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2006.03.31

松下教育研究財団のホームページがリニューアル!

 私は,大学院生の時から,松下教育研究財団に色々とお世話になっている(当時は,松下視聴覚教育研究財団)。研究助成(eCCプロジェクトLTプロジェクト等)をしていただいたり,研究大会やセミナー等の講師を仰せつかったり,実践研究助成の審査員を担当させていただいたりといった具合だ。
 同財団は,学校現場における視聴覚メディアや情報機器の利用を促進するために,様々な活動を展開している。この度,財団のホームページがリニューアルされた。5月からは,学校現場の授業改善やカリキュラム開発についての情報発信を目指して,メールマガジンも発行するという。
 このブログの読者にも,松下教育研究財団のメールマガジン配信を登録して,それを情報収集の術としてもらいたいと思う。

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2006.03.30

大学院生に対する指導等のカンファレンス

 本日,奈良教育大学で,研究会を開催した。この会では,同大学の小柳さんと山内さん(東京大学)と私が,山内さんが指導している大学院生の博士論文の構成やリサーチプロポーザルを聞いて,それについてコメントした。Dsc03059そして,それを題材として,今度は山内さんの当該院生に対する指導等について,小柳さんや私がヒアリングし,批評した。要するに,大学院生への指導等の事例のカンファレンスだ。
 大学院生の指導には複雑な要因がからみ,なかなか難しい。堀田さん(NIME)を含めた,私たち4人は,そのスキルアップを目指して,カンファレンスを企画・運営することにした。しばらくこれを継続する予定。

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2006.03.29

博士の学位取得おめでとう!

 今日,奈良で,山内さん(東京大学)の博士学位の取得を祝う会を開いた。記念品も贈呈した。Dsc03057山内さんと堀田さん(NIME),小柳さん(奈良教育大学)と私でやっている研究会の恒例(?)行事だ。誰かが学位を取得したら,お祝いすることになっている(私も数年前に祝っていただいた)。おめでとう,山内さん。

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2006.03.28

2人で勉強会その2

 本日夕方,メディア教育開発センターの堀田さんの研究室を訪ねた。1月に実施した,「2人勉強会」の継続のためだ。Dsc03050
 教師のIT活用指導力とその育成について,また,それを明らかにするための研究方法論について,集中的に議論した。堀田さんは,このテーマで進めている研究の知見を,5月等のJSETの研究会でレポートするそうだ。お忙しいのに,立派。私も見習わないと――。
 それにしても,けっこう知り合いのいる,メディア教育開発センターを訪問するのは,これが初めて。記念すべき(?)日になった。しかし,大阪からは遠かった――。

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2006.03.27

NHKデジタル教材を活用した「繰り返し」学習(第37回なにわ放送教育研究会での実践報告から)

 27日,NHK大阪で,第37回なにわ放送教育研究会が催された。今回は,5本の実践が報告された。その1つに,HKデジタル教材を活用した「繰り返し」学習のレポートがあった。
 彼は,年度末に,「わかる算数5年生」のデジタル教材を活用して,子どもたちに選択的な復習場面を提供した。同番組の第16回『割合がわかる』,第19回『グラフがわかる』,第20回『算数の世界を広げよう』に連動したデジタル教材を,テスト結果等を参考にしながら,子どもたちが選択して復習を進めていった。あの番組やデジタル教材の特徴を活かした取り組みだと思うし,それを引き出すために,この教師はワークシートの書式を工夫したり,子どもたちの自律的な復習の過程を授業の最初にモデル化して示したりしていた。
 ただドリルに時間をかけるだけのものと違って,この「繰り返し」学習は,子どもに教材を選択させる,映像教材の直接教授性やストーリー性を活かして楽しい学習を構成しているといった点で,すぐれていると思う

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2006.03.26

情報教育マイスターの能力・資質(情報教育マイスター養成研究会での議論)

