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2009.08.31

『教育テレビ&ICT活用で授業力アップ』(改訂版)完成間近

 ここ半年近く,NHK・日本放送教育協会とともに,『教育テレビ&ICT活用で授業力をアップ』というパンフレットを作成している。これは,NHKの学校放送番組・デジタル教材を利用して,いわゆる授業力をアップさせる考え方,授業力の点検・評価,実践事例とその解説等から成るものである。
 このパンフレット,完成間近である。9月末には印刷が終わり,来月から関係各方面に配布される。例えば,放送教育の全国・ブロック別大会等で。特に,本年度から放送が始まった新番組の活用事例が参考になるだろう。

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2009.08.30

いよいよ南アフリカ共和国での学会発表

 9月6日~10日に,南アフリカ共和国のケープタウンで,国際カリキュラム学会の第3回大会が催される。大阪市立大学の矢野先生,愛知江南短期大学の森先生とともに,カリキュラム・リーダシップの理論的・実践的モデルを報告する。発表日も9日と決まった。10日に続いて,今日も,我が研究室で,発表準備に勤しんだ。我が国の学校を基盤とするカリキュラム開発,それを牽引するカリキュラム・リーダーシップの構造をどのように分かりやすく表すか--プレゼンテーションのスライドの構成・内容・表現を吟味した。後は,もう機中と現地での詰めとなる。

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2009.08.29

我が講義では活用力を問うテストを

 今日は,就実大学の「教育方法論」の最終日であった。当然,講義内容に関するテストを課した。このテスト,毎度のことながら,活用力を問うことを図っているので,その様式を工夫している。ある授業実践を視聴させ,それに関する次のような問題に解答させる(70点満点)。
 資料は持ち込み可である。知識は,それによって補ってもよい。要は,講義で提供した考え方や知識を新たな状況(この場合は初めて目にする授業実践)に適用できるか,そして適用結果(判断結果)を簡潔明瞭に表現できるかどうかである。

*視聴した授業実践(小学校5年生社会科の実践)に関する次の問いに解答しなさい。

1.この実践のコンセプトは,ペスタロッチとキルパトリックのどちらの考え方に近いと言えるか。理由とともに,それを記しなさい。(16点)。

2.この実践を次のような人たちが視聴したら,どのようにコメントするでしょうか(8点×3)。
(1)アウグスチヌス
(2)サドベリーバレー校(オープン教育の実践校)に通っていた子どもたち
(3)職場体験学習に取り組んでいた中学生(表現文化学科等)/NHK学校放送番組の制作者(初等教育学科)

3.次の点から,この実践の改善案を提案しなさい。(10点×3点)。
(1)ICT環境の整備
(2)情報活用能力の育成
(3)メディアリテラシーの育成(表現文化学科等)/小中連携の推進(初等教育学科)

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2009.08.28

小学校外国語活動用の学校放送番組について学生に考えさせる

 今日は,就実大学の「教育方法論」で,小学校外国語活動について講じた。その一環として,NHK学校放送番組の英語活動用番組を学生に紹介した。『えいごでしゃらべらないとJr.』と『えいごルーキーGABBY』である。学生は,両者の性格の違いを把握していた。前者の番組は,同世代の子どもの実践的な活動が紹介されているので,楽しくて魅力的である。けれども,視聴したとしても,クラスの子どもたちがその活動に従事できるわけではない。後者は,日本語が皆無で15分の視聴は辛いが,英語に慣れ親しむためにはベターであると。
 本日は,それら以外にも,理科番組やデジタル教材も紹介した。教員志望学生に,NHKの教育サービスをもれなく披露している。この講義,NHKから表彰状をもらえるのではなかろうか--。

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2009.08.27

授業の成立や充実は,学習者数にも影響される

P1120545 今日も就実大学で,「教育方法論」の集中講義を担当した。今日は,中高等学校の教員免許の取得を希望している学生だけだったので,20名程度を相手にした。昨日までの100名超とは,やはり雰囲気が異なる。全員の名前もすぐ覚えたし,一人ひとりの発言回数も増えせた。そもそも,学生たちと私との距離が近く,語りかけるように話せる。やはり,授業の成立や充実は,学習者数にも影響される。小中学校も,そうであろう。

