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2010.12.31

今年も卒論修論の点検で年を越す

 多くの大学教員にとって,年末年始はとても忙しい時期だ。卒業論文や修士論文の指導が佳境を迎えるからだ。私の場合,年内に論文の草稿を出してもらい,年明けに,その構成の見直しや文章の加除訂正を指示する。今年の担当は,卒論6人,修論4人である。したがって,点検する文章は,A4サイズの用紙で,800ページ近くになろう。今年も,卒論修論の点検をしながら,除夜の鐘を聞くことになった。大学教員である以上仕方のないことであるが,彼らの文章の1つひとつに訂正案を記していくのは,実に時間のかかる作業である。

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2010.12.30

学ぶ教師文化の維持・発展

 昨日の「教師の力量形成に関する研究会」の文献のいくつかは,教職の学習共同体の形成棟に関するものであった。例えば,Ann Lieberman and Lynne Miller(eds.)(2008)Teachers in Professional Communities: Improving Teaching and Learning. Teachers College Press.では,彼らの学習共同体は,「萌芽」「成長」「成熟」という3つの段階による,教職の学習共同体の発展モデルが示されていた。また,その段階を構成する視点は,「グループアイデンティティと交流規範の形成」「断層線の操作」「本質的な緊張の調整」「個々の成長に関する公共的な責任」である。
 確かに,いくつかの学校では,授業研究に関する取り組みを,ある時期活発にするものの,それが長続きしない。学ぶ教師文化は,その形成よりも,その維持・発展の方がはるかに難しいのである。

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2010.12.29

教師の力量形成に関する文献購読会

 本日,奈良教育大学の教職大学院棟で,「教師の力量形成に関する研究会」(第10回)を開催した。今回は,各人が,教師の力量形成に関する英語文献を選択してその内容を読み込み,短い時間でレポートした。また,「教員の学習共同体」に関する,ある文献を全員が読んできて,その内容について集中的に議論した。
 教師の力量形成と,学習共同体,リーダーシップ,実践的知識,教育改革等の関わりを8つの英語文献をもとに考察したが,7時間も費やし,くたくたになった。けれども,よい情報収集や意見交換の機会となった。遠く香川や鹿児島から参加してくれているメンバーの熱意には,頭が下がる思いだ。本日で10回を数えたが,できるだけ長く続けたいと思う研究会である。ちなみに,次回は,3月22日と決まっている。会場は,我が研究室だ。

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2010.12.28

放送教育実践のオンパレード(第94回なにわ放送教育研究会)

P1130645 本日,我が研究室で,第94回なにわ放送教育研究会が催された。今回は,年末恒例の参加者全員発表である。伝統的な理科番組の活用に関する報告もあれば,初めて「カラフル!」を利用した取り組み,数年前に放送された特集番組「やってみよう なわとび 長なわとび」を1年生と6年生の交流に活用した事例等に関する報告も登場してきた。放送教育実践のオンパレードだ。「カラフル!」を道徳の授業に利用できるのかどうか,いや,それよりも,例えば自尊感情や他者理解の育成に焦点を当てるべきではないか等々,今日も,よい議論ができたと思う。

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2010.12.27

学力向上に関する取り組みに関するポスターセッションフォーラム

P1220025_2 本日午後,岡山駅近くのピュアリティまきびで,学力向上の実践に関するポスターセッションフォーラムが催された。これは,岡山県教育委員会が平成21年度,22年度に推進した,中学校区を単位とする学力向上施策の成果報告の取り組みの1つである。10中学校区のたくさんの小中学校が学力向上のための工夫を,ポスターを作成して,発表した。300人以上が参加したが,10中学校区のスタッフも他校の教師も,「学ぶものがたくさんあった」と回顧する,よい集いとなった。ポスターセッションの形式を採用したのが,功を奏したと思う。
 フォーラムの最後に,私と地元の大学教員による対談が設定されたが,そこで私は,10中学校区の取り組みには,1)学力観が確かである,2)ていねいな指導が定着している,3)教師間の学び合いのための仕組みが整っているという点にふれた。また,それらを発展させるための考え方・取り組み方を他地域の事例をもとに解説した。

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2010.12.26

全放連・人間力育成プロジェクトの報告書

 本日,渋谷のNHKで,全放連のメンバーの一部と,研究プロジェクト「放送学習による人間力育成プロジェクト」の報告書の内容や構成について議論した。
 このプロジェクトは,3年間かけて,放送教育における人間力の育成を追究してきた。毎年複数回の授業研究を実施してきたし,成果を公開するためのリーフレットや報告書を作成してきた。こうした活動を通じて,放送教育の伝統の再評価,その新展開へのチャレンジが人間力の育成に資することを確認できた。それらを,プロジェクト外の人々にいかに分かりやすく,また説得力を持って主張できるか--全放連という組織の性格からすれば,授業づくりのみならず,普及や啓発のための提案についても,工夫を重ねるべきであるから,メンバーのアイデアや腕が試される。