 本日,神奈川県の小田原のアジアセンターで,学校における情報教育やIT活用のリーダー的存在である,情報教育マイスター,その養成についての研究会が催された。ワークショップ,企業のミニポスター提案,ベテランの情報教育主任のミニ講演,そしてパネルディスカッションが展開された。
 研究会の中で,中川先生(金沢大学),藤村先生(鳴門教育大学)等が作成した,「情報教育マイスターの能力・資質リストが披露された。それは,次の4領域(28項目)で構成される。DSC03021
 1:教育全体と情報教育・教育の情報化との関係性や,その背景にある理念・理論に関する知見がすぐれていること
 2:校内マネージメントにすぐれていること
 3:カリキュラムコーディネートにすぐれていること
 4:授業デザイン&アチーブメントにすぐれていること
 私は,自分が研究してきた(している)カリキュラム・コーディネータの力量,学校研究推進リーダーの力量とその形成過程に関する研究と4領域(28項目)にオーバーラップや相違点について,パネルディスカッションでコメントした。

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e-Learningの効果の追跡研究その2(eCCプロジェクトの縦断的・実践的評価)

 本日は,カリキュラム・コーディネータ養成のためのe-Learningプログラム(eCCプロジェクト)の効果を明らかにするための追跡インタビューを,参加者の1名を対象にして実施した。今年度4回目,そして最後のヒアリングだ。
 eCCプロジェクトで獲得した,カリキュラム・コーディネーションのための知識等を所属校のカリキュラム開発に活かすことができているかを確かめるわけだが,ある程度はそれを確認できた。同時に,ミドル・リーダーを対象とする教員研修プログラムの実践的有効性は,かなり多様な要因に規定されることも明らかになった。例えば,プログラム参加者が研究主任や総合主任のポジションを得られるか否か,学校の研究テーマ,研究指定を受けて発表会を催すかどうかなどによって,獲得した知識やスキルの発揮の程度や発現場面が異なる。
 詳細は,秋の教育方法学会で報告の予定である。

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2006.03.25

同僚等に対するヒアリングの重要性

 24日は本学の終了式及び卒業式が催され,その後,終了する大学院生(修士課程)の送別会に参加したので,帰りが遅くなってブログ記事を投稿できなかった。
 2次会では大学院生とかなり話をしたが,研究等に対する,彼らの現状をヒアリングすることができた。私の現状認識が甘い点をいろいろ教えてもらった(半分,説教された)。学校研究における研究主任の同僚に対するヒアリングが大切であると『教師が磨き合う学校研究』に執筆していたのに,自分はそれができていないというのも,情けない話である。反省。

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2006.03.23

学校研究の成立と充実の要件(拙著『教師が磨き合う学校研究』から)

 拙著『教師が磨き合う学校研究』(「ぎょうせい」より刊行予定)の第1部「学校研究の可能性」では,学校研究の意義,その歴史と現状,そして学校研究を継続・発展させるための術を論じている。この部の第5章では,校内研修・研究の歴史やその問題点を考察しながら,その今日的展開たる「学校研究」の成立と充実の要件について言及している。それは,(1)具体性,(2)継続・発展性,(3)共同性,(4)創造性,そして(5)デュアルな志向性である。
 例えば「創造性」についてであれば,次のような叙述に示される。

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2006.03.22

「学校研究」に関する貴重な提言(熊本の前田先生のブログ)

 私が尊敬する教師の1人に,熊本の前田康裕先生がいる。数年前,総合的な学習のカリキュラム・コーディネータとして活躍していらっしゃった前田先生に,その方策に関するインタビューをお願いして以来のご縁だ。前田先生の教師としての力量形成史も聞き取りをさせてもらった。
 さて,その前田先生が,ここ数日,ご自身のブログで,「学校の研究を考える」という連続記事を掲載なさっている。くしくも,私が執筆し,現在編集中の『教師が磨き合う学校研究』(「ぎょうせい」より刊行予定)の内容とかなりオーバーラップしている。
 これらの連続記事には,いくつかの示唆に富んだ考え方を確認できる。例えば,次のようなものだ。
 ・新卒の頃から,学校の研究方法がよく理解できなかった。まず,何か大きな仮説が立てられる。「子どもたちが主体的に活動できる学習活動を工夫すれば,心豊かな子どもが育つであろう」といった,やたら抽象的で大きなものが多い。反証の可能性がないから検証のしようがない――(後略)。
 ・教育活動の成果と研究の成果を、ごちゃまぜに考えてはならない。児童の変容のみで研究の成果を語ると、テーマに正対する結論が曖昧になる。たとえば、「コミュニケーションの意欲を高めるにはどのようすればよいか」という研究テーマに対して、「子どものコミュニケーションの意欲が高まりました」では、正対した結論とは言えない――(後略)。
 もちろん,前田先生の学校研究論と私のものとの間には若干のズレもある。例えば,私は,研究テーマは焦点化されているだけでなく,(矛盾しているようだが)多様化されていることも重要であると考えている。また,研究の単位を必ずしも1年とは考えず,むしろその継続・発展性の方を強調したい。
けれども,このズレを自覚するためにも,前田先生のブログの連続記事の読解は私にとって,大変ためになる。読者も,自身の学校研究論を再認識するために,前田先生のブログにアクセスしてみるとよいだろう。それをお勧めしたい。