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2009.08.26

今日も集中講義で工夫,そして即時的意思決定

P1120544 今日も就実大学で,「教育方法論」の集中講義を担当した。集中講義は,担当者も学生も,2日目あたりが一番辛い。それを克服すべく,今日も,いろいろと指導法を工夫した。例えば,写真は,総合的な学習の時間のプランを学生に発表させている様子だ。4名のグループを組ませ,各グループの代表発表者を決めさせ,さらに,代表発表者に概要を述べさせるだけでなく,同じグループの他のメンバーにはそれを「解説」するという役割を果たしてもらった。二重,三重に,学習参加を促す構成にしたのである。
 このような流れは,講義中に思いついて採用したものである。(集中)講義には,指導技術だけでなく,即時的意思決定も必要とされる。学問としての「授業研究」の知見を今日もまた,自分の講義で体験(実践)した。

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2009.08.25

今年も夏期特休を取って集中講義(就実大学「教育方法論」)

 今日から5日間,岡山の就実大学で,「教育方法論」の集中講義を担当する。岡山大学勤務時代から,もう10年以上もここで,この講義を担当しているが,今年は,例年とは異なる枠組みで取り組むことになる。人文学部の初等教育学科の学生が履修するからだ。その数は,これまでの表現文化・実践総合・総合歴史学科の履修者数をはるかに上回る。両者で,109名。なかなかの数である。数以上に,バックグラウンドが異なり,取得を希望する免許の校園種が違うことが難しい。
P1120533 学科が違う学生と自然に交流してもらうために,本日は,写真のような活動を採り入れてみた。欧米の教師方法史を概説し,その中で自分が最も共感できる思想家を選び,印を付けてもらう。それをポスター発表的に,見歩いてもらうというわけだ。大学の講義,とりわけ集中講義は,教える側の指導技術の多寡が問われる。

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2009.08.24

制作者を交えて国語番組の利用について考える

 NHK大阪で,第79回なにわ放送教育研究会が開催され,私も参加した。本日は,NHK学校放送番組国語(3~6年)『ひょうたんからコトバ』の第8回「動物」を視聴し,それを用いた授業プランを考えるというものであった。この番組を教科書の題材とは離れた並行カリキュラムに位置づけていくのか,ある題材の展開において動機づけやモデルや資料として活用するか等々について検討した。
 本日は,NHKから,桜田さんが参加してくださった。おかげで,番組の特長や問題点についてしっかり議論できた(桜田さん,ありがとうございました)。

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2009.08.23

情報モラル指導(教育工学会の夏の合宿研究会にて)

P1100081 本日も,日本教育工学会の「夏の合宿研究会」が,和歌山大学を会場にして実施された。本日のトピックは,「情報モラル指導」」である。4人の登壇者が,それぞれの立場から,情報モラル指導の考え方,具体的な工夫,課題等について報告してくれた。
 情報モラルの指導は,子どもの実態(例えば携帯電話の所持率等),家庭の理解や協力,教育行政の考え方等,教師の授業力量以外の要因に強く影響を受けることをあらためて感じた。

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2009.08.22

教科指導における,児童生徒のICT活用(教育工学会の夏の合宿研究会にて)

 本日,明日と,日本教育工学会の「夏の合宿研究会」が,和歌山大学を会場にして実施される。そのテーマは,「新学習指導要領における情報教育の役割」である。講演・ワークショップ・パネルディスカッション等で構成される。
P1100071 本日,私も,横浜国立大学の野中先生とともに,「“教育の情報化に関する手引”の要点と授業実践への活かし方」というワークショップの司会進行役を果たした。手引に記された教科指導におけるICT活用のうち,児童・生徒のICT活用を含んだ授業プランをグループごとに作成してもらった。そのポイントは,「教科の目標と情報活用の実践力の育成との接点をどのように見いだすか」である。9つのグループから様々なプランが出てきたが,私は,最後に,接点は,「その教科における思考・判断が(一般的な)情報活用によって促される場合」「その教科固有の技能・表現が展開される場合(そして,それが思考・判断のいっそうの充実に資する場合)」に分けられることを指摘した。そして,後者は,当該教科の親学問の研究者が繰り広げている活動をアナロジーにすればよいのではないかと述べた。

