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2009.07.31

いよいよ「虎の穴」OB会

 一昨日も紹介したが,いよいよ,明日明後日と,北海道・札幌で,放送教育指導者養成講座(虎の穴)の第8回OB会が催される。10名程度の参加者であるから,参加するのは,同窓生の2割強である。多いのか少ないのか,よく分からない。いずれにしても,「参加者が少なくてもやりたい」という講座修了生の熱意にも感心するし,ここ数日,参加しない(できない)修了生からMLに応援メッセージが届けられていることをうれしく思う。
 人は誰しも,様々な事情を抱えて生きている。だから,仲間と直接会う機会を生かせないこともあろう。その時に,仲間の取り組みに対して,どのようなスタンスでいかなるアクションを起こすか--。それは,当該コミュニティに対する,当人の心理的距離を表すものに他ならない。

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2009.07.30

研究推進リーダーの底力

 本日,京都府総合教育センターで催された,「校内研修推進講座シリーズⅠ」に参加した。10:30~17:00の長丁場である。校内研修の意義,その企画・運営ポイント,そして研究推進リーダーに求められる役割等について,まず講義をした。その後,実践発表やまとめのコメントなども担当した。
P1090786 ところで,講座の後半では,参加者が,本日の講座で得た,「研究の推進と校内研修の在り方」に関するアイデア等を模造紙にまとめていた。その時間は,たった20分しか与えられなかったのだが,彼らは皆,ものすごいスピードで,また豊かな内容を盛り込んで,構造図を作成していた。研究推進リーダーの底力を見た。

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2009.07.29

今年も「虎の穴」OB会

 8月1,2日,北海道・札幌で,放送教育指導者養成講座(虎の穴)のOB会が催される。これで8回目のOB会だ。福士さんが,その企画・運営に獅子奮迅の働きを見せている。立派である。頭が下がる思いだ。その熱意に応えるために,私も,1日早朝から札幌に向かう。
 2日間のプログラムについても,彼は,よく工夫してくれている。各人の放送教育実践の交流,番組分析,放送教育に関する他の研究会とのコラボレーション等が用意されている。放送教育指導者養成講座のOB会にふさわしい,メニューである。
 プロジェクトは,いつか終焉を迎える。ゴールや期限が定められているからだ。しかし,そこで築かれた絆は,永遠たりうる。もちろん自然にそうなるわけではない。今回の福士さんのように,誰かがイニシアチブを発揮しなけれ
ばならないだろうし,教師コミュニティの場合には,なにより,実践の蓄積が大切である。このケースでは,講座修了生がが放送教育実践を重ね,その発展を企図しているならば,同志とのネットワークは不可欠であるから,OB間のコミュニケーション等は続くはずだ。

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2009.07.28

シンポジウム「未来の教室-テクノロジーを学校に-」の案内パンフレットできる!

 先日もご照会したが,10月3日(土)に,本学開学60周年記念のシンポジウムが開催され,私も,パネルディスカッションのコーディネータとして参加する。シンポジウム全体のタイトルは,「未来の教室-テクノロジーを学校に-」である。この会では,野中先生(横浜国立大学)に基調講演とパネルディスカッションへの登壇をダブルでお願いしている。案内パンフレットが次のように完成され,配布されている(野中先生の笑顔がひときわ目立つ)。全国の野中ファンの方,ぜひ,ご参加を。

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2009.07.27

やはり,「学びの基礎力」か,いや「指導の基礎力」も

 科研費による研究プロジェクトの活動の一環として,福井県教育研究所を訪れ,同県の子どもたちの学力の実態,学力向上に向けた各学校・地域の取り組み,教育委員会の支援等をヒアリングした。
 同県の学力向上推進委員会は,学力向上のための「3つの柱,9つの視点」を呈しているが,そのうち,生活・学習習慣や温かい学級づくり等を重視し,それを学校・家庭・地域が協力して推進していることが強調された。つなり,我々の研究グループが定義する「学びの基礎力」の重要性が同県の教師や教育行政の重要課題であることが再認識された。
 さらに,話を聞くにつけ,教師たちの「指導の基礎力」が充実していることが明らかになった。例えば,中学校の教師は皆,年間に少なくとも1回は指導案を作成し,授業を公開するという。中学校教育研究会が主催して,授業研究会が実施される。なんと昭和26年から研究所と教師たちが協力して学力調査を作成し,実施し,その結果を学校にフィードバックしている。彼らのいわば「指導の基礎力」はとても充実している。
 子どもたちのまじめさ,地道な努力,仲間との関わりと,教師たちのそれが共鳴しているのが,福井県の学校現場の特徴であろう。