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2006.03.21

e-Learningの効果の追跡研究(eCCプロジェクトの縦断的・実践的評価)

 本日は,奈良教育大学の小柳さんを研究代表者とする科学研究費補助金の報告書原稿の執筆に忙殺された。これは,「総合的な学習のカリキュラム開発においてリーダーシップを発揮する,カリキュラム・コーディネータの力量形成を目指したe-Learningプログラムの開発・評価研究eCCプロジェクト)だ。松下教育研究財団の平成17年度研究開発助成研究とも連動している(こちらは私が代表者だった)。
 eCCプロジェクトの参加メンバーの学校を訪問して授業を観察したり,学校の実践研究へのアクションをヒアリングしたりしてきた。
 私たち(木原,小柳さん@奈良教育大学,堀田さん@NIME,山内さん@東京大学)が開発した,学校のミドルリーダー養成用e-Learningプログラムの長期的効果がある程度検証されたと思う。 e-Learningの効果をこのような形で縦断的に,また実践的に検証した研究は皆無に等しいと思うので,知見を積極的にアピールしていきたいと思う。

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2006.03.20

『教師が磨き合う学校研究』の刊行近し

 3月上旬に,『教師が磨き合う学校研究』(「ぎょうせい」より刊行予定)の原稿を完成させ,提出した(執筆が終わり次第,順次提出していた)。現在,その第1・2部の初校ゲラを校正している。第1部は「学校研究の可能性」,同2部は「学校研究の企画・運営・評価」,そして同3部は「学校研究のすぐれた事例」というタイトルを付している。
 第1部では,学校研究の意義,その歴史と現状,そして学校研究を継続・発展させるための術を論じる。古くは明治期の学校における教員研修などをひもときつつ,今日の学校研究が満たすべき要件について論じる。
 第2部では,第1部で述べた,学校研究の理念等を踏まえながら,その企画・運営・評価に関わる原則やルール,枠組みや手続きのモデルを,1年間のタイムラインに乗せて,示す。また,必要に応じて,実践事例を紹介し,そうした原則やモデルの具体化も図る。
 そして第3部では,10の学校を取り上げて,その特長を叙述する。いずれも,ここ数年,私が関わりを持っている学校である。
 これらの3部の内容によって,学校における実践研究の企画・運営に悩んでいる先生方がその可能性を再確認するとともに,そのあり方を思考し,「我が校の実践研究」充実の術を手にしていただけると思う。
刊行の運びとなったら,このブログの読者にも,ぜひ『教師が磨き合う学校研究』を手にしていただきたい。うまくいくと4月末には,遅くても5月中にはそうなると願っているのだが――。

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2006.03.19

学校研究推進のツボを示すQ&A集(LTプロジェクト第5回オフミから)

