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2007.08.31

受講生に講義を振り返ってもらって――

 今日で,和歌山大学教育学部教育実践教室の専門科目「授業研究論特講」の集中講義が終わった。本日は,授業研究と教師の力量形成の接点として,ベテラン教師の授業力量の形成(特に,再共通化へのチャレンジ),そして教員研修の体系,それにおける校内研修・研究の意義と課題について,事例をひもときながら,講じた。
P1080848 講義の最後に,4日間で何が印象に残ったかを受講生にたずねてみた。そうすると,彼らにとって最も身近な「初任教師の力量」についてだけでなく,例えば教師の意思決定や個に応じた指導などが印象に残ったと,受講生は回答してくれた。
加えて,「教師が思い込みで新しいものを疎んではダメだ」「教師にも学ぶ意欲が必要」といった,講義全体を通じたテーマたる「授業研究と教師の成長」について言及してくれる学生が多かった。だから,一応,目標は達成できたと思う。

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2007.08.30

初任教師の姿への共感

 今日も,和歌山大学教育学部教育実践教室の専門科目「授業研究論特講」の集中講義を担当した。本日は,カリキュラム開発について講じた後,授業研究と教師の力量形成の接点として,まずは初任教師の授業力量についてポイントを確認した後,事例を提供し,その分析を試みた。
 受講者は,教育実習を終え,教員採用試験を受けている4年生。だから,かなり実践的な内容を講じても,それをしっかり理解してくれる。特に,彼らが,初任教師の様子を示したビデオを食い入るように見て,それを共感的に理解している姿は印象的だった。

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2007.08.29

2つの「動物のたんじょう」へのコメント

 昨日から,和歌山大学教育学部教育実践教室の専門科目「授業研究論特講」の集中講義を担当している。本日は,授業研究と教育メディア研究の接点という内容で,放送教育について講じた。
P1080836 その中で,小学校5年生用理科番組を2つ紹介し,その異同について受講生に検討してもらった。1つは,現在放送されている「ふしぎワールド」で,もう1つは,かつて放送されていた「わくわくサイエンス」である。同じタイトルの「動物のたんじょう」を比較してもらったのだ。受講生は,前者が知識・理解の徹底を図るためのものであり,後者が関心・意欲・態度を喚起するものであるという,両者の番組づくりの性格の違いに迫るコメントを残してくれた。
 それを受けて,私は,番組を含む教育メディアには,教師の授業力を補完する機能と,それを増強させる機能があること,それも両者の違いであることを補説した。

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またまた「授業研究論特講」が始まった

 昨日から,和歌山大学教育学部教育実践教室の専門科目「授業研究論特講」の集中講義を担当している。一昨年,昨年に続く,担当だ。講義は,大きく5つのパート,「総論」(授業研究の意義,授業研究の類型-その目的,主体,分野,方法等-),「授業の設計・実施・評価」,「授業研究と教育メディア研究」,「授業研究とカリキュラム開発」,そして「授業研究と教師の成長」に分かれる。要するに,授業研究の基本的フレームワーク,カリキュラム開発等の他領域との接点などについて,理論的・実践的に講ずる。
P1080834 今年の受講生も,教員志望が強いゆえか,私が提供する学校現場のエピソードなどに熱心に耳を傾けてくれる。また,ケーススタディ等の実践的課題に一生懸命取り組んでくれる。あっという間に2日間が過ぎた――。

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2007.08.28

ポスターセッションで実践交流(神戸市立六甲小学校の校内研修にて)

P1080787 27日午前,神戸市立六甲小学校を訪れ,同校の研修会に参加した。この日は,ポスターセッション形式で,各人が1学期の学力向上実践を総括するとともに,2学期の取り組みのコンセプトを発表した。
 口頭発表形式で10を超える実践を短い時間で交流するのは,難しい。私のようなシャイな人間は,多くの人の前で質問をするのは気が引ける。六甲小学校のこの日の研修会では,ポスターセッション形式が採用されたため,こうした問題を回避することができた。教師たちは,互いの学力向上実践アイデアをしっかり吸収していた。
その成果は,2学期の実践によって磨かれ,1月22日(火)の研究発表会で披露されるに違いない。