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2009.08.21

ある学校のICT活用の進展

P1100043 守口市立橋波小学校の校内研修に参加した。同校は,思考力や表現力の育成を研究テーマにかかげ,それに迫るためのアプローチにICT活用を採り入れている。本日,1学期の実践報告を拝聴したが,全教員が手分けして,全教科・領域における,実物提示装置やコンピュータ,プロジェクター,デジタルカメラなどの利用にチャレンジしていた。1年前にも,同校で,学力向上のためのICT活用について話題提供をしたが,その時にはあまりよい反応ではなかった。
 ICT環境整備が少しずつ進み,管理職や研究推進リーダーの働きかけが作用して,さらには,新学習指導要領においてICT活用が明示されたこともあいまって,同校のICT活用は,この1年で著しく進展した。教育の情報化に関する,よいケースだと思う。

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2009.08.20

校園長研修会でも模擬授業

 12月に,ある市の校園長研修会で講演を担当することになった。その研修会のテーマは,学力向上とICT活用である。その市では,補正予算を活用して,全小学校の普通教室に50インチのデジタルテレビを設置するそうだ(中学校では学年に1台らしい)。電子情報ボードも各学校に1台用意されるし,コンピュータ室に設置されているコンピュータも総入れ替えになると聞いた。そうした環境整備によって可能となる,ICT活用を学力向上に連結させる可能性,具体的方策を講義してもらいたいというリクエストを受けたわけである。
 ところで,私の講演の前には,校園長に,ICT活用の具体的なイメージを抱いてもらうために,ICT活用の模擬授業の実施も予定されている。最近,研修会で模擬授業が実施されることが増えているが,どうせなら,本格的にやってもらいたいものだ(時々,模擬授業の最中に,授業者が(照れて?)指導の意図等を解説するケースを目にするが,ああいうのは模擬授業とは言わないだろう)。

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2009.08.19

もうすぐ日本教育工学会の夏の合宿研究会(8月22・23日に和歌山大学で)

 日本教育工学会の「夏の合宿研究会」が,8月22・23日に和歌山大学を会場にして,実施される。そのテーマは,「新学習指導要領における情報教育の役割」である。講演・ワークショップ・パネルディスカッション等で構成される。
 私も,横浜国立大学の野中先生とともに,「“教育の情報化に関する手引”の要点と授業実践への活かし方」というワークショップの司会進行を仰せつかっている。このワークショップでは,参加者に,教科指導におけるICT活用の模擬授業,指導プランの作成等に従事してもらう予定であるが,それに先んじて,野中先生が,同手引の叙述内容の特徴を解説してくださる。その資料原稿を本日,目にした。非常に分かりやすく,新学習指導要領におけるICT活用や情報教育等の実践方針が整理されている。この解説を聞くだけでも,合宿研究会に参加する意義があると思われる。
 研究会は,直前まで参加申込を受け付けているようである。読者にも,再々度,参加をご検討いただきたい。参加なさる場合は,ここから。

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2009.08.18

研究授業の指導案検討とは

 本日,広島市立白島小学校を訪問し,同校の教師たちによる指導案検討会に参加した。同校は,「共に学び合子どもを育てる-放送・機器の活用を通して-」という研修主題の下,授業研究を重ね,その成果を11月13日(金)に,中国地方放送教育研究大会(広島大会)の会場校として,6つの授業を公開する。
 授業者,同僚に,大会開催時に協力してくれる他校の教師たちが加わり,各授業の構想を多面的に検討した。あまりにもたくさんの意見が出るので,協議を重ねてもはっきりとした答えをつかめるわけではない。しかし,今の時点では,それでよいのだと思う。指導案検討とは,ある教師が作成した授業プランの問題点を誰かが「正す」ための機会ではなく,当該授業の様々な可能性を「見いだす」ための機会であるから(最終的に,いかなる授業プランを作成するかを決めるのは,授業者その人しかいないのだから)。

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2009.08.17

修士論文の作成には2年をかけないと

 本日午後,私が修士論文の作成について指導を担当している学生(といっても現職教員)たちに,集中ゼミを実施した。講義期間中は,毎週1回修士論文作成の進捗状況についてレポートしてもらっているが,昼間は所属校で勤務している彼らであるから,ゼミのための時間を確保するのは難しい。だから,夏休みや冬休みにはたっぷり時間をかけて,各人の構想や今後のアクション等について意見を交換することにしている。
 修士論文の作成は2年次になってからでよいという考え方もあるが,私は,スタートを早くしてもらうことにしている。実践研究の論文は,相手や状況に依存する部分が少なくない。だから,できる時に文献や資料,各種のデータを集めておくのがベターだと思うからだ。4名の修士課程1年次の学生には,本年度中に3分の1から半分くらいを目処に,修士論文にまとめる研究の過程や成果を文章化してもらうつもりである。

