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2006.07.15

2つの「動物のたんじょう」(「教育メディア論」にて)

 先日もご紹介したように,本年度前期,文学部の専門科目の1つ,「教育メディア論」の講義を担当している。この講義は,この講義では,放送教育の理論と実践を体系的に解説する。テレビ学校放送番組のスタート,昭和40年代の学校放送番組の最盛期,メディアミックスの取り組み,番組とマルチメディア・インターネットの複合利用,NHKによるデジタル教材などについて講ずる。また,各時代の代表的な番組や実践事例を紹介する。
 義の後半では,受講生にそれをさらに自分のものにしてもらうために,演習的活動を導入する。彼らは,小学校5年生の理科番組『ふしぎワールド』の第5回「動物のたんじょう」を活用した,メディアミックスの授業プランをグループで作成し,発表し,相互評価する。8時間程度の扱い,単元の評価規準を満たす,番組とデジタル教材を単元のどこかで必ず活用するといった条件を満たし,児童の実態を想定して,指導計画を完成させるわけだ。
 メディアミックスの授業プランを構想する参考として,10年前の『わくわくサイエンス』のやはり「動物のたんじょう」を受講生に視聴させた。この番組は,当該年度の日本賞の初等教育部門の最優秀賞を受賞した作品だ。ハムスターを題材にして,受精の仕組みを示すだけでなく,出産にかける雌ハムスターの様子を1人の少女の目線で追った秀作だ。
 2つの「動物のたんじょう」に対する受講生の反応は大きく異なる。現行のセグメント方式の『ふしぎワールド』に比べて,ドキュメンタリータッチの『わくわくサイエンス』の方が彼らの反応はずっと豊かだ。ハムスターの様子に思わず笑ったり,ストーリー展開に涙ぐんだりしている。あれほど反応が違うとは思わなかった。どちらも子どもたちの学習に役立つ放送番組だが,放送番組「固有の」教育機能は,やはり『わくわくサイエンス』のような構成で強調されるように思う。私が古いだけなのかもしれないが――。

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