00833
 去年の訪英は滞在期間中ずっと風邪で,熱,悪寒,せき等に悩まされたから,今回,一応元気なのがうれしくて。仕事は溜まっているけれども。

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ロンドン第4日目(2005年度英国調査)

 ロンドンでの4日目は,まず午前中に,Stoke Newington Schoolを訪問した。ここは,Media Artsに関する取り組みを特色とする学校だ。政府から,Media Arts College(大学という意味ではなく,推進校)に指定され,この分野の取り組みの運営資金を獲得している。ちなみに,指定にあたっては,自己資金をちゃんと準備しなければいけないという厳しさ。毎日,この国の学校運営,とりわけ資金獲得の厳しさに遭遇する。学校長は大変だ。この学校には,テレビ局等での実務経験のある女性がMedia Artsのカリキュラム開発の推進コーディネータとして雇用されていた。昨日のケースとは異なり,教職経験がない方が学校改革のミドルリーダーとして機能している姿に驚愕した。
 次いで,午後は,Anson Primary Schoolを訪問し,教室を観察するとともに,同行の校長が従事している,Primary Leadership Programのフレームワークや内容についてヒアリングした。DSC00903 DSC00943 これは,4人の現役校長が他の小学校の学校改革のコンサルテーションを担当するというものである。彼らは,年間4日間,区の他の小学校の学校長とともに,学校改革のアイデアを創出したり,その進展をファシリテーションしたりする。学校改革に関する校長間の協力体制がシステム化されている点に興味を覚えた。

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2005.10.21

ロンドン第3日目(2005年度英国調査)

 ロンドンでの3日目は,まず午前中に,Beavers Community Primary Schoolを訪ねた。いろいろ参考になることがあった。例えば,写真のように,教師が軽やかに,ICTを活用して,授業を展開していた。ICTコーディネーターたる教師は,「すべての教師がこのような形でICTを活用している」と述べていた。DSC00816それから,10%ほどの優秀児を抽出して実施している学習プログラムの企画・運営にも,日本ではとても実現しそうにないので,驚いた。
 カリキュラムコーディネーションについては,カリキュラム拡充コーディネーター(Curriculum enrichment co-ordinator)の存在に注目したい。もと教師のMairi Macleodさんが地域との連携を推進するために学校で雇用されている。彼女は授業を担当せず,地域との連携をカリキュラムに反映させ,また発展させるために腐心している。日本の学校には見あたらないタイプのスタッフだ。
 午後,ロンドン大学教育学部内に設置されている,The London Centre for Leadership in Learningを訪問し,そこで提供されている,リーダー養成のためのプログラムやコースについてヒアリングした。対象としているのは学校長だけでなく,ミドルリーダーの立場にある教師,さらには将来のリーダーを目指す若手教師向けに,各種プログラムが提供されていた。そしてそれらのプログラムは,受講生の問題解決的な学習として構成されており,スタッフは,それをファシリテートする。それゆえ,スタッフはすべて実務経験がある人(例えば現職校長,退職校長)であるとのことだった。

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2005.10.20

ロンドン第2日目(2005年度英国調査)

 英国の学校におけるコーディネータの役割に関する調査のため,ロンドンに来ている。滞在2日目の今日は,まず,ハウンズロー(Hounslow )のThe Connected Learning Zone のDirector、Elaine Moretonさんに会い,彼女の役割について,ヒアリングを試みた。DSC00774彼女は,9校の小中学校の連携を1人で組織し,その継続に腐心している。日本でも,中学校区を単位として連携プログラムが展開されているが,複数の中学校がからむものはそうめったにお目にかかれない。それを実現し,また発展させているコーディネーションスキルについて知見を得られたのは,収穫だった。また,とにかく予算の獲得にものすごいエネルギーが注がれているのが,この地の取り組みの特徴だということを再認識した。
 また,夕方は,今回も各種訪問調査をアレンジしてくれている,Japan21のエグゼクティブディレクターのHeidi Potterさんが推進している,「Ready Steady NihonGo!」の発足パーティーに参加する予定だ。これは,英国の初等中等学校における日本語教育の推進プログラムだ。

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2005.10.19

ロンドン第1日目(2005年度英国調査)