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2007.08.27

2学期の番組利用に向けて(第54回なにわ放送教育研究会)

 本日,NHK大阪で,第54回なにわ放送教育研究会が催された。今回は,3件の実践報告が営まれた。実践で利用されていた番組は,『おはなしのくに』『日本とことん見聞録』,そして『にんげん日本史』であった。それぞれの実践の特徴と課題について,いろいろ意見交換できた。例えば,「おはなしのくに」の番組特性を生かした授業目標になっているかなどをていねいに確認した。各人の2学期の番組利用に向けて,よい意見交換の機会となったと思う。
 今日の会も(前回に続き)参加者が12名となり,またまた盛況だった。

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2007.08.26

全放連・学力向上プロジェクトの夏期研修会(第二日目)

 本日も,目黒区立緑ヶ丘小学校で,全放連・学力向上プロジェクトの夏期研修会が催された。今日も,ポスターセッション形式で,各人が1学期に実施した放送番組を用いた学力向上実践を報告した。なかなか,よい雰囲気で,実践のアイデアが豊かに交流されたと思う。
P1080770 ポスターセッションという名前がついていても,結局発表者がプレゼンテーションを試みてしまい,聞き手が受動的になってしまうケースをよく目にする。そうならないために,ポスター発表者はどのようなスタンスでセッションに臨めばよいのかについて,その留意点をしっかり検討した。
 読者も,ポスターセッション名人(?)を目指すならば,ぜひ,10月27日の放送教育研究会全国大会の午前中に催されるポスターセッションに参加してください。

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2007.08.25

全放連・学力向上プロジェクトの夏期研修会

 本日と明日,目黒区立緑ヶ丘小学校(なんてモダンな建物!)で,全放連・学力向上プロジェクトの夏期研修会が催された。以前の研究活動教育放送デジタル化対応プロジェクト」以来続いている,恒例の研修会だ。
P1080742 各人の1学期の放送番組を用いた学力向上実践を報告したり,2学期以降のプランを検討したりした。特に前者は,10月の全国大会に導入されるポスターセッションの練習も兼ねて,写真のように取り組んでみた。

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2007.08.24

授業改善のデパートたる学校

 本日,広島県府中市立上下北小学校を訪問し,研修会に参加した。10月12日(金)に同校が催す研究発表会で公開する授業(国語,算数,道徳,英語活動)のプランを教師たちと私で検討した。全クラスによる7授業分の検討は,4時間以上かかった。
 けれども,あっという間に時間が過ぎる。授業プランに多様性がある,つまり各クラスの指導者のこだわりや想いにもとづく,個性的なプランが提案されているからだ。少人数指導,ICT活用,ソーシャルスキル,「ことばの力」の育成,小中学校の教員のティーム・ティーチング等,まるで授業改善のデパートを訪れたようだ。ここ数年,指導法の工夫改善を重ねてきた同校だから示せる多様性であろう。
 授業改善の実践動向を把握したいならば,10月12日に同校を訪れるとよいだろう。

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2007.08.23

学校放送番組の利用を学校全体で(広島県三次市立三和小学校)

P1080708 本日,広島県三次市立三和小学校の校内研修に参加した。同校は,平成20年度の広島県視聴覚教育研究発表会の会場校だ。もちろん,それには,いわゆるICT活用や情報教育が含まれているし,NHKの学校放送番組・デジタル教材の活用も含まれている。放送教育指導者養成講座「虎の穴」の卒業生の愛甲先生が研究主任を務めており,研究の発展が期待される。
 本年11月の研究発表会で公開する授業(全学級)の指導案検討の後,NHK学校放送番組の「かんじるさんすう1,2,3!」を活用した授業のプランを作成するワークショップを実施した。学校放送番組の利用を学校全体で考える機会を持つ学校は,そう多くあるまい。番組利用に真摯な姿勢で取り組む学校だから, 2年間の研究期間で,教師たちの教育メディア活用力がアップすることは間違いあるまい。

