学力向上に資する「ものづくり」
先日,ある小学校の第6学年の国語の学習で,学力向上と「ものづくり」について考えた。その授業は,子どもたちが,校外学習で訪れた奈良の街の魅力等をパンフレットにまとめて,5年生に手渡すという題材が設定されていた。まず,パンフレットという「ものづくり」は,まず,子どもたちの学ぶ意欲を高めていた。自分たちの学びの成果が形になるということは,素朴にうれしいものだ。それが下級生の役にたつとなれば,なおいっそうがんばる気持ちも高じよう。
また,形になったものは,そのよさや問題点を吟味しやすい。様々な角度から眺めて吟味できるし,友だちのものと並べてみたりすることもできるからだ。つまり,子どもに,思考・判断を促す。さらに,表現も進めやすい。形あるものは,それを相手に具体的に示して,「ここを見てください」「私が工夫したのは,この部分です」と語ることを可能にするからだ。
なお,この授業では,「ものづくり」が「ことづくり」と連結していた。後者は,評価規準である。子どもたちは,教師と一緒に,5年生に喜んでもらえる,彼らに役立つパンフレットが満たすべき条件を検討し,写真のように整理していた。
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