低学力の子どもにはどのような授業がよいのか
ある中学校で,学力向上について話題提供を行った。講演後出てきた質問の1つは,「低学力の子どもには,教科書の内容を上手に板書し,それを写すことが授業の主柱にならざるをえないのではないか」というものであった。それは,たとえ生徒に忍耐を強いたとしても,生徒に知識を注入すべきではないかという考え方に基づく。
この考え方,ある意味では正しい。しかし,今日の中学生は,本当に耐えてくれるのか--。いくつかの教室を巡ってみると,そのようなトレーニングの意義を感じられずに,学びから離れてしまっているケースも目にする。そもそも,例えばペアトークやグループ学習における表現を通じて,つまり能動的な活動を経て,学習参加が促され,生徒の習得が促進されるとも思うのだが--。
低学力の子どもに対しては,どのような授業が期待されるのか。私は,学力が低いからこそ,活動や活用を尊重する授業デザインを彼らは受け入れる(望む)とも考える。
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