「伝え合う力」を高める-評価規準の作成と運用-
30日,京都市立仁和小学校の校内研修会に参加した。同校は本年度,昨年度の引き続き,京都市教育委員会の指定を受け,「伝え合う力」の育成を主柱とする情報教育の実践研究に取り組む。その一環として,2年生算数と6年生国語の研究授業が実施された(私は国語だけ参加)。 6年生の国語は,学級討論会を開くものであった。「動物園で動物を飼うのはよいことである」という論題に対して,肯定派,否定派,聴衆,そしてチェック係に分かれる。授業の導入において,指導者は,子どもたちに,話し方,聞き方のポイントをていねいに確認していた。評価規準の作成,子どもとの共有化が板書,ノート,掲示などで重層的に試みられていた。子どもたちは,それらを意識して,本時の活動に取り組むし,そのふり返りにもたずさわる。本時で満たされなかった点を踏まえて次時の課題を明確にする。それらに基づいて子どもたちの様子を観察し,指導者は,時には子どもの活動に口を挟む。チェック係の子どもが評価規準を活用して,その役割を果たしていたことは多くの説明を要しないであろう。
評価規準を指導者が意識することが「伝え合う力」を高めるためにとても大切であることを具体的に示してくれた授業であった。 なお,討論の進行をビデオクリップ(他校の子どもが取り組んでいる様子)で示すという,ICT活用のスパイスも効いていた。
同校の研究発表会が,12月8日(金)に催され,全学年の授業が公開される。多くの方の参加を期待したい。
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