 今,ロンドンの22時だ。17日,大阪の伊丹空港を8:00発の便で出発し,成田からロンドンのヒースロー空港に向かった。機中で12時間弱を過ごし,ロンドンに16:00前(日本時間24:00前)に到着した。
 ホテルで今回はブロードバンドを利用できることが分かったが,なんと1日3000円ほどの利用料が必要だ。高い――。まあ,それでも,メールをチェックしたりできるのだから,仕方がない。堀田さん,山内さんも利用とのこと。
これを毎日続ければ,このブログでの英国調査結果報告もタイムリーにおこなえるし。堀田さんの記事と見比べてもらってもおもしろいかもしれない。

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2005.10.18

今日から英国調査(これで3年連続,通算6回目)

 今,18日午前7時半。伊丹空港でこの記事を書いている。これから,成田経由で,ロンドンに向かう。25日まで,彼の地で,小中学校を訪問する。同国の学校におけるカリキュラム開発,特にコーディネータの役割について,資料や情報を収集する。PSHEプログラムを持つ学校のカリキュラム拡充プログラムや優秀児教育のコーディネータにヒアリングを試みる予定だ。
 今回は,いわゆる「教育工学若手研究会」のメンバー,堀田さん,山内さん,小柳さんが一緒だ。だから,心強い。調査の他にも,研究のことをいろいろと話せそうだ。
 そうした成果をこのブログでレポートしたい。インターネット環境にも依るが――。

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2005.10.17

学力向上コーディネータ設置の提案(A市の学力向上推進委員会に参加して)

 本日も,A市の学力向上推進委員会に出席した。本年度,第3回目の会議だ。事務局から,次年度の学力調査の実施枠組みや学力向上施策の骨子が示された。
 私は,「学力向上へのアプローチには王道はない」,「各学校の個別的な学力向上アクションが大切だ」とこの委員会でも主張してきた。だから事務局の施策案には登場しなかったものとして,各学校における『学力向上コーディネータ』の設置を提案した。自分が研究している,カリキュラム・コーディネータや研究主任の各学校における重要性を学力向上の実践課題に応用したものだ。
 学力向上のためのカリキュラムの開発や教員間の連携の促進,家庭や地域とのパートナーシップの充実のためには,リーダーが必要である。多様な施策のうち,どれを各学校の持ち味とするかを,学校の実践史や置かれた条件を踏まえながら,同定し,実践に反映させるには,複眼的視点と多様な知識と他者を説得するコミュニケーション技法が必要とされるからだ。そうした人材の発掘と活躍の舞台の提供,それによる「学校力」の向上は,学力向上の鍵を握ると思われる。彼らに実践的なリーダーシップを発揮してもらえるよう,A市の教育委員会は,例えば彼らの授業数を減じるといった処遇を施すなど,そのシステムを整えてくれるであろうか――。

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2005.10.16

日本教育工学会秋の合宿研究会(第2日目)

 16日も,和歌山県紀南地方の和歌山県立情報交流センターBig-Uを会場にして,日本教育工学会秋の合宿研究会が開催された。私も,前日のワークショップの模様を報告し,学力向上,そのための授業力,さらにそれを促すための研修のあり方について,他のワークショップのコーディネータと議論した。
 昨日のワークショップのコーディネータとして,その成果を踏まえつつ,学力については「学びの基礎力」の重要性を,授業力についてはその多様性や個別性を,そして研修についてはその能動性等に加えて「笑い」「楽しさ」の要素の必要性をレポートした。
 ところで,今回の研究会の企画・運営は,和歌山大学教育学部の野中陽一先生によるものだった。地元の先生方や学生の協力を得て,昨年度の熊本のよいところを継承しつつ,新たな工夫を研究会のデザインに持ち込んでくださった。昨年度,熊本での研究会の企画・運営担当者だった私は熊本の先生方に「おんぶにだっこ」でなんとか開催できた状態だったから,いたく感心させられた。