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2010.12.25

今日は,FDの日

P1130637 本日15時から,FD(Faculty Development=大学教員の職能成長のための研修)の集いが催されたので,私も出席した。今回は,初年次教育として本年度から実施されている「基礎セミナー」のカリキュラムの様子が紹介された。また,数年後に教職課程に導入される「教職実践演習」の試行結果も報告された。
 両者とも,どのような内容で構成するのかについて考えるべきことは多い。とりわけ前者については,本学は教員養成を目的とする大学であるから,初年次教育においてその色をどれだけ反映させるのかについては,意見が分かれるところだ。

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2010.12.24

全日本教育工学研究協議会(JAET)の教育の情報化実践セミナ-

 全日本教育工学研究協議会(JAET)の「教育の情報化」実践セミナーが明年2月19日に丹波市で催される。基調講演,レパートリー豊かな実践報告(5件)や企業展示等が予定されている。基調講演は堀田先生(玉川大学),実践報告のコメンテーターは野中先生(横浜国立大学)と私という,豪華な(?)講師陣である。
 丹波市では,JAETの2011年度の全国大会が開催される。この実践セミナーは,そのプレ大会とも言える内容だ。参加すれば,得るものが多いであろう。詳しくは,こちらから。

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2010.12.23

今年度最後の(合同)卒論ゼミ

P1130632 本日は,今年度最後の(合同)卒論ゼミの日であった。各人が,研究の目的・方法とここまで調べて明らかになった知見を報告し,論文としての整合性や提案性について吟味した。1年に及ぶ卒論ゼミのゴールである。もちろん,これから1ヶ月にわたって,最後の仕上げに,ゼミ生たちは勤しまねばならないし,私も,論理や表現について点検し,修正点を個別に指摘しなければならないが,とりあえず,ゼミとしては最終回を迎えた。仕上がり具合には個人差があり,中には,死にものぐるいで(?)がんばらないと論文を提出できないと私が危惧する学生もいるが,それでもなお,1年間,みんなでよくがんばったことは間違いない。我がゼミ生,あと一息がんばって!

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2010.12.22

校内における実践交流会の開催(大阪市立明治小学校)

 大阪市立明治小学校を訪問し,同校の校内研修に参加した。この学校の教師たちは,大阪市教育センターによる,授業力アップサポート事業のモデル校の1つであり,子どもの学力向上に資する,校内研修の改革に努めている。
P1210986 本日は,1・2学期に取り組んできた,子どもが「学び合う」授業の創造について,その工夫点を各学年の代表がプレゼンテーションするという,実践交流会が催された。授業研究会とは異なり,1つの授業を多面的に語れるわけではない。けれども,授業づくり等のアイデアがたくさん交わされた。私も,その整理をサポートした。学期末に授業研究を実施することは難しいが,こういう活動であれば,校内研修の企画・運営に関する形成的評価が進む。時間が不足気味ではあったが,それでもなお,研修活動の多様化の意義を再確認できた。

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2010.12.21

ワークショップに関する(研究?)講義

 先週,先々週に続いて,私が担当している講義「教育実践の研究Ⅱ」において,「ワークショップによる学び」を計画・実施した。これは,受講生に,授業とワークショップの接点を見いだしたり,社会教育のワークショップによる学びの可能性を考察するための力量を獲得させるものである。
 本日は,前回のワークショップ体験を踏まえて,1)授業におけるワークショップ的な活動の導入,2)子どもたちに体験させてあげたいワークショップの活動例について,受講生に考察し,また発表してもらった。
P1130628 予定を変更して,即興で発問を呈したり,新たな活動を導入するなど,いろいろ工夫して講義を進めた。3回連続で講義を撮影されることとなったが,それを,東京大学の山内(大)先生が担当なさっているのが,なんともプレッシャーとなった。この間の研究授業ならぬ,研究講義(?)をなんとか終えられて,ほっとしている。