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2007.08.22

夏休みの有意義な研修

 本日,兵庫県佐用郡佐用町立三日月小学校の校内研修会に参加した。同校は,平成20年度の兵庫県の社会科教育研究発表会の会場校だ。
P1080700 1学期の実践の振り返り(再検討),2学期の実践の構想発表とそれに関する討論が企画・運営された。続いて,私が,「学力向上や社会科教育の実践動向について」というタイトルで総括的な講演を担当した。同校は,社会科教育における読解力の育成を研究のテーマに据えているので,その定義や構造,育成のための方法論等について,私なりにアドバイスした。
 研究主任がイニシアチブを発揮して,いずれのパートでもたくさんの意見やアイデアが示された。夏休みの有意義な研修となったように思う。こういう機会を積み重ねていると,きっと厚みのある,またレパートリー豊かな実践が生まれるに違いない。

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2007.08.21

「授業時数10%増と魅力ある授業の展開」(月刊誌『教職研修』)

 教育開発研究所が刊行している月刊誌『教職研修』の2007年9月号に,「教育再生会議第2次報告の検討」という特集が組まれている。これに,「授業時数10%増と魅力ある授業の展開」という拙稿が掲載されている。
 教育方法学の見地から,教育再生会議の授業改造に関する提案を批判的に検討した。認めるべきところを見いだすとともに,「魅力ある授業」の今日的デザインとして欠けたるを指摘した。読者は,私の主張に賛同なさるであろうか――。以下の原稿の内容に関する感想をお寄せいただきたい(最終的に掲載されている文章は,校正時に若干の加除訂正が施されている)。「Kihara070820.pdf」をダウンロード


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2007.08.20

関西教育メディア研究協議会第8回夏期研修会にて

 本日,園田学園女子大学を会場にして,関西教育メディア研究協議会第8回夏期研修会が開催された(私は,この協議会の顧問を拝命している)。テーマは,「考える力を育てるICT活用」である。案内が遅れたわりには,まずまずの参加者を得られて,よかった。内容もICT活用,考える力の育成などについて新しい情報を獲得してもらうこと,意見を交換してもらうことができたので,開催の趣旨は満たせたのではないかと思う。
P1080687 また,午後からは,3人の若い研究者が,コーディネータ役を担当して,テンポよくワークショップを進めてくれた。彼らの実力,成長のスピードにも感心させられた。

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2007.08.19

資料を届けてくれる学校,届けてくれない学校

 8月もあと10日あまり。この期間に2学期以降の学校研究推進のための研修に取り組む学校も少なくない。私も,いくつかの学校の研修に参加する。
 授業研究会を伴わない研修への協力は難しい。講演だけだと,一般論になりがちだからだ。それを避けるために,私は,協力依頼のある学校には,昨年度の研究紀要とか,今年度の研究計画・記録等を届けてくださるように,お願いしている。それを用いて,その学校に応じた話ができるよう,準備するために。
 それに対するリアクションは様々だ。すぐに届けてくれる学校,そうではない学校,依頼に対して回答さえない学校――。その様子は,おおよそ,その学校の実践研究の成熟度と連関している。