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2009.08.16

今年も就実大学で集中講義を担当

 25日から,岡山の就実大学で,集中講義「教育方法論」を担当する。岡山大学に奉職していた際に非常勤講師として毎週1回通っていたが,その延長で始めた集中講義も,はや10年目を迎えた。最初は,女子学生ばかりでしかも中高等学校の教員免許取得を希望する学生だけだったが,共学になり,そして今年から初等教育学科の学生もたくさん受講するという。
 集中講義の準備はなかなか大変である。結局,今日1日,それに費やすこととなった。講義タイトルは同じな野田か,教育方法の進展はスピーディなので,毎年,構成を変え,教材をリニューアルし,ワークシートの問題等を変更しなければならない。
 1日4コマも顔を合わせるわけだから,通常の講義以上に,うまく進められないと落ち込む。よけい長く感じる。だから,周到な準備が欠かせないのである(もちろん,それにとらわれない柔軟な展開も)。

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2009.08.15

「授業研究を楽しむ」(広島市教育センター所報)

 広島市教育センターから依頼されて,先日刊行の運びとなった,同センターの所報に,拙稿「授業研究を楽しむ」を寄せた。次のような単文であるが,私の授業研究への想いを語ったものである。

 授業研究を楽しむ  大阪教育大学・木原俊行
 授業研究を楽しむ。そういう発想で,これを企画・運営できないものか。もちろん,この研究活動は,その企画・
運営に時間やエネルギーを費やさざるをえないため,ある意味では教師たちの負担になる。それは,筆者も重々承知している。しかし,それでもなお,「授業研究を楽しみましょう」と,あえて訴えたい。
 どのようにすれば,楽しく,授業研究を推進できるのか。それは,まず,この営みをどのように定義するかに依存
する。授業研究を,だれかが研究授業を実施し,その問題点を見学者が非難する機会であると理解すると,痛みを味わいたくないから,多くの人がその実施を避けたくなろう。逆に,授業研究を,誰かが卓越した授業を実施し,その授業技術等を見学者に指南する場面であると把握すると,少なからぬ人が,その権威性に嫌気がさすだろう。
 授業づくりがマニュアル化できない取り組みであることは,衆目の一致するところである。それゆえ,授業研究は,永遠に「正解」を得ることのできない探究であると考えるべきだ。そうした探究において大切なのは,非難や指南ではなく,「語り」である。換言すれば,研究授業を題材にして,同僚間で授業づくりに関するアイデアが交流させることが,授業研究の役割であり,機能なのだ。だから,教科書会社による指導書の展開をまねて上手に授業を進めるという保守性は,授業研究にはなじまない。実施する教師なりの「チャレンジ」がそこに組み込まれていた時に,「私も,似たような取り組みに着手してみたい」「そういえば,こんなこともできるかも――」といった,授業アイデアの環流は誘発される。
 さらに,授業アイデアの交流は,いくつかの道具や環境設定によって,活性化し,充実する。例えば,授業を見学して抱いた「気づき」を付箋紙や授業評価シートに書き出し,それらを出し合って分類する活動を通じて教師間の意見交換を盛り上げる協議会が,学校現場に普及しつつある。 模擬授業を実施して,研究授業の実施前から,同僚間の知恵の共有化を図っている学校も珍しくはない。研究授業後の協議会の終盤に,研究授業や協議会における意見交換を踏まえて,各人が自身の授業改善プランを作成し,報告し合う場面を設定するという協議会のデザインを採用している学校も登場している。
 つまり,考え方と工夫次第で,授業研究は,参加者全員にとって得るものが多い場となる。そうなれば,教師たちは「授業研究を楽しむ」時間を過ごせるはずだ。ここ数年,広島の地では,「授業研究を楽しむ」教師たちの姿が確実に増えていると感じる。その熱がいっそう高まり,またその輪がさらに広がることを祈念してやまない。