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2010.12.20

パナソニック教育財団の実践研究助成

 パナソニック教育財団(旧松下教育研究財団)の第37回(平成23年度)実践研究助成の応募受付が始まった。応募締切は,来年1月末だ。これは,財団が,「視聴覚・情報通信メディアを効果的に活用し、教育課題の改善に取組む実践的な研究計画を助成」するものである。
 20年度から,「特別研究指定校」制度も発足している。この指定校は,2年間で150万円の助成を受けられるし,講師も派遣してもらえる。それだけに成果公開などが義務も一般よりも厳しいが,実践研究にそれなりに取り組んでいる学校であれば,それを果たすことは難しくない。ぜひ,チャレンジをしてもらいたい。なお,申請書の書き方については,私のコメントを参考にしていただければ幸いである。

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2010.12.19

修士論文の作成もいよいよ大詰め

 本日午後,来月14日に迫った,修士論文の提出に向けて,最後のゼミを催した。修士論文の作成もいよいよ大詰めだ。修士2年の院生たちはここまで,文献を読み,実践をデザインし,そして授業等に具体化した。評価データも収集した。いずれのケースも,論文作成のためのパーツはそろっている。後は,いかに,それらを論理的に接続するかである。また,それを分かりやすい文章や図表で表現するかである。自分のやってきたことを文章化する際には,第三者が納得できる構成や表現になるよう気をつけねばならない。そのためには,できるだけシンプルにした方がよい。それを再々度確認した。

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2010.12.17

謙虚な姿勢で学ぶ教師たち(金沢市立森山町小学校)

 金沢市立森山町小学校の校内研修会に参加した。同校の教師たちは,2つの課題に取り組んでいる。1つは,ユネスコスクールとして,伝統文化の継続発展の考え方や態度を子どもたちに培っている。もう1つは,表現力の育成である。コミュニケーションスキルの徹底や学び合う集団の育成,さらには,言語活動の充実等に着手している。
 冬休みまで残り1週間という,この時期に,私のリクエストで,研究授業を実施してもらった。授業者は,しっかり準備し,子どもたちに,金沢の伝統的な和菓子について,食文化の変容等による問題点等を考えさせていた。この研究授業は,もともと中学年部会の取り組みであったが,私がこれについて講評することになったので,結局,全教員が見学することになった。
 学校長も研究主任も,教師たちも,「まだまだです」「いろいろ問題があります」「詰めが足りません」と,同校の授業づくりに関して,その充実を願い,上記のように研鑽を重ねている。たくさんの学校の実践研究の様子を見ている私にとっては,森山町小学校の取り組みは,かなり成熟していると思うのだが--。同校の教師たちの謙虚な姿勢で学ぶ姿に接して,気持ちよく,金沢の街を離れた。

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2010.12.16

あなたがNHKの学校放送番組の制作者だったら--

 本学で後期に担当している講義「教育学特論Ⅱ」で,我ながら,おもしろい課題を学生に投げかけた。この講義では,15回かけて,放送教育の歴史と現状を扱う。また,学生は,それらを踏まえて,番組活用プランを作成・発表する。現在,現在放送されている学校放送番組の事例分析をおこなっている。今日は,中高等学校向けの番組「10min. Box」の生活指導や職業ガイダンスをいくつか取り上げた。タイトルだけを示し,「あなたがNHK学校放送番組の制作者であったら,どのような場面を盛り込むか」を考えさせ,実際に番組を視聴させたのである。学生の予想が当たることもあるし,外れることもある。彼らには,番組視聴後に,印象や授業における利用可能性を述べさせたが,それとともに,「なぜ,自分たちとは違う場面を制作者は挿入したのか」という問題を検討させた。それによって,彼らは,学校放送番組の教材特性,その今日的な姿等を納得できたと思う。

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2010.12.15

韓国の学生にインターネットで講義

 本日,ソウル教育大学の学生に,Skypeを利用して講義を実施した。本学と姉妹校提携を結んでいる同大学の7名の学生が1月に来日し,日本の学校で教育実習をおこなう。その事前指導の一環として,「我が国の学校教育事情」を説明した。音声が途切れたりして難しい状況ではあったが,即興で画用紙に内容を記したりして,なんとか乗り切った。彼らのためになっただろうか--。

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2010.12.14

ワークショップ体験を学生に提供

 先週に続いて,私が担当している講義「教育実践の研究Ⅱ」において,「ワークショップによる学び」を計画・実施した。これは,受講生に,授業とワークショップの接点を見いだしたり,社会教育のワークショップによる学びの可能性を考察するための力量を獲得させるものである。
P1130530 本日は,CSKホールディングスのスタッフの協力で,受講生に,実際にワークショップを体験してもらった。「くうそう・しょくぶつ・図鑑」ワークショップという名前のものだ。受講生は,ペアを組んで,様々なアイテムを用いて,作品を制作し,それを交流した。次週,その感想を交流するとともに,授業への導入可能性についてじっくり検討する。