 19日,新大阪の貸会議室で,学校研究推進リーダー養成プロジェクト(LTプロジェクト)の第5回オフミが開催された。このプロジェクトは,松下教育研究財団の支援を受けて,企画・運営されている。DSC02996
今回は,このプロジェクトの中間成果たる,「学校研究の企画・運営に関するQ&A集」の質問・回答文について,メンバー間で相互評価を繰り広げた。
 Q&A集は,次の4つの大項目からなる。
 ①研究計画の策定
 ②研究テーマの設定
 ③授業研究の企画・運営
 ④研究紀要の内容・構成
 各大項目は,例えば①であれば,「研究計画の作成」「研究実施のための準備」「研究の実施」「研究の評価とまとめ」「その他」という中項目から構成される。そして,各中項目は,2,3の小項目を有する。つまり,①~④のそれぞれが20強の小項目から成る,全部で80強の項目から成る,Q&Aができあがる。それらは,学校研究推進のツボだ。来月中旬には,それらをWeb上にアップするので,興味のある読者はご覧いただきたい。

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2006.03.18

学校研究への継続的協力

 今日も,平成18年度の学校研究への協力要請があった。広島県の小学校からだ。4回の訪問が依頼された。しかも,私の都合に合わせて授業研究会を催してくださるそうだ。ありがたい話である。
 やはり,私は,授業研究を基盤とする,学校の実践研究に協力したい。講演だけでは,自分らしい関わりができないと感じる。それも,1年に複数回実施してもらえると,授業,学校の取り組みについて,厚みのあるコメントができる。複数の授業を比較したり,関連づけたりして,当該校の学校研究について多元的,包括的に語れるからだ。
 しかも,今日協力要請があった学校には,7年も続けて通わせていただいている(ちなみに,7年間に教師は全員入れ替わった)。マンネリは避けねばならないが,それだけ続けて共同的な関係を維持しているからこそ伝えられる,分かってもらえるアイデアや考え方がある。
 「学校研究の継続的協力」は,私の教育実践研究のポリシーのひとつだ。

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2006.03.17

学校研究の総括的評価の実施と次年度の計画の策定

 ここ数日,次年度の学校研究への協力要請が続いている。そのテーマを相談したり,その日程を定めたりしている。それらの学校は,今年度内に,学校研究の総括的評価を実施し,それを発展させるべく,次年度の計画を策定している
 さて,当該年度の学校研究を点検するための指標には,いくつかのものがある。私は,それを,バランス,レベル,コンディションの3つに大別している
 例えば,「学力向上」を研究テーマに据える学校には,次のような3つの領域を設定して,そのバランスを確かめとよろしかろう。
学力向上を目指す指導は,多岐に及ぶ。例えば,子どもたちの学習習慣を強固なものにしないといけない(領域1 授業の土台づくり)。我が国の子どもたちの学習時間が少ないことが明らかになってきた。それを防ぐために,1週間や1ヶ月といった単位での学習の計画を子どもたちに作成し,教師がそれを点検している学校がある。
しかし同時に,我が国の子どもたちが学びから逃避する傾向にはあるのは,彼らが学ぶことの意味を見失っていることも,その原因だ。だから,問題解決的な学習,とりわけ,様々なプロジェクトへの参加等のリアリティのある学びに彼らを従事させることも不可欠である(領域2 学習指導の方法)。さらに,子どもたちの自律的な学びに先立って,学び方や学習の意義の理解についての指導も必要になるだろう(領域3 学習の方向付け)。
この他にも,取り組みの成熟の度合いを確認するレベルチェック,取り組みに無理や無駄がないかを検討するコンディションチェックなど,学校研究の総括的評価において展開するする必要もあろう。

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2006.03.16

2006年度のIMETSフォーラム

 本日,帰宅すると,財団法人・才能開発教育研究財団が刊行しているIMETS誌のNo.159が届いていた。2005年度のIMETSフォーラムの記録などが載っていた。私も,バストショットの写真が掲載されていて,ちょっぴり恥ずかしかった。
 2006年度のIMETSフォーラムは,8月4・5日に催される。研修主題は,「教師が主役の教育再興」だ。講演,ワークショップ,学校IT化講習会,テーマデー:全教科で考える読解力向上対策などのメニューが用意されるようだ。私も5日のワークショップへの協力を依頼されている。
 これまでに,おそらく10度以上,このフォーラムに協力してきた。担当も,ある時は小学校部会だったし,また,ある時は中学校部会だった。テーマも,情報教育だったり,総合的な学習のカリキュラムだったり,学力向上だったりと,様々だ。こんなにも連続して登壇することがよいのかどうか分からないが,現在このフォーラムをデザインなさっている吉崎先生(日本女子大学)には大変お世話になっているので,依頼がある限り,それを受け,ベストを尽くして協力したいと思う。
 読者の皆さんにも参加をご検討いただきたい。