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2009.07.26

実践リーダー自学自習用テキスト開発プロジェクト

P1120469 本日,大阪教育大学の天王寺キャンパス中央館で,実践リーダー自学自習用テキスト開発プロジェクトのミーティングを開催した。このプロジェクトは,パナソニック教育財団の支援により推進される,「先導的実践研究助成」である。研究主任が,学校における実践研究の企画・運営のために駆使する必要がある知識を獲得するための学習材である。その構成は,学校研究の意義,学校研究の動向,研究テーマの策定,研究組織の構築と運営,研究計画の策定,授業研究の企画・運営,若い教師への配慮,研究発表会の開催,研究紀要の作成,講師の活用,後進の育成,研究主任の学び,から成る。
 学校研究の意義,学校研究の動向の2項目は総編,「研究テーマの策定」以降は各論である。各論には,初級・中級・上級の3つの事例研究問題が呈される。理論編の内容を理解したり,事例研究問題に取り組んだりすることで,研究推進をつかさどる実践リーダーは,その力量を高めることができよう。テキストの完成は,2月が予定されている。

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授業研究の熱心さに関する地域間格差

 先日,四日市市教育委員会が催すライフステージ別研修に参加し,「学ぶ教師から学ぶ子どもが生まれる-校(園)内研修の活性化に向けて-」というタイトルで講演を担当した。その中で,参加者に,各学校園の授業・保育研究会についての自己点検をしてもらった。その数や質について,いくつかの視点でふりかえりを促したが,研究授業・保育後の協議会については,次のように投げかけてみた。
*あなたの学校園の事後協議会にあてはまるものに○をしてください。
1)重い沈黙が続く
2)授業(保育)者に対する個人攻撃が激しい
3)特定の発言者が長々と話す
4)いろいろ意見は出るが,まとまりがない
5)講師が研究授業(保育)とは関係のない話を聞かせてくれる
 60名強の参加者だったと思うが,1)~3)に○をつける人はほとんどいない。4)が多かったが,これは,1)~3)に比べると,高次な悩みであろう。地域が変わると,参加者のほとんどが1)に○をつける場合もある。そもそも,ほとんど授業(保育)研究を実施していないので判定不能という地域さえある。授業研究の熱心さに関する地域間格差は大きい(よく話題になる,ICT環境の整備の関する格差以上であろう)。

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2009.07.23

高校生にいかなる人間力を育むか

 本日,大阪府立夕陽丘高等学校を訪問した。今年度,同校の学校協議会の委員を拝命しており,本日,第1回目の会合が催されたからである。施設やホームルームの様子を見学し,学校の状況を報告してもらってから,同校が本年度の課題に掲げている,「学力・人間力の育成」について協議を進めた(あろうことか,新任委員なのに,いきなり協議会の座長を仰せつかった)。
 各委員から,多様な意見が寄せられた。ある委員は,学校に,進学実績を期待する。また,ある委員は,母校愛の大切さを強調するし,別の委員は,自尊感情の向上を望む。私は,座長として,学力・人間力の様々な要素のうち,いかなるものを共通の基盤に据え,どのようなものを学科等の重点課題に設定するかを定めるのが望ましいこと,いずれにしても教科等の指導だけでなくクラブ活動等のエキストラカリキュラムの機能も重視すること,それらは各種リソースの充実に支えられているのだから,その確保(拡充)に努めるべきであること等を,本日の協議で共通理解された内容として整理した。
 それにしても,公立の高等学校には珍しい音楽科が設置されているがゆえに,その施設には驚かされた。個別レッスンのための部屋の数,大きなホールの存在などは,圧巻であった。

