中学校の教育課程から選択教科が消えてもよい?
昨夜から,様々なメディアで,中央教育審議会の教育課程部会が指導要領改定案を示したことが報道されている。授業時間増や小学校における外国語活動(仮称)の創設などについての議論が華やかだが,私は,中学校の教育課程から,実質的に「選択教科」の学習が消えたのに驚かされた。総合的な学習の時間において部分的に取り組んでもよいという但し書きがあるが,中学校の教育課程表から,「選択教科」の名前が消えるというのは,重要な問題であろう。
必修教科の時間数を確保したいという意向は分かるが,中等教育のカリキュラムに教科の選択が必要なことは,歴史や外国(先進諸国)をひもとくまでもなく,自明とも言える。また,現行の教育課程では,これは,「総合的な学習の時間」と並び,学校を基盤とするカリキュラム開発のよき舞台でもあったように思う。その消失が後顧の憂いとなると考えるのは私だけであろうか――。
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