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2009.08.14

「授業研究で共に育つ」(社団法人・初等教育研究会編『教育研究』2009年9月号)

 先日,社団法人・初等教育研究会編『教育研究』の2009年9月号が届いた。拙稿「授業研究で共に育つ」が掲載されている。この教育雑誌は,筑波大学附属小学校のスタッフが監修や編集等にたずさわり,教育実践研究の動向をレポートしたり,同校の実践研究の過程や成果を公開している。
 毎号特集も組まれており,今回は,「教師が育つ・教師を育てる」であった。私は,「教師にとっての『学び』の重要性」「教師は,授業づくりについて,何をどのように学ぶべきか」「授業をめぐる,語りと探究のコミュニティを創る」という構成で,教師の学びとしての授業研究の意義や方法論を説いた。

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2009.08.13

教育工学会の夏の合宿研究会にて模擬授業等のワークショップを(8月22・23日に和歌山大学で)

 一月ほど前にもご案内したが,日本教育工学会の「夏の合宿研究会」が,8月22・23日に和歌山大学を会場にして,実施される。そのテーマは,「新学習指導要領における情報教育の役割」である。講演・ワークショップ・パネルディスカッション等で構成される。
 私も,横浜国立大学の野中先生とともに,「“教育の情報化に関する手引”の要点と授業実践への活かし方」というワークショップの司会進行を仰せつかっている。このワークショップでは,参加者に,教科指導におけるICT活用の模擬授業,指導プランの作成等に従事してもらう予定だ。特に模擬授業が盛り上がりそうである。詳細は,ここを

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2009.08.12

実践報告の文章に手を入れるのは難しい

 ここ数日,監修を仰せつかっている,ある小冊子の原稿に目を通している。実践報告の文章を読み,読者が分かりやすくなるように,表現を整えている。他人の原稿を直すのは難しい。当該原稿の執筆者の意図をくみ取り,その本質を保ったまま,簡潔明瞭な表現に変えていかねばならないからだ。特に実践報告の場合,実践者自身が当然視している内容・表現であっても,読者一般にはそうではない場合がけっこうある。主張点が多すぎて,実践の特徴が分からなくなる場合も少なくない。それらを解きほぐし,シンプルに,けれども読者がはっとしたり,なるほどと思ったりするように,構成や表現を整えるのは,けっこう骨が折れる。
 でもきっと,私が執筆した文章も,紙面を現れる前に,どこかで誰かが直してくれているのだろう。だから,お互い様である。

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2009.08.11

実践報告会の司会・進行をおおせつかったら

 第10回関西教育メディア研究協議会に参加した。「学力向上を目指す授業」という実践報告セッションの司会・進行役をおおせつかったらからだ。45分しかないが,読者の皆さんは,どのような構成案をお考えになるだろうか。
 私は,まず,オリエンテーションでキーワード(例えば,学力の多様性,ICT活用と情報教育の関係など)を確認
した(5分)。それがないとオーディエンスは実践の意義等が分からないまま報告を聞いてしまう場合があるからだ。次いで,20分弱で,実践事例を紹介してもらった。その後,2・3分で,報告についての印象をペアトーク形式で交流するよう促した。参加者全員に,実践についてまずは語ってもらいたかったからだ。それから,質問を募ったり,指名して意見を述べてもらったりした(10分)。質問は,1人1つに限定してもらった。「質問が3つあります-
-」から始める人がいると,それだけで質疑応答の時間がなくなってしまうことが少なくないからだ。質問や意見を
いくつかまとめて,発表者にそれらに応えてもらった。補足が必要だと考え,私がコメントする場合も何度かあった。最後は,実践報告の内容を,学力向上とICT活用の枠組みに位置づけ,その意義や特徴を再確認するとともに,さらなる可能性をについて言及した(10分)。
 いやあ,実践報告会の司会・進行をおおせつかったら,けっこう大変だ。