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2007.08.18

残る夏休みをどう過ごすか

 今日は8月18日だ。大学の夏休みはまだ1月以上残っているが,小中学校の場合は,あと2週間を切るくらいになっているだろう(北海道等はあと1週間もないくらいだろう)。
 来週,いくつかの学校で催される研修会に参加する。いずれも,2学期以降の学校研究の内容や手順を検討したり,確認したりするものだ。秋に公開研究会を開催する学校については,いわゆる指導案検討を試みたりする(あまり細かい点にまで踏み込むものではないが)。
 拙著『教師が磨き合う学校研究』には,第2部にて「長期休業期間における学校研究の推進-夏休みに何をすべきか-」という節を設けて,夏休み等の学校研究の活動を論じている。それを指標にして,残る2週間に何をすべきかを再考してもらいたい。
 なお,残る時間が多いからといって,私たち研究者ものんびりしているわけにはいかない。秋になって講義が始まるとその準備等に相当の時間を費やすことになる。だから,この時期に,講義期間中にはできない活動に従事しなければならないからだ。とりあえずは,9月2日(日)に開催される「カリキュラム研究会」の発表準備(カリキュラムリーダーシップに関する洋書の担当章のレジュメ作成等)を進めないと――。

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2007.08.17

他大学の院生との研究交流

 研究とは社会的な営みである。ゆえに,異なる大学等の研究者との交流は,自らの研究を発展させるために不可欠である。これを疑う研究者はまずいないだろう。
 しかし,他大学の大学院生と研究に関して交流する際には,そう単純ではない。その人の指導教官の意向等を踏まえなければならない。たとえ当人が私のアドバイスを望んでいても,指導教官はそうではない場合もあるからだ。また,仮にそれがクリアされても,当人の研究の軌跡等をきちんと理解していないと適切なアドバイスができないことも肝に銘じる必要がある。
 先日,ある大学の博士課程の学生のリクエストに応じて,研究の方法論等についてアドバイスをした。このケースでは,先のような点に留意したので,それなりに充実した交流になった(私がそう思っているだけかもしれないが――)。

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2007.08.16

第58回放送教育研究会全国大会でポスターセッションを実施

 第58回放送教育研究会全国大会が,10月26・27日に,東京の国立オリンピック記念青少年総合センターで開催される。この大会では,初めて,ポスターセッションが実施される。25の実践が一堂に介する。制作者も番組アピールのポスターを用意してくれる。
 もちろん,初めてのことだから,準備に戸惑うことも少なくない。現在,全放連研究部,全放連事務局,そして私がオンラインで意見を交流し,より実りある交流になるように知恵を出し合っている。それが,放送教育実践交流の新しいステージになることを祈りながら――。

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2007.08.15

さらに和歌山へ(和歌山大学での集中講義「授業研究論特講」)

 本日は,下旬に実施する,和歌山大学での集中講義「授業研究論特講」の準備にかなりの時間を費やした。今回で3年目となる集中講義だ。自分が専門としている「授業研究」が講義名に掲げられているものを担当するのだから,準備にも熱が入る。受講生に授業研究の多様性がよく伝わるように,同時に彼らが教師たちのアクションリサーチをイメージ化できるように,昨年度までに作成したレジュメ,資料(活字,映像),ワークシートをリニューアルした。その構成は,次のとおりである。

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2007.08.14

関西教育メディア研究協議会第8回夏期研修会

 8月20日(月)に,園田学園女子大学を会場にして,関西教育メディア研究協議会第8回夏期研修会が開催される。テーマは,「考える力を育てるICT活用」である。この研修会も,講演,実践報告,ワークショップ,対談と豊富なメニューで構成されている。開催日が迫っているが,この研修会の開催を知らなかった人は,ぜひ参加をご検討いただきたい。
 ちなみに,なにわ放研のエース(?)たる松浦さんが1学期の猛暑日に実施した,NHK学校放送番組(理科)とデジタル教材を駆使した実践を報告してくれる。

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2007.08.13

日本教育工学協会「教育の情報化」 実践セミナー2007(東京会場)

 私が常任理事を拝命している,日本教育工学協会(JAET)では,8月25日(土)13:00~17:15に,「教育の情報化」実践セミナー2007(東京会場)を開催する。会場は,(株)内田洋行の新川オフィスだ。
 7月に我が大阪教育大学の天王寺キャンパスで開催したセミナーと同様のプログラム(基調講演,展示見学,実践報告といった多彩なメニュー)が用意されている。しかも,全体をコーディネートするのは,あの堀田先生(メディア教育開発センター)だ。「教育の情報化」に関する実践・研究の第一人者たる,彼がデザインするのだから,このセミナーに参加すれば,教育の情報化の最新動向を把握できるに違いない。また,典型的な事例,その推進に役立つアイデアやツールを数多く手にできよう。