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2006.03.15

放送教育指導者養成講座「虎の穴」OBのメーリングリストに新メンバー

 本日,放送教育指導者養成講座(虎の穴)OBのメーリングリストに5期生が加えられた。これで50人弱の教師をメンバーとするコミュニティができあがった。それも全国各地からの参画だ。
 このOBメーリングリストを上手に活用してコミュニケーションやコラボレーションを継続・発展させ,虎の穴での経験をいっそう充実させてほしい。それが5年間にわたるプロジェクトの成果を物語ってくれるから。
 OB会を10年間続けてくれるという卒業生の意気込みに期待している。

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2006.03.14

デジタル・コンテンツの利用に関する調査(ベネッセ教育開発研究センター「指導の状況に関するアンケート」)

 指導している大学院生の修士論文に関係するので,ベネッセ教育研究開発センターを事務局とする共同研究の各種調査中の「指導の状況に関するアンケート」において,デジタル・コンテンツの利用に関する質問を設定してもらっている。それは,まず,「(1)あなたは、授業の中でデジタル・コンテンツをどの程度活用していますか?」と利用の程度をたずねる。そして,「)活用している・まあ活用している」と回答した方に次のような質問を重ねる(回答の選択肢は省略)。
(2)授業でデジタル・コンテンツを活用してみて、全体として、デジタル・コンテンツの活用の効果についてどう感じていますか?
(3)どのような形態のデジタル・コンテンツを活用していますか?1つ選んでください。
(4)1年間のうち、授業でどれくらいデジタル・コンテンツを活用しますか?

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2006.03.13

他者の博士論文を読む(博士論文執筆へのアプローチ)

 本日,知人のために,水越先生のご著書『発見学習の研究』を全頁コピーした。この本は,水越先生がご自身の学位請求論文を公開するために刊行なさった本だ。知人は,これから博士論文の執筆を計画するので,その参考にしたいとのことであった。
私も数年前に,博士論文の執筆計画を立てる際に,同じことをした(もっとも,私も場合は,この著書は再々読くらいだったが)。他にも,4,5人の方のものを読破した。
 博士論文へのアプローチとして,これは必要不可欠なことだ。個別の論文が仕上がっていても,それを統括する方針は何通りもあるからだ。先達の歩んだ道をたどると,自分がどのような方針で個別論文を括ればよいのかが,おぼろげながら(はっきりと?このあたりは人によって変わるだろうが――)見えてくる
 依頼なさった方は恐縮しておられたが,この方にはある件でとてもお世話になったし,自分もいろいろな方(特に受理していただいた吉崎先生)に救っていただいたので,少しでも彼のサポートになればと思った。この方にも,ぜひがんばって完成していただきたい。

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2006.03.12

学校研究の企画・運営に関するQ&A集の作成(LTプロジェクトの中間成果)

 12日,学校研究推進リーダー養成プロジェクト(LTプロジェクト)のテレビ会議を実施した。それは,本年度の成果を踏まえて現在作成している「学校研究の企画・運営に関するQ&A集」に関するミーティングである。これは,本プロジェクトの活動の中間成果にあたる。LIPro06
 Q&A集作成においては,まず,学校研究の企画・運営に関する,よい質問を考えなければならない。研究主任のアクションとして基本的な項目も必要だし,意外性のあるものも準備しなければならない。例えば研究計画作成に関するものならば,「研究推進に協力していただく外部講師は,年間を通じて同じ講師に指導をお願いするのがよいでしょうか。それとも研究会ごとに,違う講師にお願いした方がよいでしょうか。」という,ひねりのある項目も用意するよう,メンバーに指示した。
 「基本的な項目」についても,回答には工夫が必要(いくつかのレパートリーがあるなど)となるし,けっこう大変だ。