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2009.07.22

学校評価に資する外部アンケートとは

 本日,大阪市教育委員会総務部企画担当の先生方と平成21年度「学校評価・情報提供の充実・改善等のための実践研究」の実践校研修会を開催した。本日は,大阪市内の幼稚園・小中高等学力向上校・特別支援学校9校の学校長や教頭,主席等に集まってもらい,学校評価の一環としての外部アンケート(児童・生徒や保護者等に対するアンケート)の作成・実施・分析・活用等について考えてもらった。
 その中で,私は,外部アンケートはあくまで自己評価のための材料に過ぎないし,そうした材料は他にもあること,したがって,その結果に一喜一憂する必要がないこと,結果の解釈を学校関係者評価委員会のメンバーとともに進めることが大切であることなどを説いた。
 例えば,保護者が「思考力や表現力育成のために,教師たちが指導を工夫しているかどうか」を判断できるであろうか。「子どもが遅刻や欠席をしない」ことは,子どもや保護者に問うことではなく,より客観的なデータを蓄積すべきではないだろうか。自己評価に資する外部アンケートの内容項目は,つまり,子どもや保護者等にたずねて妥当な結果が得られるデータは,それほど多くないはずだ。
 学校評価の充実には,「アンケート頼み」からの決別が欠かせない。

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2009.07.21

校内研修の改革は一人では難しいとしたら--

 今日も,某市のミドルリーダーを対象とする,校内研修の改革に関する講座に参加した。自校の校内研修推進上の課題をリストアップしてもらうと,「校内研修の改革は一人では難しい,そのムードを創るのは管理職の立場がないとできない」といったコメントが出てきた。確かに,そうであろう。けれども,ミドルリーダーが何もできないわけではない。例えば,管理職に,授業研究の重要性やその企画・運営の工夫を訴える,外部講師から全体にそれを語ってもらうというアクションを起こしてもらいたい。そして何より,研究や研修の重要性を認識し,研究推進上のリーダーのアイデアや取り組みに賛同し,支援をしてくれる,いわばパートナーやブレインをまず1人見つけてもらいたい。校内研修に背を向ける教師の存在は目立つが,それと同じくらい,やる気のある教師も必ず存在しているから。「そんな教師はいない」と言うのは簡単であるが,それが見つける努力が足らないことに起因している場合も少なくないと思う。

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2009.07.20

もうすぐ私も教員研究更新講習の講座を担当

 本年度から本格的に導入された,教員研究更新制。そのための必修講習を,私も担当する。校内研修の企画・運営上の工夫等について,講義する。最初の担当は,1週間後の7月28日である。85分の講座を,この日だけで3つ担当する(夕方からは,通常の講義もある)。さらに,8月24日も,10月10日も担当日にあたっている。テストの監督や採点役も果たさなければならない。
 当日配布する資料を作成しつつ,いったいどのような方がいかなるスタンスで参加なさっているのかと考える。もしかしたら,知り合いの教師も参加しているかもしれない。その模様をまた,このブログで報告するつもりである。

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2009.07.19

第38回教育展望セミナー(8月3・4日に東京・市ヶ谷)

 財団法人・教育調査研究所は,第38回教育展望セミナーを,8月3・4日に東京・市ヶ谷で催す。3日は,全体会「新しい教育課程の実践化」,4日は3つの分科会で構成される。第1分科会(経営部会)の主題は,「学校の組織力の向上・マネジメントの確立」,第2分科会(小学校部会)のそれは「新しい小学校学習指導要領がめざす授業実践」であり,第3分科会(中学校部会)のそれは「新しい中学校学習指導要領がめざす授業実践」である。
 私は,小学校部会に参加し,「学力向上を実現する『指導と評価の一体化』」について,理論提案をおこなうことになっている。そのタイトルは,「学力向上に資する指導と評価の工夫改善」である。