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2009.08.10

南アフリカ共和国での学会発表近づく

 9月6日~10日に,南アフリカ共和国のケープタウンで,国際カリキュラム学会の第3回大会が催される。大阪市立大学の矢野先生,愛知江南短期大学の森先生とともに,カリキュラム・リーダシップの理論的・実践的モデルを報告する。今日は,我が研究室で,発表準備に勤しんだ。日本では当然の授業研究等の校内研修をどのように紹介するか,発表の構成や表現について協議した。
 それにしても,長旅だ。3日に関西空港を発ち,香港・ヨハネスブルグを経由して,4日のお昼くらいにやっとケープタウンに着く。帰りも10日朝に出発するが,関西空港に戻るのは夕方だ(翌日には,大学院入試も控えている)
。ハードな日程であるが,しかし,簡単には訪問できない土地や経験できない仕事だから,がんばるしかあるまい。

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2009.08.09

ゼミの卒業生による実践報告会を開催

P1120524 本日,この3月に本学を卒業した(もと)ゼミ生たちが,研究室に戻ってきてくれた。1学期にどのようなことに取り組み,何に悩み,それにどう向かってきたかをレポートしてくれた。それぞれ,学級経営や授業づくりの充実のために,勉強したり,同僚等からアイデアを吸収したりして,がんばっていた。大したものである。
 また,彼らが今大切にしている,そして今後大切にしたいと述べてくれたことは,卒業論文の内容に関連することであった。。それもまた,指導教員としてはうれしいことである。

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2009.08.08

普及と研究の間で

 本日,渋谷のNHKで,全国放送教育研究会連盟(全放連)の研究プロジェクトたる「放送学習による人間力育成プロジェクト」のミーティングが催された。私も,アドバイザーとして参加し,1学期の各人の実践の報告,10月の全国大会での提案内容の検討,そこで配布するリーフレットの構成の検討に参画した。
 そこで,議論したのが,「普及と研究の間」である。例えば,リーフレットの内容に,誰でも取り組める放送教育の実践事例を載せ,それと人間力育成の可能性を説き,その普及を図りたいと思う。しかし,その一方で,全国で放送教育や視聴覚教育,情報教育の研究グループに,全放連の取り組みの先進性をアピールしたいとも思う。その両方が,全放連の研究プロジェクトの責務であるから,実践のデザインにしても,報告の内容や表現にしても,普及と研究のバランスを図るしかあるまい。分かってはいるが,時間・エネルギー・紙幅等々の制約の中で,両立を実現するのは,かなり難しい。
 でも,これまで両者ともに腐心してきた全放連の研究プロジェクトのメンバーならば,この葛藤をなんとか解決し
てくれるに違いない。

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2009.08.07

「活用型」授業のあり方

 パナソニック教育財団の実践研究助成の成果報告会に参加した。同財団の平成20年度実践研究助成の助成校が,その成果を分科会に分かれてレポートする機会である。今年度は,12の分科会会場で成果報告が繰り広げられた後,各分科会の代表を決定し,ある学校(研究グループ)が再度レポートを担当する(つまり合同分科会が催される)という形式が採用されていた。分科会が緊張感に満ちたものになる,校種や研究課題をまたいだ交流が実現するという意味で,よく練られたプログラムであると思う。
 さて,私が参加した分科会では,「活用型」授業のあり方が論点の1つとなった。そこで,私は,以下のような,4次元の「活用」のあり方を示した。
 1.児童・生徒による実験・観察,レポートや論述,プレゼンテーション等の導入(活動的)
 2.性格の似ている問題や教材への挑戦(応用的)
 3.生活場面等への応用(発展的)
 4.問題解決的な学習の展開(プロジェクト的)

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2009.08.06

「命がけの授業」

P1090959 その響きがロシア語のようだと言われる,盛岡にやってきた。市内の城北小学校で催された,放送教育の研修会に参加するためだ(日本放送教育協会等による「先生のための教え方教室-デジタル放送・ICT活用講座-」)。この研修会は,番組研究,模擬授業,番組活用プランの作成等のワークショップで構成される。今回は,社会科番組が題材となった。私とともにコーディネータを務めた,浅香さんが,『見える歴史』「北条時宗」を用いた,すてきな模擬授業を実施して,参加者に番組活用を誘ってくれた。
 その後,今度は,『日本とことん見聞録』と関連するクリップ等を用いる授業プランをグループで作成してもらった。番組とクリップを多用し,子どもに「未来のクルマ」を考えて発表させる構想を発表してくれたグループは,「これは,『命がけの授業』です。」とアピールしてくれた。たまには,そういう授業があってもよかろう。