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2007.08.12

「家庭学習の充実」に注目して

 日曜日(そしていわゆるお盆前)の今日も,新大阪で開催された総合学力研究会(事務局:ベネッセ教育研究開発センター)に参加した。これまでの総合学力・教育力調査の知見を踏まえて,「授業と『家庭学習』を連結させて子どもの学力を高める」ための枠組みについて再度検討した。家庭学習の内容と授業スタイル(例えば習得・定着型か探究・発展型か等,長期的か短期的か等)の関係,学力層と宿題の量・質の関係,家庭学習充実における保護者等の役割-その可能性と限界といった問題を議論した。

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2007.08.11

第58回放送教育研究会全国大会に向けた夏季研修会

P1080310 本日,渋谷のNHKで,第58回放送教育研究会全国大会に向けた夏季研修会が催された。この会議は, 10月26・27日に開催される全国大会の番組別・課題別分科会のコーディネータや実践発表者,番組制作者,そして運営にたずさわる全放連のメンバーが当日の進行や内容を検討する機会である。参加者に放送教育についてしっかり考えてもらうために,どういった構成がよいのか。それを分科会別に,また全体で議論した。
 私は,冒頭,「放送教育の伝統と特徴」というミニ講演を担当し,放送教育の多様性や独自性,具体的な授業像を概説した。また,全体討論において分科会間のアイデア共有が確かになるように,コーディネーションを繰り広げた。大会運営にかける全放連のメンバーの熱意と努力を知るだけに,私なりに精一杯それらの役を務めた(少々出しゃばりすぎたかもしれないが――)。当日の盛会を祈念してやまない。

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2007.08.10

講義の腕が上がった?

 今日で,就実大学における「教育方法論」の集中講義が終了した。テストの解答用紙に欄を設けて講義の感想を自由に書いてもらった。今年度は,不思議なことに,講義方法についての言及が少なくなかった。これまでだと,例えばオープン教育の可能性と課題,中高一貫教育の光と影など,講義の内容に関するものが多かった。
 例えば,「私が説明に用いていたから,ICT活用の意義を『直接体験』できてよかった」とか,「話し方が上手だ」「授業の進行の仕方が参考になった」「映像教材の利用や話し合いタイムが効果的だった」といったコメントが記されていた。そして,それらを総括するような「この講義が,そのまま(教育方法の)内容だと思った」というコメントが呈されたことは,素直に喜んでよかろう。講義の腕が上がったかな?
 けれども,それは,実は,受講生の熱意によるものだ。彼らがしっかり聞いてくれるから,また熱心に議論してくれるから,やりがいがある。講義を工夫しようと努力する。大学であっても,授業=講義は教師と学習者の共同による,創造的な営みなのだということを,受講生の感想コメントから再確認した。

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2007.08.09

講義で番組の「丸ごと視聴」を試みたが――

 今日は,就実大学の「教育方法論」の集中講義の3日目であった。午前中にキャリア教育を概説し,そして午後の2コマにおいて,放送教育を講じた。1つは放送教育の伝統についてあり,もう1つは放送教育の新しい挑戦(デジタル化への対応)についてであった。現在の学校放送番組のラインナップの説明には,例のパンフレットも用いた。
P1080288 さて,放送教育の伝統といえば,『山の分校の記録』というテレビ放送教育黎明期のドキュメンタリーを受講生に視聴してもらうに限る。放送メディアの学習効果をあますところなく語っているからである。ただ,いかんせん,50分と長い。だから,これまでも利用する際には「分断視聴」に甘んじてきた。「丸ごと視聴」にこだわる全放連のメンバーに習い,今年こそは止めずにと決意し,視聴活動を開始したが――。途中でビデオを止めて,ストーリーを予想させたり,感想を聞いたりしてしまった。何人かの受講生の集中力が切れていたからだ。
 この挫折にめげず,また「丸ごと視聴」にチャレンジしてみようと思う。

