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2006.06.08

「選択」による全員参加の授業(NHK教育テレビ『わくわく授業』から)

 先日,NHK教育テレビ『わくわく授業-わたしの教え方-』「恋心を三十一文字に~桔梗亜紀先生の国語~」という番組を見た。『わくわく授業』は全国の授業の達人(?)を紹介するものであるが,今回紹介された授業づくりには,特に感心させられた。
 島根県松江市の中学校2年生の国語の授業で,短歌を題材とするものだった。恋歌たる相聞歌を中学生に鑑賞させたり,表現させたりするものだ。まず,番組でも強調していたが,卒業(先輩への想い)とか,バレンタインデー等が続く時期に,この題材を導入するという,「旬」を逃さぬ,教師の姿勢がいい。また,子どもたちの作品をていねいに読み,彼らに個別的にかかわろうとする授業者の様子は,いわゆる「きめ細かな指導」の理想モデルを提示していた。子どもの作品の工夫を発見し,それを「すばらしー」「それがいいよ」と讃える姿にも,共感させられた。
 さらに私が最も注目したのは,「選択」という原理が,この「相聞歌」の授業デザインに導入され,その成立を支えていたことである。例えば,上の句と下の句を「選択」して対応づける,友だちの作品の中から最も共感できるものを「選択」して返歌を作成する,8つの短歌を(「選択」によって)3つに分類する等々,どの子どもも「選択」を通じてなんらかのアクションを起こせる=授業に参加できるように,学習活動が構成されていた。いわば,仮説実験授業の国語版を見ているようだった(題材となった短歌が文学鑑賞の見地からすぐれた点を有しているという教材の学術性も含めて)。

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Comments

授業へのご教示ありがとうございます。
授業者の桔梗亜紀です。
4ヶ月以上たって、やっとこのブログに気がつきました。
相聞歌創作授業への新しい視点をいただき、実践にまた広がりが生まれていくように感じております。
気に入ったものにマルをつけて、さらにその中から選ぶ、という作業を授業の中でよく使います。
使い勝手のいい手法だなあ、と思っていましたが、ご教示のような意味合いもあるのですよね。
ありがとうございました。

Posted by: 桔梗亜紀 | 2006.10.29 at 12:23 AM

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