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2008.12.17

学術論文に何が求められるか

 「学術論文には何が求められるか」と問われたら,読者はどのようにお答えになるだろうか。先日,ある学位請求論文の審査に参加する機会を得た。先行研究を整理し,自らのスタンスを明らかにした上で,実証的な研究を企画・運営し,その知見をきちんとまとめていた。これまでの私の経験からしても,学位を取得できるレベルの内容であった。
 ただ,結論とは必ずしも結びつかない形で,それゆえ,研究の目的から離れた内容の叙述が,論文末に何十ページも続いていた。著者は,それが「もっとも書きたいこと」であると言うが,私には,そうは思えなかった。
 ある研究者が「論文とは,論理的な文章であるから,論理的な構成が最も大切である」と述べているのを聞いたことがある。もちろん,提案性(新規性),妥当性等の観点も論文執筆には大事であるが,読者が理解できない構成や叙述であると,悲しいかな,それらも伝わるまい。「書きたいこと」ではなく,「書くべきこと」=「読者が読みたいこと」を意識する方が,研究の特長が伝わると思うのであるが--。

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