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2007.08.08

松下教育研究財団の実践研究成果報告会にて

P1080273 8日午後,松下教育研究財団の実践研究助成校の成果報告会が開催された。私も審査委員として,分科会やワークショップの司会進行などを務めた。
 この助成は,お金を渡すだけでなく,研究計画に関するアドバイス,報告書の提出,報告会の開催と,研究の内容や進め方について,学校等が検討するための機会や仕組みが設けられている。いわば,研究のマネージメントサイクルを運用するためのお手伝い役も果たす。助成校にとっては面倒も多いだろうが,しかしこれは,間違いなく,研究推進の駆動力になっている。こういう「きめ細かな支援」を大切にしている財団,それによる実践研究助成はどこにでもあるものではなかろう。それによって自校の実践研究を発展させるべく,ぜひ,次年度の助成への申請を考えてもらいたい。
 ちなみに,私は,申請書の作成についてのポイントをまとめ,財団のWebにて発信している。

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2007.08.07

オシャレな施設で教員研修

P1080223 今日も,和歌山県教育委員会の「10年経験者研修教科指導研修1(小・中学校の部)」に参加した。今度は,「紀南の部」だ。会場は,和歌山県立情報交流センターの「Big U」という施設だ。ここは,生涯学習施設や図書館を兼ねている。数年前にできたばかりの新しい施設で,実際にU字型をしている。研修室もすべてガラス張りで,明るい。
P1080222 今年度は,なんと施設内にオシャレなカフェもできていた。昨日も書いたように,和歌山県の教員の研修への熱意には頭が下がる思いだが,研修施設も進化していることにも驚かされた。

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2007.08.06

和歌山の先生方はマジメだ――

 本日,和歌山市のマリーナシティで催された,和歌山県教育委員会の「10年経験者研修教科指導研修1(小・中学校の部)(紀北の部)」に参加した。この教員研修講座の目的は,「確かな学力の育成についての理解を深め、学習指導法の工夫・改善の在り方に関する講義・演習を通して、指導力の向上を図る」ことである。
 私は,まず参加者に,昨年度や1学期の学力向上の取り組みを振り返ってもらった。続いて,学力向上に関する実践動向を解説した。そして,参加者に,2学期の学力向上アクションプランを作成してもらって,グループ内で,また全体で,発表してもらった。最後には,本日の研修にて獲得した情報や知識,会得したアイデア等を報告してもらった。
P1080205 いずれの場面についても,参加者は,写真のように,熱心に学力向上について吟味していた。ICT活用の可能性等も紹介したが,ずいぶんと興味を示していた。和歌山の先生方はマジメだ――。

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2007.08.05

「成長する教師」を体現する「虎の穴」OBたち

 昨日,本日と,大阪は上本町のアウィーナ大阪で,放送教育指導者養成講座(虎の穴)のOB会が催された。これでOB会も,6回を数える。
P1080183 本日は,各人の実践を評価規準(放送教育としての魅力,番組利用の継続性,番組利用の必然性,番組利用の多様性,放送教育の実践研究としての先進性等)に基づいて相互評価した。それぞれの発表や質疑応答の内容がとても濃かった。番組視聴の意義,デジタル教材活用の方針についてシャープに,また同時に幅広く,協議できたと思う。評価を生かした授業づくりを展開している,子どもの実態を把握し,その変容をエビデンスで示す,教科と総合を連動したカリキュラムを構成している等,今日の実践研究に期待される方法論も意識されている。
 これらに象徴されるが,「虎の穴」OB会のメンバーの実力はすごい。特に,毎年,なんらかの意味で実践をパワーアップさせているのが,見事である。その姿は,「成長する教師」を体現している。そして,それを促す刺激や支える動機が,仲間とのコミュニケーションによってもたらされている。このような豊かな実践コミュニティは,どこにでもあるものではなかろう。