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2005.10.15

日本教育工学会秋の合宿研究会

 15,16日,和歌山県紀南地方を会場にして,日本教育工学会秋の合宿研究会が開催されている。私も,ワークショップのコーディネータとして,参加した。テーマは,「学力向上のために授業改善をどう進めるか」である。
 私がコーディネーションを担当したワークショップは,ある小学校5年生の算数の授業を題材にして,それを成立させる,「授業力」を抽出・整理し,また,明らかになった「授業力リスト」を用いて,自らの授業力の自己点検・評価するというものだった。
 報告された授業がよく練られたものであったし,厳しいタイムスケジュールの中,参加者が意欲的に活動に取り組んでくれたので,なんとかワークショップのねらいに迫ることができた。
 しかし,合宿研究会にももう何年も連続して参加しているので,そろそろ休みたい――。全国大会の企画,編集委員会のロードも大変なので――。

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2005.10.14

もうすぐ英国調査(これで3年連続,通算6回目)

 18日から25日まで,英国に赴き,彼の地の小中学校を訪問する。同国の学校におけるカリキュラム開発,特にコーディネータの役割について,資料や情報を収集する。PSHEプログラムを持つ学校のカリキュラム拡充プログラムや優秀児教育のコーディネータにヒアリングを試みる予定だ。
 これで3年連続,英国の小中学校を訪問する(通算6回目)。いずれも短い日程だが,これだけ継続して学校を巡っていると,同国の教育制度の刷新やカリキュラム開発の動向について,見えてくるものがある。このブログでも,また紹介したい。ただ,インターネット環境がどうなっているのか,出かけてみないと分からないので,もしかしたら,昨年のように,レポートは帰国後になるかもしれないが――。

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2005.10.13

特別支援教育の指導案(第32回なにわ放送教育研究会にて)

 13日,NHK大阪で,第32回なにわ放送教育研究会を催した。今回は,守口市立八雲小学校の3つの実践が報告され,それをもとにした議論を繰り広げた。まず1つ目は,原先生の「わかる算数5年生」を活用して「数学的な考え方」を育む実践だ。2つ目は,櫻井先生の「みてハッスル☆きいてハッスル」の継続視聴の実践だ。そして,3つ目は,御大たる重松先生の「ドリルテレビ」を活用した取り組みだ。
 2つ目のレポートを題材にして,特別支援教育のあり方,特にその指導案の要件を議論した。健常児と軽度発達障害を抱えた児童・生徒が混在する学級において番組を利用する際には,全員を対象とする目標・内容・活動を設定しつつ,特にターゲットとする児童・生徒について個別の指導計画を構想する。そして,両者を1つの指導案の中で統合するという基本方針を再確認した。

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2005.10.12

キャリア教育の実践(広島県竹原市立忠海中学校)

 12日,広島県竹原市立忠海中学校を訪問して,2年生のキャリア体験の報告会を見学した。この学校は,竹原市の他の3中学校と一緒に,今年度,キャリア教育実践プロジェクト「キャリア・スタート・ウィーク」を推進している。これは,竹原市の4中学校が,家庭・地域・企業・関係機関の理解と協力の下で実施している,5日間のキャリア体験学習プログラムだ。
 本日は,2年生の生徒が8月下旬の5日間に事業所で体験した活動の概要,その意義について,レポートする場面だった。生徒が作成したレポートは,自分の言葉で綴られていて,彼らの活動意欲とその意義を物語るものであった。プレゼンテーションの技法には未熟なところもあったが,体験が彼らにとっていかに貴重なものであるかは,聞き手に十分に伝わった。DSC00724
 私は,それを肯定的に評価した後,このプログラムを主柱としながらも,他の学年や小学校とも接続する,キャリア教育のカリキュラムを実践的に提案する必要があること,報告の様式は「口頭発表」にこだわることなく,意見交換が活発になる「ポスターセッション」等がベターではないかとコメントした。

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2005.10.10

学力向上ハンドブック編集会議(Benesse教育研究開発センターとの共同研究)