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2006.03.11

院生室での90分

 10日,大学の研究室で原稿を執筆していた。午後3時前に,ワックスをかけてくださる業者の方がいらっしゃった。「1時間ほどかかります。」と言われて,頭を抱えた。今日中に原稿を仕上げるつもりだったからだ。
 仕方がないので,文献とコンピュータを抱え,院生室に「避難」した。写真は,その時のものである。普段研究室では1人で仕事をしているわけだが,院生室は勝手が違う。90分ほど「お邪魔」したが,院生は皆,気持ちよく(?)迎えてくれた。DSC02962
 思い起こせば,私も十数年前は,こんな感じで,院生室で時を過ごしていた。諸先輩(Aさん,Kさん,Tさん,Mさんなど)と研究計画について議論したり,後輩たち(Yさん,Kさん,Sさんなど)と学校現場の様子を情報交換したりして,「共同体による学び」に身を浸していた。みんな教育方法学,教育工学の学徒だったから,その学びは実に深かったように思う。ちょっぴり,あの頃が懐かしくなった。

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2006.03.10

学校研究の歴史

 今,学校を単位とする実践研究=学校研究の歴史をたどっている。既に1900年ごろには,板書や発問に関する校内研修を確認できる。
 大正期の自由教育運動には,今日の学校研究の萌芽を見いだせる。この時期,いくつかの私立学校や師範附属において,新教科の設立などのカリキュラム開発への挑戦,実践記録の作成とその編集,授業の公開,研究会等の開催といった,今日まで連綿と続く実践研究スタイルが確立している。
 さらに,戦後新教育の時代の学校を単位とする実践研究では,大正自由教育の時代に萌芽したカリキュラム開発の思想と手続きを継承するとともに,それを拡張したり,精錬したりしている。それは,今日の学校研究に期待されている,R-PDCAサイクルに基づく授業改善やカリキュラム開発の原体験を広く教師たちに与えてくれた。
 学校研究の歴史は長い。現代の教師たちは,その歴史的土壌の上で,さらに新しい授業やカリキュラムに挑戦することになるのだから,その責任は重い。よき資産を見失ってはいけないし,さりとて同じことの繰り返しではすまされない。時代を越えた教師たちのコラボレーションであるし,対決でもある。

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2006.03.08

情報教育マイスター養成研究会のご紹介(再)

 先日も紹介したが,3月26日(日)に,神奈川県の小田原で,情報教育マイスター養成研究会が催される。この集いは,情報教育に関する校内のリーダー教師に必要とされる力量をその候補者等に幅広く獲得してもらうことをねらったもので,金沢大学の中川先生がその内容や活動をデザインされている。文部科学省の「教育の情報化の推進のためのアクションプラン」ともタイアップしている。
 詳しい内容や参加の手続きは,こちらから。

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学校の「特色ある実践」(NHKの「発見!ふるさとの宝」を視聴して)

 今,学校現場では,「特色ある学校づくり」が推進されている。どんな学校でも特色ある実践ができるだろうか。
 何も特別なことをする必要はない。ちょっとしたことを地道に続けていれば,きっとそれが「特色」になる。そう思わせてくれるのが,NHKの「発見!ふるさとの宝」だ。この番組は,全国各地で地域の人々,学校の子どもたちが愛情・愛着を抱く,「宝物」をレポートしてくれる。私は,この番組がとても気に入っている。時々,まさに学校の「特色ある実践」,その厚みが子どもたちや地域を動かす,変えるという事実を示してくれるからだ。
 再放送だったが,7日夜も,島根県の小学校の子どもたちが沖を通過するフェリーの船員と交流することになった経緯を視た(お風呂に入りながらである――)。彼らが,フェリー航路が廃止になりかけて嘆く姿,幸いにして航路の継続が決まったことを聞いて喜ぶ場面,プレゼントしてもらった双眼鏡を使ってフェリーの通過を見守る様子が,しっかりと描かれていて,感動した。
 子どもたちは,マイ双眼鏡で沖の白い船を見つめ続ける。手を振る。時にはファックスや手紙を船員さんに送って,自分たちのフェリーへの想いを伝える。返事をもらって素直に喜ぶ。それらが,先輩から後輩へと継承されて,子どもたちの世界を広げてくれている。子どもたちの学習の刺激にも,ペースメーカーにもなっている。単純なことなのだが,本当の「特色ある実践」とは,こういうものなのかもしれない。
 そういえば,前にもこの番組で,卒業時に子どもたちに小さな自画像を描かせる取り組みを長く長く継続している事例が紹介されていた。あれを視聴したときにも,似たようなことを感じた。
 それはそうと,私も,「発見!ふるさとの宝」にコメンテーターとして出演して,ああした実践の意義や可能性を自分なりに語ってみたいものだ(実際のコメンテーターは有名人ばかりだから,あり得ない話だが)。

