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2010.10.04

『教師の力量とその形成-授業実践力実態調査に基づく授業実践力自己診断ツールの開発』

 昨年度,ベネッセコーポレーション教育事業本部長室と共同で,授業実践力調査を実施した。この調査は,全国の教師に,授業実践力=授業力+授業レジリエンスについて自己点検をしてもらい,その傾向を明らかにしたものである。授業力は,「単元・教材研究」「子ども理解」「学習集団づくり」「家庭学習とのリンク」「指導技術・方法」「授業実践に対する構え」という6領域で構成した。また,授業レジリエンスは,「同僚性,モデル」「課題解決,ユーモア,挑戦心」「自律性,楽観性」の3観点で構成した。
 1046名の教師たちの回答に対して統計的な処理(因子分析やクラスター分析等)を施した結果,授業レジリエンスに関して,次のような4因子が抽出された。
 第1因子は,「授業づくりに関する悩みについて助言・相談にのってくれる同僚がいる」等の4項目で構成されており,同僚がキーワードになっているので,「同僚との関係性」と命名した。
 第2因子は,「子どもの実態を踏まえた授業構成や指導方法を具体的にイメージできる」等の4項目から成る。理想とする授業像の存在に関するものであり,「イメージ」と名づけた。
 第3因子は,「計画通りに進行できない場合でも,自分の行動や感情を抑えて授業を遂行している」等の4項目に代表される。全体として,授業の雰囲気等に関わる内容であり,「ムード」というネーミングを付与した。
 第4因子は,「課題の洗い出しにとどめず,具体的な改善計画を立てて遂行している」等の3項目で構成されており,「授業改善に向けて新しい指導法や教材・教具を積極的に取り入れている」という項目が含まれていることに注目し,「チャレンジ」と命名した。
 こうした結果を踏まえて,授業レジリエンスを,「チャレンジ」を頂点とする三角形とそれを「同僚性」の円が外接するモデル図に表現した。また,授業力と授業レジリエンスが,相対的には独立した関係にあることも確認した。
 これらの知見とそれをもとにした,授業実践力の自己診断ツールを載せた小冊子『教師の力量とその形成-授業実践力実態調査に基づく授業実践力自己診断ツールの開発』を学会等で紹介したところ,(意外に?)反響が小さくなかった。
 私のところに残部があるので,希望者に,この冊子をお送りしよう(限定30冊)。次の住所に,宛先を記載して160円切手を貼った封筒(A4サイズの小冊子が入るサイズ)を送ってもらえたら,数日以内に,お届けしよう。
 〒543-0054 大阪市天王寺区南河堀町4-88 大阪教育大学・教育学部・天王寺キャンパス 木原俊行

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