 本日,昨日もレポートした,『学力向上ハンドブック』の編集会議に参加した。このハンドブックは,学力調査に基づいて,授業改善のアクションプランを作成し,また実践し,そして評価するというR-PDCAのプロセスを読者に案内するものだ。各章は,概要,ケーススタディと解説,演習,コラム,そしてまとめと自己評価という枠組みで構成される予定である。
 今日は,原稿を持ち寄り,内容の重複や連続性などを確認し,加除訂正の方針を定めた。今月末までに原稿データを提出し,11月末に,ハンドブックのプロトタイプができあがる予定だ(本当に仕上がるか,少々不安だが)。完成したら,学力向上に興味のある先生方には,このハンドブックをぜひご利用いただきたい。

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2005.10.09

授業改善アクションプランのケーススタディ(Benesse教育研究開発センターとの共同研究)

 本年度,Benesse教育研究開発センターとの共同研究プロジェクトで,『学力向上ハンドブック』の作成にたずさわっている。
 私の執筆担当は,「第7章 学力向上を確かなものとするためのアクションプランの設計と実践(授業改善)」等だ。今日は,その原稿執筆に時間を費やした。
 この章では,学力向上に向けたR-PDCAのプロセスのPDの部分について読者に検討してもらうことになる。このプロセスの意義を解説する他,ケーススタディでこのプロセスの理念や手続きの理解を深めたり,演習で所属校を対象とする授業改善アクションプランを策定してもらったり,実際の授業改善を形成的に評価してもらったりする。
ケーススタディでは,ユニークな問いを設けるつもりだ。それは,ある学校の学力調査データ,教育力調査データ,そして,学校の実践史を提供して,学力向上にむけた授業改善アクションプランを完成してもらうというものだ(授業改善の基本方針等は記入してあり,具体的な手だてとスケジュールのみ構想し,記入してもらう)。アクションプラン作成の過程をシミュレーションしてもらい,そのコツをつかんでもらおうというわけだ。刊行の運びとなったら,学校現場の先生方にぜひご活用いただきたい。

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2005.10.08

研究授業後の協議会のデザイン(LTプロジェクト第3課題)

 8日午後8時から,学校研究推進リーダー養成プロジェクト(LTプロジェクト)のテレビ会議を実施した。今回は,第3課題の内容についての意見交換だった。テレビ会議の運営をサポートしてくださった,東京大学の山内さん,ありがとう。
 第3課題は,ある大規模校の研究授業(第4学年算数の少人数指導)後の協議会をデザインするというものだ。ある学校の研究主題,研究組織等を示し,また研究授業の指導案を提供して,それらを参照しながら,授業後におこなわれる「参加型」協議会で呈される教職員の意見を予想し,それらをとりまとめる進行案を作成するというものだ。学校が置かれた条件や研究授業の特徴を正しく理解し,教職員の学校研究への意欲が増し,考えが深まるようなプランを策定しなければならない。かなり高度な課題だ。
 本日の会議では,参加型協議会の意義,大規模校における研究のあり方,少人数指導の研究授業の観察の仕方,少人数指導の授業デザインなどについて,幅広く意見を交換した。10月30日がレポートの提出日だ。参加者には,これから協議会の司会進行を任される人が多いのだから,レポートの作成に真摯に取り組んでもらいたい。

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2005.10.07

大阪教育大学附属平野中学校の教育研究発表会

 7日,大阪教育大学附属平野小学校で,同小学校及び中学校の有志と続けている,S&C勉強会が開催され,私も参加した。第106回だ。
 本日は,小中連携教育に関するプラン等が議論された。このところ連続して,この件について検討している。その成果の一端が中学校の教育研究発表会(10月29日)で披露される。特に今日はある教師から「小中の共同研究の四つの象限」が提示されたが,両校の小中連携教育の多様な展開がこのマップ上に整理できそうだ。当日の授業や協議も小中連携をかなり意識したものになりそうである。ぜひ多くの方に参加してもらいたい。

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2005.10.06

メディアミックスによる授業づくり-その概念と変遷,新展開-

 先日,(財)教育調査研究所の『教育展望』の2005年10月号(第51巻9号)が刊行された。この号は,「メディアと学校教育」が特集テーマに設定されている。水越敏行先生,中野照海先生といった放送・視聴覚教育の大家の論文に並んで,拙稿も掲載された。
 タイトルは,「メディアミックスによる授業づくり-その概念と変遷,新展開-」である。全放連の教育放送デジタル化対応プロジェクトのメンバーの実践,なにわ放研のメンバーの取り組み等を参照しつつ,デジタル教材の登場によるメディアミックスの新展開,学力向上への貢献などを論述した。
 初校校正前の原稿データ(テキストのみ)をアップロードしておく。「mediai.pdf」をダウンロード

