日本教育工学会の6月シンポジウム(「2007年以降の教員の大量退職に伴う教育現場の諸問題 ~若手教員の授業力向上戦略を探る~」)
私が属している日本教育工学会では,毎年,6月に総会と合わせて,シンポジウムを開催している。午前,午後の2部制だ。
午前の部シンポジウム1のテーマは「ICTの教育利用と学力向上」,午後の部シンポジウム2のテーマは「2007年以降の教員の大量退職に伴う教育現場の諸問題 ~若手教員の授業力向上戦略を探る~」である。
今回,私は,シンポジウム2に登壇者になった。司会は山西潤一先生(富山大学),他の登壇者は,西原幹男(東京都教育庁人事部選考課長),釜田聡先生(上越教育大学),澤本和子先生(日本女子大学)である。私は,問題は,若手教員の授業力向上そのものではなく,それを促す,中堅・ベテラン教員の「若手教員との関係構築力」が重要であること,換言すれば,問題視すべきは,中堅・ベテラン教員の若手教員に対するアドバイスやメンタリングの質であり,さらに彼ら自身が授業力を高めようとする姿を示しているか否かであり,それらをいかに組織化するかというマネージメントであることを主張した。
2時間のシンポジウムに4人が登壇したわけだが,やはり時間不足で,各主張をからめるのが難しい――。なんとなく消化不良に終わったような――。
The comments to this entry are closed.
Comments
午前の部のシンポジウムですが、学力とは何かという根本的な問いに対する認識が、スピーカーによって異なっていたように感じるのですが。
Posted by: 教員 | 2006.06.18 07:39 AM
ブログを拝見し,つい書き込みたくなりました。私が勤務する市でも,これからの5年間に4分の1もの教員が入れ替わることになります。
今年も数多くの方が新規採用されました。若さがよりよい方向へ学校を変えることが期待されます。しかし,学部で変に自信をつけて卒業される方が多く,謙虚さに欠ける面が目立ちます。組織の一員として教育活動を行うようにと,中堅教員として苦言を呈していますが,理解ができないようです。これは,社会の風潮と同じなのでしょうか?頭を悩ます中堅教員でした。
Posted by: はやし | 2006.06.17 10:02 PM