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2009.07.18

今日もdispositionsについて議論する

 本日,我が研究室で,「教師の力量形成に関する研究会」(第6回)を開催した。今日の参加者は,7名だった。だから,7本の学会誌論文を材料にして,教師の力量とその形成について,5時間以上議論した。
 今日も,教師の力量に関する今日的なトピックである,dispositionsの育成と評価に関して,様々な点から議論した。それは,天性のものなのか,それとも育めるものなのか。後者であれば,その方法論は。信念とは,どう異なるのか。知識や技術との関係は--こうした点について,いくつもの疑問や意見が交錯した。
 そして,dispositionsを教師の力量の要素としてとらえるとしても,あるいは,その前提に位置づけるとしても,これを強調する限り,教師の力量の記述や育成においては,その個別性(多様性)を重視するべきであるという点は共通理解できた。

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2009.07.17

初めてのゼミ生の同窓会

 小学校等の1学期も終わろうとしている。4月に教職に就いた,私のゼミ生たちが1学期を終えた感想をML等で届けてくれている。彼らは,8月に,同窓会を開いてくれる。しかも,同窓会前には,研究室で1学期の実践報告会も設定されることになった。
 かつて勤めた岡山大学では,教育実践総合センター等に奉職していたので,卒論作成を指導しなかった。同じく大阪市立大学に勤務していた際には,集団指導体制が採用されていたので,卒論指導を担当したものの,やはりゼミというムードではなかった。
 だから,来月のゼミ生同窓会は,私にとって,実質的に初めての経験となる。今から,楽しみである。

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2009.07.16

教育工学会の夏の合宿研究会へ(8月22・23日に和歌山大学で)

 日本教育工学会は,毎年,夏の合宿研究会を催している。私が,担当理事として委員長を拝命している,企画委員会の主たる活動の1つである。今年は,8月22・23日に和歌山大学を会場にして,実施される。そのテーマは,「新学習指導要領における情報教育の役割」である。講演・ワークショップ・パネルディスカッション等で構成される。私も,横浜国立大学の野中先生とともに,「“教育の情報化に関する手引”の要点と授業実践への活かし方」というワークショップの司会進行を仰せつかっている。読者も,ぜひ,参加をご検討いただきたい。詳細は,ここを。

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2009.07.15

「未来の教室-テクノロジーを教室に-」(大阪教育大学開学60周年記念事業)

 大阪教育大学は本年度,開学60周年を迎える。それを記念して,5つのシンポジウム&講演会が催される。その第4回が10月3日(土)の「未来の教室-テクノロジーを学校に-」である。まず,基調講演を野中先生(横浜国立大学)にお願いしている。ICT環境が整備された,内外の教室・学校の様子をご紹介いただく。次いで,野中先生の他に,インテルの教育プログラムを柳原氏に,そしてICT活用や情報教育の取り組みを守口市立八雲小学校の重松先生にご登壇・ご報告いただき,ICT環境を活かした,新しい教育のあり方,それを実現する際の課題について幅広く論じる。是非参加をご検討いただきたい。

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2009.07.13

教育等について真摯に考える研究室文化を築く

 ある教師の実践史に関するインタビュー調査のために,富山に赴いた。富山大学・人間発達科学部の高橋先生の研究室も訪問し,学生さんたちと食事を共にした。例によって,食事会,そこでの会話等について,彼らは皆,長文のレポートを送ってくれる。しかも,その日の夜に。あらゆることを学びの場にする,彼らの姿勢にはいつも驚かされる。高橋先生のしつけに依るところが大きいのだろうが,大したものである。
 理科系色の濃い高橋研究室とは異なるスタイルになるであろうが,私も,ゼミ生と一緒に,教育,教職,そして授業について真摯に考える研究室文化を築きたいと思う。

