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2006.08.17

集中講義「授業研究論特講」近づく

 本日は28日から4日間和歌山大学教育学部で開講する,集中講義「授業研究論特講」の準備に時間を費やした。この講義は,授業研究とカリキュラム開発,教育メディア研究,そして教師研究を接続して,授業に関する記述的・処方的・臨床的研究を包括的に講ずるという,私にとっては,自分の来し方を語るような講義だ。それだけに準備にも熱が入る。既に昨年度に講義の枠組みは定めており,それは見直してみても妥当であると判断したが,昨年度の経験を踏まえて,今回,レジュメ・資料・ワークシートを改変した。
 ちなみに,ねらいや内容は次のとおりである。

授業概要
 授業研究は,理想的な授業の姿を明らかにするためにも,その創造者たる教師の力量を高めるためにも,極めて重要な営為である。それゆえ,我が国では,教育研究者が学校に足を運び,教師たちと共同で授業研究を推進してきた。同時に,教師たちも,学校で,自主サークルで,授業づくりに関する研鑽を積み,授業研究への取り組みを一種の教師文化にまで高めてきた。本講義ではまず,授業研究のそうした意義や多様性を,総論として,解説する。
次いで,授業研究の基本的知見の概説として,授業の設計・実施・評価に関わる教師の専門的技量について,実践事例を参照しながら詳述する。
さらに,教育メディア研究,カリキュラム開発,教師の成長に関する研究との連接,接合という,授業研究の新しい展開について,言及する。これらについても実践事例を提供し,その具体像を受講生に把握してもらう。また,ワークシートの活用や意見交換等を講義に導入し,受講生に,授業研究の新しい方向性や可能性について,主体的に検討してもらう。

授業計画

8月28日(月)2限~4限
1.オリエンテーション,授業研究の意義,授業研究の類型―その目的,主体,分野,方法等―
2.授業の設計・実施・評価(1)-子どもの学習能力の診断や思考過程の予想-
3.授業の設計・実施・評価(2)-教師の即時的意思決定と授業の再設計-

8月29日(火)1限~4限
4.授業の設計・実施・評価(3)―授業評価の視点と方法―
5.授業研究と教育メディア研究(1)―学校放送番組の教育的意義―
6.授業研究と教育メディア研究(2)―メディアミックスによる授業づくり―
7.授業研究と教育メディア研究(3)―デジタル教材による新しいメディアミックス―

8月30日(水)1限~4限
8.授業研究とカリキュラム開発(1)―総合的な学習の時間―
9.授業研究とカリキュラム開発(2)―選択履修幅の拡大―
10.授業研究とカリキュラム開発(3)―目標に準拠した評価と少人数指導の導入―
11.授業研究と教師の成長(1)―初任教師の抱える課題―

8月31日(木)1限~3限
12.授業研究と教師の成長(2)―中堅教師のアクションリサーチ,ベテラン教師のライフストーリー―
13.授業研究と教師の成長(3)―教師教育と校内研修―
14.試験

授業方法・評価方法
 講義において,授業のビデオ記録や文字記録を提示し,実践事例を紹介する。また,学校放送番組などの教材例も提示する。それらを用いた事例検討を受講生とともに繰り広げる。出席状況と試験によって,成績を算出する。成績評価に占める両者の比率は,4:6を予定している。

参考文献
木原俊行『授業研究と教師の成長』(日本文教出版)
木原俊行(編)『[学習指導・評価]実践チェックリスト』(教育開発研究所)
水越敏行『授業研究の方法論』(明治図書)
吉崎静夫『教師の意思決定と授業研究』(ぎょうせい)

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