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2009.08.05

教科をまたいで1学期の実践を交流(津山市立北陵中学校にて)

P1090929 津山市立北陵中学校の夏期研修会に参加した。この学校は,学力向上に向けて,様々な取り組みを重ねているが,本日は,1学期に各教師が実践した,「表現力」の育成を目指した授業をポスター発表してもらった。写真のように,実践報告ポスターを仲立ちにして,教師間の実践アイデアが十分に交流された。
 その後,教科をまたいだグループを構成して,2学期の実践プランを素描してもらったが,これも,授業改善のアプローチを多様化するためのよい機会となったようだった。

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2009.08.04

第38回教育展望セミナーですぐれた実践を聞く

P1090906
 財団法人・教育調査研究所による,第38回教育展望セミナーが,8月3・4日に東京・市ヶ谷で催された。3日は,全体会「新しい教育課程の実践化」,4日は3つの分科会で構成された。第2分科会(小学校部会)では,東京都北区立滝野川小学校と北海道鹿追町立鹿追小学校がそれぞれ,すぐれた実践をレポートしてくれた。特に,後者は,外国語活動の円滑な運用のために,独自の教科書(音声CD付き),教師用指導書を自作しており,圧倒された。前者もそうであるが,カリキュラム開発,実践研究の継続・発展,そこにおける小さな(時には大きな)挑戦の蓄積,そしてそれらを促している若き研究推進リーダーのアイデアとアクションも,理想的であると感じた。
 それらの概要は,拙稿とともに,『教育展望 臨時増刊 No.41』(財団法人・教育調査研究所,2009年7月)に載っている。関心のある方は,購入なさるとよろしかろう。

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2009.08.03

あと少しで『教育テレビ&ICT活用で授業力アップ』改訂版ができる

 2年前,NHK・日本放送教育協会とともに,『教育テレビ&ICT活用で授業力をアップ』というパンフレットを作成した。これは,NHKの学校放送番組・デジタル教材を利用して,いわゆる授業力をアップさせる考え方,実践事例とその解説,そしてチェックリスト等から成るものであった。
 現在,これの改訂作業が進められている。既に,新番組等を活用した実践事例のレポートが全国の教師たちから提出されている。今,その内容や表現を調整したり,それらの解説文を作成したりしているところだ。前回は,私が単独で監修を担当したが,今回は,稲垣さん(東北学院大学)と二人でそれに取り組んでいる。放送番組の活用が授業力を補ったり伸ばしたりできるという考え方とそれを実現するためのアプローチを上手にまとめたいと思う。

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2009.08.02

新しい学校放送番組を活用する際に

P1090851 昨日に続き,北海道・札幌で,放送教育指導者養成講座(虎の穴)の第8回OB会に参加した。この日は,北海道のの放送教育研究グループたる「カラフル・プロジェクト」との合同研究会だ。このグループは,本年度からスタートした,NHK学校放送番組『カラフル!』の利用に関する実践研究を推進している。2つの研究グループのメンバーが入り交じったグループを構成し,グループごとに番組分析・活用プランの作成に従事した。そして,その成果を模擬授業形式で提案した。変化に富んだ,また楽しい研究会となった(それをデザインしてくれた福士さん,ありがとう)。
 研究会のまとめのコメンテーター役を仰せつかったが,その中で,私は,「新番組には,制作者が考える,なんらかのチャレンジがあること」「それを生かそうとするならば,旧来の番組活用方法とは異なる視点や切り口が必要になること,すなわち,これまでの指導法のままでは新番組を生かし切れないこと」を指摘した。また,この番組制作のチャレンジとして,家庭視聴と授業における利用が連動している点を見逃せないことを解説した。

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2009.08.01

虎の穴OB会で放送教育についてしっかり議論する

P1090801 北海道・札幌で,放送教育指導者養成講座(虎の穴)の第8回OB会が始まった。それほど多くの参加者ではないが,いずれも学校放送番組の活用を重ねてきた参加者であるから,実に豊かな意見交換が成立した。
 例えば,放送番組を用いた道徳の授業では,とりあげる価値項目を絞るべきなのか,それとも広げるべきなのか。他のクラスも巻き込みながら番組利用を進めるべきなのか,それともマイペースでもよいのか等々。放送番組を活用した授業改善についても,放送教育の普及についても,しっかり議論できた。

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