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2010.12.13

ナイストライでした(ある教師の研究授業)

P1210864_2 豊中市立東泉丘小学校の校内研修会に参加した。同校の教師たちは,理科における活用型授業のデザイン等について,実践的な研究を推進している。この日,第6学年の単元『発電と電気の利用』において,「電流量を増やすにはどうしたらよいか」について,自分たちで実験の計画を策定し,お手製の器具を用意した。また,それらの実験結果をグラフ化したり,比較検討したりして,上記の課題の解決にいそしんだ。
 お手製の器具による実験は,時間がかかったし,データがとれないグループも出てきた。けれども,そのグループを含めて,クラスの子どもたちは,データをきちんと収集するために様々な工夫を重ねていた。
 この授業は,細かい点については,問題が少なくなかった。けれども,時間をかけても,子どもに,自主的に,またていねいに実験に臨ませることの可能性を検討するためのよき材料を教師たちに与えてくれた。ナイストライだと思い,まずは,こうした研究授業の意義を講評にてコメントした。
 なお,事前相談で,研究授業のデザインに関してアドバイスしてから4日間に,指導案の本時の展開は,かなりの程度変わった。例えば,私が「重要なのに欠けている」と指摘した,子どもの思考等の予想が十分に指導案に記載されていた。他者のアドバイスを短期間で(部分的に)吸収する授業者の姿勢にも,好感を抱いた。

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2010.12.12

福井県中学校長会研修会「講演会」の感想

 先日の福井県中学校長会研修会「講演会」の感想が届いた。その際の学校長たちの学ぶ姿勢は,11月26日の記事にて言及したとおりである。
 感想文を読んでいると,彼らが講演内容を自分のものにしようとしていたことがよく分かる。例えば,講演内容の何を自校のマネージメントに採用しようとするかが具体的に記されている。また,自身の取り組みと講演内容を接続して前者の課題を考察している。
 講演内容の一部に授業研究のリニューアル,例えば協議会後に参加者全員が授業研究会で得たアイデアの実践化について宣言するという取り組みを紹介したが,それについて,ある参加者は,「この年齢になるまで,そこまで突き詰めた授業研究をやってこなかったことを恥ずかしく思いました--中略--『自分だったらこう指導する』という提案や指摘,意見をぶつけ合うことは,ごく当然でした。しかし,『学び宣言』と『その検証』まで徹底する授業研究には脱帽しました。」と述べている。
 学校長も,講演内容に関して,自身の取り組みを「ていねいに」リフレクションできる--福井県の教師たちの学ぶ文化には,私の方が脱帽である。

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2010.12.11

平成23年度教育放送企画検討会議

 本日,東京・渋谷のNHKで,平成23年度教育放送企画検討会議が催され,私も参加した。この会は,次年度のNHK学校放送番組,幼児向け番組等の編成,新番組,デジタル教材などのコンセプトや内容が制作者から紹介され,それについて学識経験者や学校現場の実践家が意見を述べる機会だ。
 次年度,小学校番組の編成が大きく変わる予定だと聞いた。それに対して,出席者からは,疑念も出てきた。しかし,私は,放送教材は,マスコミが制作する教材であるから,時代や社会に合わせて,サービス内容が変わることは,基本的によいことであると考える。ただし,提供される番組の教材内容については,学習指導要領(文部科学省)とも,教師(学校)とも,一定の距離を置くNHKだからこそ制作し,提供できるという,オリジナリティを大切にしてもらいたいと思い,求められたコメントにおいても,それを強調した。

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2010.12.10

行政研修と校内研修のコラボレーション

 京都府総合教育センターが,相楽郡精華町の精華西中学校を会場にして,授業力向上「実践研究」特別講座を催した。3部構成である。まず,講座参加者は,各学校の実践研究,特に授業研究会の企画・運営に関して,報告会をおこなった。次いで第2部では,精華西中学校の授業研究会に参加する。つまり,研究授業を見学し,それを題材とする協議会において意見を述べたり,改善策を検討したりする。そして第3部では,本日の講座から,学校研究の充実に向けて,今年度中に,また次年度に,どのようなアクションを起こすかについて,検討して,宣言する。
P1210713 精華西中学校の授業研究会の事例を共通項にできたから,講座参加者の学び合いに豊かになったように思う。写真は,同校の代表が,研究の概要や研究授業の工夫点を研究授業実施前に説明しているところだ。大阪でも,このようなコラボレーションによる研修を実施できるとよいのだが--。
 ちなみに,私は,各部のまとめとともに,第3部では,司会・進行役まで担当した。

