木原流の「生活綴方」の解説等
大阪教育大学で,教職科目の「教育総論」という講義を担当している。この科目では,教育の思想や歴史について言及する。最初は,欧米の教育思想や教育実践の系譜をモデル化して解説したが,中盤から,わが国の戦後60年の教育実践について,歴史的背景や社会状況を踏まえつつ,その特徴を語る。
今日は,その2回目で,生活綴方による社会科教育の展開たる,「山びこ学校」の取り組みを解説した。そして続けて,コンピュータやビデオをツールとして用いて,子どもたちが自らの生活実践を記録し,編集し,交流するという実践記録を提示した。両者の異同について探ってもらうためである。こういう比較もけっこうおもしろい。受講生も最初は戸惑っていたが,次第にリアリズムやヒューマニズム,そして集団主義という生活綴方的教育方法の原理を実感してくれたから。
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