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2006.03.22

「学校研究」に関する貴重な提言(熊本の前田先生のブログ)

 私が尊敬する教師の1人に,熊本の前田康裕先生がいる。数年前,総合的な学習のカリキュラム・コーディネータとして活躍していらっしゃった前田先生に,その方策に関するインタビューをお願いして以来のご縁だ。前田先生の教師としての力量形成史も聞き取りをさせてもらった。
 さて,その前田先生が,ここ数日,ご自身のブログで,「学校の研究を考える」という連続記事を掲載なさっている。くしくも,私が執筆し,現在編集中の『教師が磨き合う学校研究』(「ぎょうせい」より刊行予定)の内容とかなりオーバーラップしている。
 これらの連続記事には,いくつかの示唆に富んだ考え方を確認できる。例えば,次のようなものだ。
 ・新卒の頃から,学校の研究方法がよく理解できなかった。まず,何か大きな仮説が立てられる。「子どもたちが主体的に活動できる学習活動を工夫すれば,心豊かな子どもが育つであろう」といった,やたら抽象的で大きなものが多い。反証の可能性がないから検証のしようがない――(後略)。
 ・教育活動の成果と研究の成果を、ごちゃまぜに考えてはならない。児童の変容のみで研究の成果を語ると、テーマに正対する結論が曖昧になる。たとえば、「コミュニケーションの意欲を高めるにはどのようすればよいか」という研究テーマに対して、「子どものコミュニケーションの意欲が高まりました」では、正対した結論とは言えない――(後略)。
 もちろん,前田先生の学校研究論と私のものとの間には若干のズレもある。例えば,私は,研究テーマは焦点化されているだけでなく,(矛盾しているようだが)多様化されていることも重要であると考えている。また,研究の単位を必ずしも1年とは考えず,むしろその継続・発展性の方を強調したい。
けれども,このズレを自覚するためにも,前田先生のブログの連続記事の読解は私にとって,大変ためになる。読者も,自身の学校研究論を再認識するために,前田先生のブログにアクセスしてみるとよいだろう。それをお勧めしたい。

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Comments

ひゃー,木原せんせー。(^_^;)
私のブログを紹介していただいて,大変恐縮しております。m(_ _)m
思ったことを,そのまま書いているだけなんで・・・・・。
期待に応えられるようがんばります。

Posted by: 前田康裕 | 2006.03.22 at 10:56 PM

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