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2007.12.01

理論を検討させる心理学の授業(英国第6日目)

 Solihull 6thフォームカレッジを訪問し,そこで,key skill育成のカリキュラムについてヒアリングした。このカレッジは,英国にある96のシックスフォームカレッジの1つであり,16歳から19歳の2学年の生徒が通っている(日本で言えば,高校2・3年生にあたる)。2500人の生徒を擁する。
学校長は,生徒のスキル向上を実現するためには,教育方法の刷新が欠かせないと考え,講義形式の授業展開の刷新を図っていると語っていた。確かに,午後に地理と心理学の授業を見学したが,いずれにおいても,当日の講義の目的や内容が明確に確認され,それに即して,教師-生徒間,生徒間の対話が豊かに構成されていた。両者とも,「エッセイ・ライティング」のスキルの育成をターゲットに据えているので,各種資料の分析結果をレポートやポスターに表現させていた。
P1110930 それにしても,心理学の授業で題材となっていたのは,Bowlbyの発達理論であった。高校生が学ぶにしては,それ自体が高度な内容であろう。そして驚いたのは,それを他の理論や調査結果などを用いて批判的に検討させるという,授業展開である。我が国では,大学の講義であっても,理論を伝えることにとどまっている場合が少なくないのに。

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