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2007.08.04

第6回虎の穴OB会

今日は、第6回虎の穴OB会。みんな元気だ。

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2007.08.03

集中講義の充実に向けて

 今日も,就実大学で,「教育方法論」の集中講義を実施した。中国地方は,昨夜,台風が通過して,受講生の中には,2日には帰宅できなかった者もいたようだ。それでも,3日にはちゃんと出席して(多少眠そうだったが),がんばっていた。昨日も述べたが,この大学の学生の真面目さには頭が下がる。
P1080169 だからというわけではないが,こちらも,1日4コマの講義の構成を工夫している。得意の「先行オーガナイザー」を示す,前日・前時の内容を振りかえらせる等はもちろん,写真のように発表等も取り入れる。本日は免許を取得しようとする教科に関して,選択教科の内容・活動を構想させて,提案させ,それを選択する気持ちになるかを学生間で相互評価させてみた。総合的な学習の時間のカリキュラムについては,出身中学校の3年間の全体計画を作成させ,これもまた数名にレポートさせた。
 集中講義は短期決戦である。その充実は,講義内容の構造性,その活動の多様性,担当者の技のレパートリー等に依存している。時々,受講生に作業ばかりさせている集中講義を目にすることがあるが,私は,それは避けたいと思っている。「実習」ではなく「講義」に位置づけられている科目ならば,彼らに「伝えるべきこと」,その体系があるはずだから。

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2007.08.02

なんと,これ全部で320円(就実大学の学生食堂ル・ボア)

P1080155 前の記事でもふれたが,現在,岡山の就実大学で,「教育方法論」の集中講義を実施している。私は,全国各地の大学の食堂で昼食を取っているので,学生食堂については一家言あるつもりだ。この大学の学生食堂ル・ボアは,かなりのレベルに達している。味,値段,サービス,スペース等の総合点で,私が経験した何十という学生食堂の中でも,ベスト3には必ず入ると思う。写真のディッシュでしめて320円だから,驚きの価格である。
 それにしても,ここの学生さんはとても親切だ。本日,チャーハンセットにみそ汁がついているのを知らずに,チャーハンとサラダ(プラス自分で追加した小鉢)をお盆に載せて支払いカウンターに向かっていたら,「おみそ汁がついていますよ」と持ってきてくれた。感謝,感謝である。

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今日からまた集中講義(就実大学「教育方法論」)

P1080158 今日から4日間(2,3, 9,10日),岡山の就実大学で,「教育方法論」の集中講義を担当する。岡山大学勤務時代から,もう10年以上もここで,この講義を担当している。毎年のことながら,この大学の学生の勉学意欲には感心させられる。一生懸命ノートをとっている,こちらが出した問いをきちんと考えてくれる。夏の暑いときでも集中力がとぎれない。
 彼らの真面目さは,我が大阪教育大学の二部生の姿と同様,とても貴重なものだ。それに応えようと,こちらも,講義に熱が入る(「分かりやすく説明してほしい」というリクエストに応えるために,いつも以上に内容を絞り込み,言葉を選ぶ)。

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2007.08.01

実践研究の継続・発展

 本日,松下教育研究財団を訪れた。同財団の実践研究助成のあり方を検討するミーティングに参加したからだ。赤堀先生(東工大)や堀田先生(メディア教育開発センター),そして財団のスタッフと,学校現場の実践研究をどのような形で支援すべきかについて,特に,定着と普及に資する助成のあり方について,議論した。
 この議論に関連するが,私は,今年,財団から依頼されて,実践研究助成を受けた学校が,年度をまたいで,それをいかなる形で継続・発展させているかをヒアリングすることになっている。よい機会だから,実践研究が継続・発展しているかどうか,複眼的に調べてみたいと思う。

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