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2006.03.23

学校研究の成立と充実の要件(拙著『教師が磨き合う学校研究』から)

 拙著『教師が磨き合う学校研究』(「ぎょうせい」より刊行予定)の第1部「学校研究の可能性」では,学校研究の意義,その歴史と現状,そして学校研究を継続・発展させるための術を論じている。この部の第5章では,校内研修・研究の歴史やその問題点を考察しながら,その今日的展開たる「学校研究」の成立と充実の要件について言及している。それは,(1)具体性,(2)継続・発展性,(3)共同性,(4)創造性,そして(5)デュアルな志向性である。
 例えば「創造性」についてであれば,次のような叙述に示される。

(4)創造性
 戦後新教育や今日の規制緩和の状況に明らかであるが,学校研究は,教師や学校の裁量が大きくなった時期に,つまり創造性を発揮しやすい状況において,活発になる。だから,学校研究においては,創造性をその基本理念に据えたい。
 そもそも,学校研究は,研究である以上,なんらかの意味で創造的であってほしい。もちろん,ここで強調する創造性は,実験室のものとは異なる。我が学級,我が学校にとっての独自性であれば,それでよい。
 それ以上に重要なことは,創造性の追求が,ある種の痛みを伴うものであることだ。学校研究の成立には,「葛藤」場面が確認されることが多い。第1章でも指摘したように,教師たちは,異なる価値観・信念を抱いている。それが交錯する学校研究では,それを組織化して,学校が抱える課題の解決に資するエネルギーを生み出そうとするのであるから,必ず,葛藤の痛みが生じる。しかし,葛藤はやがて,難題解決の新しい発想や針路を提供してくれる。したがって,学校研究では,葛藤を避けようとしてはいけない。新しい授業やカリキュラムの創造に向けて,教師たちの意見対立を,むしろ積極的に開拓することが好ましいことを補足しておきたい。

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