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2005.10.05

小中連携教育の成果とその継承(和歌山県西牟婁郡周参見町立周参見小中学校)

 5日,和歌山県西牟婁郡の周参見町立周参見小・中学校の合同研修会に参加した。両校は,小中一貫教育に関するカリキュラム開発で,文部科学省の研究開発学校の指定を受けている。本日は,小学校では4年生,中学校では3年生が,新教科たる「ソーシャルスキル」において,「暖かい言葉」などを学んでいた。DSC00591
 研究指定は,3年度目を迎え,最終段階に至る。ちなみに,11月11日(金)に公開研究会が開催される。しかし,研究指定が終わっても,現在の潮流からすれば,小中連携教育のよい部分を継続・発展させなければならない。「それはどこでしょうか」と中学校長に問われた。
 新教科等のカリキュラムも,総合的な学習の時間等に吸収できるが,それ以上に,私は,各教科の指導の工夫・改善に小中連携教育の推進経験が資すると考えている。例えば,課題の提示の仕方,ノートのとり方やワークシートの活用,掲示など,一般的には小学校と中学校でスタイルが異なる指導場面がたくさんある互いのよいところを吸収する努力は,子どもたちとっては進学の際に遭遇するズレを克服する機会を提供してもらえることになるし,教師にとっては自らの指導技術のレパートリーを増やす可能性を高めることになろう。

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2005.10.04

国語教育とメディア・リテラシーの育成(広島県府中市立南小学校の実践研究)

 4日,広島県府中市立南小学校の校内研修会に参加した。同校は,「確かな学力の育成-コミュニケーション能力の育成を通して-」という研修主題を掲げ,国語部会と算数部会を設けて,実践研究に取り組んでいる。11月25日には,研究発表会を催すが,全クラスで授業が公開される。
 今日は,1年生の算数と5年生の国語の授業を見学し,そのデザイン等について,全員で議論した。広島県は,「ことばの教育」を標榜しているが,同校もそれを実践化すべく,読書の機会を数多く子どもたちに提供しているし,そのための環境も整えている。さらに,辞書の活用,伝え合いのルールの徹底,スキルの指導など,同校の教師たちは,コミュニケーション能力の基礎を培うための手だてを十二分に発揮している。
 さらに,学校の特色ある実践として,国語科におけるメディア・リテラシーの育成,それを重視する姿勢があげられよう。同校の研究計画や授業プランのどこにもそんな言葉は登場しないが,例えば本日の5年生の授業でも,短詩の本文からタイトルを推測する活動が展開された。また,11月の研究会の指導プランも見せてもらったが,「アップとルーズ」について検討する学習,ひとつの絵から様々な物語を創造する学習などが構想されていたDSC00563
 教科書にメディア・リテラシーに関係が深い教材文が登場して,国語教育とそれとをオーバーラップさせやすくなったからであろうが,メディア・リテラシーの育成に関わる授業を研究発表会の折に3,4本も連続して公開するのだから,厚みがある。これは同校の国語教育,ひいては学校研究の特色になるのではないかと考えた。ちなみに,同じ市内の上下北小学校,上下南小学校にも,私は足を運んでいる。そして,コミュニケーション能力の育成を研究の柱,少なくともそのひとつに掲げている。しかし,メディア・リテラシーの育成は,それらの学校の国語教育の強調点ではない。だから,それを大切にして,南小学校の学校研究の持ち味にしてもらえるといいなと思った。

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2005.10.03

学会における「質問」の難しさ(日本教育方法学会第41回大会)

