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2005.11.22

「力のある学校」(志水宏吉著『学力を育てる』岩波新書)

 大阪大学・大学院人間科学研究科教授の志水宏吉先生が,先日,岩波新書『学力を育てる』を上梓された。ご献本いただき,恐縮すると同時に,さっそく読破した。この本は,学力問題,学力調査,学力向上へのアクション等,学力とその育成に関する基本的な考え方,それらに基づくリサーチ結果などについて,分かりやすく,また体系的に論じた好著だ。
 「プロローグ-私の『学び』との出会い」として,志水先生ご自身のライフストーリーが語られ,学力形成が人々に及ぼす影響が具体的かつ印象的に示されている。これにも,たいへん,感心した。志水先生は,先の秋田・恒吉・佐藤編著『教育研究のメソドロジー』でも似たような手法で研究課題設定や研究方法決定の問題を論じていらっしゃったが,本書では,それがいっそう豊かに示されたと感じた。
 さて,本書の提案の中核は,やはり「効果のある学校」論であろう。志水先生は,それを,日本流に,また現場風にアレンジすることを試み,「力のある学校」=「子どもたちをエンパワーする学校」論へと展開している。そして,そうした学校をつくる過程を,建築メタファを用いて解説している。基礎を構成する「教師集団のチームワーク」,その上に,骨組みたる「集団づくり」を配置しようと。また,建物メタファを用いて,1階を「基礎学力の保障」フロア,2階以上の部分を「総合学習」や「情報教育」といった「応用的学習」フロアであるとも力説している。
 この他のパートも含めて,学ぶところの多い著書だ。

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