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2006.01.06

国語教科書の分析(『国語教科書の思想』ちくま新書)

 4,5日の通勤中に,『国語教科書の思想』(石原千秋著,ちくま新書)を読んだ。この本は,M社の小中学校用国語教科書の教材文や単元の特徴を,言説分析,構造分析によって,明らかにした本だ。著者の主張の中核は,かなりのシェアを占める,この教科書の教材からすると,「現在の日本の国語教育は道徳教育でしかない」というものだ。
 著者の教科書分析の視点はユニークであるし,また,その結果の叙述にも説得されるところが少なくない。だから,おもしろくて一気に読んだ。
 ただ,授業研究を専門とする研究者の立場からすると,「教材の構造と授業の構造はイコールではない」とも言いたい。教材文のメタ・メッセージに迫るような国語の授業はありうるし,私自身もそれを何度も目にしてきた。授業研究に熱心な教師たちは,たとえ教材の道徳性が偏っていても,子どもたちの本音を引き出し,彼らの批評活動を国語の授業において重視している。教室のダイナミズムは,時として(しばしば),教科書の世界を,大人の思惑を越えるから。

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Comments

私もコレ、読んでみました。

私的感想はコチラ↓↓↓
http://blog.alc.co.jp/d/3000031?nid=20060131

Posted by: 松リン | 2006.01.31 at 09:53 PM

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