 昨日,一昨日,鹿児島大学教育学部を会場にして,日本教育方法学会第41回大会が催された。私自身も久しぶりに,この学会の自由研究セッションで発表したし,院生や研究生もそれぞれ,初めての者も含めて,何度も練習して,研究発表に臨んだ。彼らの発表にはもちろん悪いところ,弱い部分があるが,少なくとも,研究の目的をはっきり述べること,それに応じた結論をアピールすることはできていたように思う。
 発表に対して,いくつかの質問を受けた。その中には,残念ながら,自らの思いを述べているだけで,研究の論理的一貫性や方法論の妥当性に対する,理性的な質問とは思えないものがあった。
 学会における「質問」は難しい。実は発表よりも,その人の研究力が問われる。発表者の研究の枠組みを理解し,その上で,当人さえ気づいていない,論理の破綻を鋭く指摘しなければならないからだ。自分の価値を相手にぶつけることが学会における質問ではないと私は思う。それでは,建設的,学術的な議論にならないからだ。
 自分自身そうありたいと願って学会会場に足を運んできたつもりであるが,いっそうそれを徹底したい,しなければならないと思う。

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2005.10.02

学会発表のスタイル(日本教育方法学会第41回大会・自由研究)

 本日,鹿児島大学教育学部を会場にして,日本教育方法学会第41回大会が始まった。午前中は課題研究Ⅰ「世界における授業研究の新しい挑戦と展望」に,午後は自由研究発表8のセッションに参加した。後者では,私が受け入れ窓口となっている,本学大学院の研究生がコミュニティスクールの実践についてレポートした。私も応援演説(?)をやった。
 ところで,先週の教育工学会と比べて,圧倒的にレジュメを読み進める形式での発表が多い。ほとんどパワーポイントを用いたプレゼンテーションを目にすることがなかった。所変われば,スタンダードも変わる。少々面食らった。明日の自分のプレゼンが浮かなければいいのだか――。

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2005.10.01

研究授業・公開授業におけるチャレンジ(広島県府中市立上下北小学校の研究発表会)

 先日も報告したように,29日,広島県府中市立上下北小学校で研究発表会が催された。同校の教師たちは,「コミュニケーション能力を高め,基礎・基本の定着を図る授業づくり」という研修主題の下,6つの授業等が公開された。この学校の教師たちは,授業をデザインするにあたって,いつもチャレンジ精神を発揮している。換言すれば,これまでの自らの授業実践史にない要素を盛り込んだ授業を提案する。
 例えば,4年生の国語の授業では福祉の問題に関する発表会が企画・運営され,それを目指して子どもたちは,自らの発表の内容,その構成を磨いていく。これまでにも学級担任はそのような「伝え合う力」を育成する単元を設定していたが,この日の授業には,6年生の教師が参画して,表現の師匠として,子どもたちのシナリオや発表の工夫をていねいに評価する役割を担っていた。
 英語活動の集大成たる英語劇も,バージョンアップしている。一昨年度は「オズの魔法使い」,昨年度は「ライオンキング」だったストーリーが「千と千尋の神隠し」に変わり,内容が複雑になっている。また,ミュージカルの要素がふんだんに取り込まれ,劇中でのダンスや歌唱が劇を盛り上げていた。加えて,上演までの過程でも,アーティストグループが背景の絵を,デザイングループが衣装を,そしてジャーナリストグループが上演までの記録を担当し,英語劇をプロジェクト学習として性格づけていた。
 新しい授業にチャレンジしているのだから,当然,授業中には失敗も出てくる。しかし,それでかまわない。研究授業や公開授業は,提案性が大事だ。その授業者にとってのチャレンジ性があれば,それをめぐって,授業後の協議は,自然と熱を帯びるから。

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学会における質疑応答のシミュレーション(日本教育方法学会第41回大会・自由研究)

 10月1,2日に,鹿児島大学教育学部を会場にして,日本教育方法学会第41回大会が開催される。前日にあたる今日,2名の大学院生等の発表資料やプレゼンテーションを再度点検した。
 2人とも先週練習したときよりも,構成がよくなっている。やはり,周到な準備は大切だ。その努力は必ずやよい成果をもたらしてくれるに違いない。
 今日は,質疑応答のシミュレーションもやってみた。用語の分かりにくいところ,説明のズレ,定義の甘いところなど,発表しない院生が聴衆の立場になってコメントしてくれた。私も,聞き手が突っ込みそうなところを予想し,それに対する回答例を示した。このシミュレーションが役に立つとよいのだが――。

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