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2009.07.12

カリキュラムに関するリーダーシップとマネージメント

 本日,千葉・幕張の神田外国語大学で催された,日本カリキュラム学会で「我が国におけるカリキュラム・リーダーシップ実践の展開-実践的リーダーの役割に注目して-」というタイトルで口頭発表をおこなった(大阪市立大学・の矢野先生,愛知江南短期大学・森先生との共同研究発表)。
 今回は,カリキュラム・リーダーシップの主体とその関係性に関する概念モデルを呈し,そして,それを事例に適用することを通じて,我が国のカリキュラム・リーダーシップ実践の特徴と課題を考察した結果についてレポートした。予想どおり,リーダーシップとマネージメントの違いについての意見,実践的リーダーの役割を強調することについての意見が出てきた。我々は,マネージメントという概念を否定しているわけではない。それを,リーダーシップに内包させ,それ以外の民主的,創造的側面とのバランスを保ったモデルを呈しようとしているのであるが,それが,なかなか伝わらない。「昔から,マネージメントという概念には,民主的,創造的な意味が込められていた」というコメントも示されていたが,それならば,なぜ,米国等において,カリキュラム・リーダーシップをキーワードとする論文や著作が増えているのか。過去の概念や枠組みを積極的に,また拡張して解釈すれば,カリキュラム研究の新しい動きもそれに吸収されてしまうのかもしれないが,そうしたスタンスは,学術や実践の発展を遅らせるだけではないだろうか。

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2009.07.11

NHK2011も大詰め

 本日夕方,渋谷のNHKで,いわゆる「NHK2011」,すなわち,「2011年以降の学校放送番組とデジタルコンテンツのあり方に関する調査研究」のミーティングが催された。これは,私が,数名のメンバーと協力して昨年度から取り組んでいる研究プロジェクトである。既に,プロジェクトは最終局面を迎えており,本日は最終報告書の内容や構成について,各人が概要を報告した後,その調整に努めた。あと20日ほどで,原稿を仕上げることとなる。私は,この研究プロジェクトの主査として,自分の担当する内容(研究の目的や方法,研究知見等の総括等)の執筆はもちろん,他のメンバーの執筆についても,なんらかの形で関わりを持たねばならない。なかなか大変であるが,ゴールまであと少し。みんなとともにがんばろう。

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2009.07.10

1日に,同じ教師が理科と道徳で研究授業を実施して

P1090698 本日,川崎市立夢見ヶ崎小学校の草柳教諭が,4時間目に理科で,そして5時間目には道徳の研究授業を実施した。前者は,NHK学校放送番組とデジタル教材を連動させて活用し,子どもたちの星(宇宙)に関する関心を高め,彼らに,この内容に関する夏休みの研究活動を誘うものである。後者は,ケータイ電話で友情が危うくなるストーリーを扱った道徳番組を題材にして,多様な価値に迫らせるものである。
 いずれの授業も,教材や学習過程がよく工夫されていた。小さな失敗やちょっとした読み違いもあったが,1年に1回の研究授業をいやがる教師も少なくない中,1日に2つの研究授業を構想し,実践する,草柳教諭のチャレンジ精神に敬意を表したい。

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2009.07.09

カリキュラム・リーダーシップ実践の検討

 12日午前,千葉・幕張の神田外国語大学で催される,日本カリキュラム学会で,研究発表をおこなう。タイトルは,「我が国におけるカリキュラム・リーダーシップ実践の展開-実践的リーダーの役割に注目して-」である。またまた,矢野先生(大阪市立大学),森先生(愛知江南短期大学)との共同研究発表である。今回は,3人で3年間進めてきた科研費の研究の総括を行う。すなわち,カリキュラム・リーダーシップの主体とその関係性に関する概念モデルを呈し,そして,それを事例に適用することを通じて,我が国のカリキュラム・リーダーシップ実践の特徴と課題を考察する。

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2009.07.08

中学校でも授業研究

 本日,大阪市立天王寺中学校で催された,授業公開・授業研究に参加した。5時間目は,第1学年・第3学年の教室のすべてを見学し,6時間目は,3年生の英語の研究授業をずっと見学させてもらった。そして放課後,6時間目の英語の授業を題材とする協議会が催され,英語以外の教科の教師たちも授業を見学して気づいたことを指摘していた。教科を越えたコミュニケーションや学び合いが成立していた。この学校は,大阪市教育センターが推進している「授業力アップサポート事業」のモデル校である。こうした授業研究が継続・発展することを期待したい。ちなみに,12月8日(火)に,公開授業・研究授業・協議会の実施が予定されている。