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2006.03.07

情報教育マイスター養成研究会

 3月26日(日)に,神奈川県の小田原で,情報教育マイスター養成研究会が催される。この集いは,情報教育に関する校内のリーダー教師に必要とされる力量をその候補者等に幅広く獲得してもらうことをねらったもので,金沢大学の中川先生,鳴門教育大学の藤村先生が研究会をデザインされている。文部科学省の「教育の情報化の推進のためのアクションプラン」に資するものだ。
 私も,パネルディスカッション「マイスターの資質を考える」に登壇することになった。情報教育は,自分の研究の専門性(授業研究と教師の成長)とは,オーバーラップする部分もあるが,それだけでは説明できない部分も少なくない。パネルへの登壇は不安だが,まあ自分のスタンスから,情報教育のリーダー的存在に必要な発想やアイデアを話題提供するしかないだろう――。
 既に参加希望者が定員近くに達しているようだが,まだ若干名は受け入れ可能であると事務局からお聞きしている。案内パンフレットをアップするので,ご希望の方はお申し込みいただきたい。「teacher_training_program_on_060325.pdf」をダウンロード

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2006.03.06

教師コミュニティの形成(放送教育指導者養成講座「虎の穴」の卒業生OB会)

 5日も,渋谷のパルコPart1で,放送教育指導者養成講座(虎の穴)卒業生による。プロジェクトの打ち上げパーティーが催された。卒業生有志が企画・運営してくれた。食事だけでなく,ブログを立ち上げて原稿を集めて記念文集を作成してくれたり,記念のマグカップを制作したりしてくれた。ありがとう。DSC02956
 堀田さんもブログで述べていたように,この忙しい時期に,地方から何人もが上京してくれた。虎の穴OB会も,立派な教師コミュニティになりつつある。
 もちろん,勝負はこれからだ。真のコミュニティならば,少なくとも10年は活動を続けてほしい。また年に1回集うだけでなく,例えばブロック単位等で勉強会を催す,有志を募って助成研究に申請する,Webで日常的な情報交換を展開するといった取り組みを,できる範囲内でよいから,試みてもらいたい。そしてなにより,放送番組を活用した実践を積み重ねてもらいたい。教師たちのコミュニティは,実践に根ざすもののはずだから

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2006.03.05

メンタリングによる教師の成長(放送教育指導者養成講座(虎の穴)の特長)

 本日も,渋谷のNHKで,放送教育指導者養成講座(虎の穴)5期生第3回オフミが催された。
この研修講座は,制作者との交流,課題内容の独自性(番組分析,メディアミックスのデザイン,放送教育研究会プログラムの考案,次年度放送教育実践プランの作成など)と卒業生の一部によるメンタリングを特長としている。DSC02928
 年度を重ねるに従って,このメンタリングがよく機能するようになり,またそれが参加者の成長に資するようになった。1年間研修に取りくみ続けてきた経験をベースに,例えば課題の本質の理解,課題レポートに取り組む際のコツ,レポート作成に向けたスケジューリング等を示唆してくれる。時には優しく,また時には厳しく。ある場面では指示的に,またある場面では非指示的に。
 メンタリングによる卒業生自身の成長という点も含めて,虎の穴の営みは,メンタリングによる教師の成長の好例であろう。

