研究発表会が終わった後に
先日もレポートしたように,8日,京都市立仁和小学校で,ICT活用や情報教育の推進に関する研究発表会が催された。全学年で,提案性のある授業が公開された。また,参加型の研究協議,分科会の概要を活かした全体会のデザインもよく練られていた。
けれども,この学校の実践研究は,それがゴールではない。研究紀要に載っている,今後の計画を見ると,まだ教職員全員が参加する研究授業(指導主事等も参加)が2回用意されているし,部会単位でもそれが設定されていよう(4月からの1年間で全員が全体もしくは部会単位で研究授業にチャレンジする)。
拙著『教師が磨き合う学校研究』でも述べているが,研究発表会は,学校研究に関する「外部評価」の機会である。しかも,形成的評価機能を帯びている。それゆえ,「研究発表会が終わった後に,どのように研究を継続・発展させているか」に注目すべきである。換言すれば,発表会を開くことよりも,その結果を踏まえて学校研究に関するリニューアルを試みることの方が大切なのである。秋(春)に研究発表会を企画・運営する場合には,仁和小学校のように,授業研究会も重ねるのが望ましかろう。研究発表会は,年に1回のお祭りやショーではないのだから。
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