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2009.07.07

大学院のオープンキャパス

 本日,担当している「教師発達学」の講義を本学の大学院入学を考えている現職教員等に公開した。私が所属している,大阪教育大学大学院・実践学校教育専攻では,7月6日から11日まで,大学院の講義を公開し,入学相談会を催しているからだ。つまり,大学院のオープンキャンパスである。やはり,本専攻の可能性は,実際に講義を体験してもらうと,伝わりやすい。
 なお,講義前には,コース選択や科目履修に関する個別の相談にも応じたし,研究計画についても講義後には,ゼミ指導の様子も見学してもらった。

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2009.07.06

学力論・授業論・研修論を連結させて

 広島市教育センターが催した,「授業研究推進講座」で,「授業研究と授業力向上」というタイトルの講演を担当した。この講座には,市内のすべての幼稚園・小学校・中学校・高等学校の研究推進リーダーが参加する。講座名からすると,学校研究,その主柱たる授業研究の企画・運営が講演内容の中心となるが,私は,そこに迫る前に,授業研究の伝統的・今日的意義を確認し,また,今日の学力向上という社会的要請に応えるための授業改善の全体像を語った。それらにも1時間程度を費やした。授業研究推進上の工夫は,目指す授業像,授業によって育もうとする学力要素によって変わるからだ。つまり,学力論・授業論・研修論を連結させて,授業研究を論ずることが大切だからだ。

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2009.07.05

2011年以降の学校放送番組利用の物語

 本日,我が研究室に,NHKの学校放送番組制作者と小学校の先生方(大阪の浅香先生,富山の深井先生)に来ていただき,2011年以降の学校放送番組利用について,その特徴を物語風にまとめた。
 これは,いわゆる「NHK2011」,すなわち,「2011年以降の学校放送番組とデジタルコンテンツのあり方に関する調査研究」として,昨年度から取り組んでいる研究プロジェクトの一環である。既に,プロジェクトは終盤を迎えており,2011年以降の番組編成やデジタルコンテンツの提供等のサービスの全体像を描いた。今回の物語作成は,それを分かりやすく伝えるための工夫の一環である。

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2009.07.04

『成長する教師』(金子書房)

 先日,金子書房から,『成長する教師-教師学への誘い』(浅田匡・生田孝至・藤岡完治編)が届いた。この本は,1998年に刊行された,「学習する人」「成長・発達する人」としての教師に関する論究を集めた著書である。私も執筆陣に加わった。刊行から10年強,毎年のように増刷され,この度,とうとう10刷を数えることとなった。ものすごい勢いで売れているわけでもないが,それなりの売れ行きを示しているのである。それは,この著書のコンセプトや内容に,なんらかの提案性があるからだと考えてよろしかろう。
 私の単著,『授業研究と教師の成長』(日本文教出版,2004年)や『教師が磨き合う学校研究』(ぎょうせい,2006年)も,そうあってほしいものだ。

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2009.07.02

高等学校でも学力向上,授業改善

 先日,某県教育委員会高等学校課から,高等学校の学力向上推進校のアドバイザー的役割を依頼された。30校を指定し,3年間実践研究を企画・運営してもらうそうである。
 先日の京都府総合教育センターで催された「授業力向上特別講座シリーズⅠ」の受講者アンケートが届けられたが,高等学校の教師たちが,小中学校の教師に負けないくらい,学力向上のためのアプローチの多様性,授業改善の工夫の大切さをしっかりと把握していた。さらに,授業研究の重要性についても再認識し,事後検討会のデザインを工夫することが宣言されていた。
 高等学校でも,学力向上,授業改善,そして授業研究の熱が高まっている。

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2009.07.01

学力向上と授業研究についてしっかり考える

P1090560 京都府総合教育センターで催された,「授業力向上特別講座シリーズⅠ」に参加した。10:30~17:00の長丁場である。学力向上の実践動向の紹介,ワークショップの様子や成果に関する批評,まとめのコメントなどを仰せつかった。京都府下から集った小学校~高等学校の教師たちが,自校の学力向上と授業研究についてしっかり考えていた。よい研修となったように思う。

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