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2006.03.04

放送教育指導者養成講座「虎の穴」5期生最終オフミ(第1日目

先ほど,渋谷のNHKで開催された,放送教育指導者養成講座(虎の穴)5期生第3回オフミ(第1日目)が終わった。今回のオフミのねらいは,次の2つである。DSC02905
(1)年間を通じた研修の最終ステージなので,今年度の放送教育実践等を振り返り,次年度の課題を明らかにする。
(2)オフミでしか味わえない,緊張感に富んだ,豊かなコミュニケーションを同期生,メンター,制作者等と展開する。
 (1)はかなり満たされていたと思うが,(2)はまだ十分とは言えない。量的基準は満たしていたが,放送教育の本質を突いたコンパクトな質問を投げかける,レポートは討論の題材に過ぎないので多方向のやりとりを実現する,議論の展開を先読みするといった点が充足されていなかった。これができるようになると,校内や地域での研修会のコーディネーションが巧みになるので,明日は研修力を高めるべく,そうしたコミュニケーションの方策の獲得も追求してもらいたい。

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2006.03.03

放送教育指導者養成講座「虎の穴」最後のオフミ

 明日,明後日と,渋谷のNHKで,放送教育指導者養成講座(虎の穴)5期生第3回オフミが催される。5年間続けてきた,このユニークな研修もいよいよ終焉を迎える。
 NHKのスタッフ,堀田さん,そして卒業生のメンターとその企画・運営を工夫してきた。名残惜しいような気もするけど,終わりがあるのはプロジェクトの常だから,それを嘆く必要はない。むしろ,このプロジェクトで育った放送教育の実践家,とりわけその普及に資するリーダーたちの今後の活躍に期待したい。また,OB会の開催を中心とする自主的な研修の継続・発展を祈念しているし,それへの協力を惜しまないつもりである。

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2006.03.02

研究主任を対象とする研修会-そのデザイン-

 2日,岡山市教育委員会及び同教育センター主催の研修会で講演を担当した。これは,同市内の幼稚園・小学校・中学校の研究主任を対象とするものだ。私の「学力向上を目指す授業の改善と校園内研究の改革」と題する講演だけでなく,今年度の校園内研究の成果を持ち寄り,それを共有するための交流会も用意されている。研究主任たちは,そこで,「校園内研究の進め方と研究内容について」,資料を交わし,意見を交換する。
 最近,行政研修の講師を依頼されてがっかりするのは,指導主事がなんのポリシーも持たずに,研修の内容やプログラムを私たち研究者任せにすることであった。ひどいときには,1日とか半日,「すべて先生にお任せしますので,よろしくお願いします」とリクエストされる。彼らも,その場にいるのに――。
 今回は,違った。教育センターは,私の講演を各学校園が自らの実践研究を点検する際の視点の提供と性格づけ,それをフォローする場面をきちんとデザインしていた。こういう研修には,協力のしがいがある。

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2006.03.01

全放連VSなにわ放研(4月1日)

 1ヶ月後の4月1日(土)午後,東京・渋谷のNHK(予定)で,全放連となにわ放研の放送教育実践報告対決が催される。これは,昨年4月のなにわ放研VS浜松b-waveの実践報告合戦に続く,放送教育実践グループの合同研修会だ。
 昨年同様,両チームがそれぞれ5件の放送教育の実践報告を用意し,柔道の試合のように,5戦が繰り広げられる。勝敗は別にして,異なる地域の放送教育実践グループが顔を合わせ,交流するのは貴重な機会だ。それぞれのグループにとってよい刺激になる。自らの実践を振りかえる契機ともなる。全放連の報告者はいずれも,放送教育指導者養成講座「虎の穴」の卒業生だから,なにわ放研は旗色が悪いかもしれないが,検討を期待したい。
 審判団は,昨年なにわ放研と一戦を交えた浜松b-waveのメンバーとNHKのスタッフ,それに全放連事務局長だ。実は,どちらの報告がすぐれているかを明快に指摘できないといけないわけだから,報告者以上にプレッシャーがかかるのが,審判団だ(皆さん,よろしくお願いします)。
 ちなみに,どちらのグループにも関わる私は,当日は,オブザーバーになる。私の目標は,当日一言も発しないことである。昨年度は,途中で口を挟んでしまった。あまりに司会のコーディネーションがまずかったから。今年は,できればだまって,お茶くみに徹したい。
 「虎の穴」卒業生などで参加を希望なさる方がいらっしゃったら,申し出ていただきたい。対決用MLに加わってもらうので。

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