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2010.12.09

NHK学校放送の道徳番組の教材特性

 本日,担当している講義「教育学特論Ⅱ」で,NHK学校放送の道徳番組「時々迷々」を学生に視聴させ,その特徴について考察させた。そのポップな趣については,意見が分かれた。
 しかしながら,そのオリジナリティについては,学生は,納得してくれた。私が,小学校学習指導要領の道徳の中学年の内容一覧を示し,当該番組がどの価値項目をカバーしているかを問うてみると,彼らは,この番組が複数の価値項目に関係していること,子どもによって思いをはせるか項目が変わること,視聴後の子どもの反応によって授業展開が異なること,それゆえ,指導者が価値を強制する(逆に,自明とも言える価値の再確認に終始する)授業を回避できること,つまりNHK学校放送の道徳番組の教材特性を理解してくれた。

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2010.12.08

あなたは研究授業の途中で誰かに介入されてもよいか

 本日,担当している講義「教育総論」で,齋藤喜博の営みについて講じた。その社会的背景を解説した後,いわゆる介入授業の様子を記録した映像を学生に視聴させた。そして,「あなたは研究授業の途中で誰かに介入されてもよいか」と問うた。最初は,「ありえない」と反応していた学生たちであったが,「教師たちに学ぶ文化が確立しており,介入が日常であったらどうか」「子どものその時間の学びを保障するためには介入も必要なのではないか」とゆさぶりをかけると,彼らの意見は多様化していった。

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2010.12.07

ワークショップに関する講義を再び

 本日から3回,前記に続いて,東京大学の山内先生の依頼により,私が担当している講義「教育実践の研究Ⅱ」において,「ワークショップによる学び」を計画・実施する。これは,受講生に,授業とワークショップの接点を見いだしたり,社会教育のワークショップによる学びの可能性を考察するための力量を獲得させるものである。
 本日は,診断的評価の後,私がワークショップの定義や系譜,そこにおけるファシリテーターの役割等について解説し,それに続いて,学生に,3つの子ども向けワークショップ事例を吟味させ,その特徴等を考えさせた。
 今回の講義のために,山内先生たちとプランを再考したり,資料を再構成したりと,講義を再設計した(山内先生のお弟子さんには,映像教材の準備等で支援をしていただいた)。それは,面倒なことではあったが,自身の講義の可能性と課題を再認識するためのよき機会となった。次週は,CSKホールディングスのスタッフの方々に,学生にワークショップ体験を提供するためにお世話になる。これもまた,講義のリニューアルのためのチャレンジである。

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2010.12.06

全放連・人間力育成プロジェクトの研究授業

 本日,横浜市立吉原小学校で,吉田教諭が,第5学年社会科の単元「わたしたちと情報がどのようにつながっているのだろう」において,NHK学校放送番組『日本とことん見聞録』を活用して,研究授業を実施した。これは,全放連の研究プロジェクト「放送学習による人間力の育成」の取り組みの一環である。
P1210622 当該研究授業では,「これからの情報社会」を視聴した子どもたちが,それをもとにして,学習課題を設定した。吉田学級の子どもたちは,この番組を継続視聴しているゆえ,番組が示唆する,情報ネットワークの社会における浸透,その光と影を多面的に把握していた。
 私は,講評において,教科学習における人間力の育成,それに資する放送学習は,子どもたちが,番組視聴を通じて,教材との対話,自己との対話,教材との対話を連続・発展的に繰り広げ,それによって思考・判断・表現力を高めていくことに,その本質があると述べた。

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2010.12.05

「気がつけば,全校児童,わが子のよう」

P1210599 大阪市PTA協議会設立60周年記念事業の一環たる,教育フォーラム2010の会場では,PTAの方々が作成していた川柳がたくさん掲示されていた。「さあどうぞ,お先にどうぞ,PTA会長」などという役員確保の難しさを表現したものもあれば,「気がつけば,全校児童,わが子のよう」といった活動の本質に迫るものもあった。それらを眺めて,学校と家庭や地域との関わりについて,たくさん学んだ。

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2010.12.04

大阪市PTA協議会設立60周年記念の教育フォーラム2010

 本日,クレオ大阪で,大阪市PTA協議会設立60周年記念事業の一環たる,教育フォーラム2010が催された。午前中は,分科会(小中学校の事例報告,教育委員会の施策紹介),午後は全体会である。全体会には,開会式に続き,市長や識者の講演の後,パネルディスカッションが設定された。私は,そのコーディネータを務めた。時間との闘いもあって大変だったが,登壇者の考えを多面的に引き出すことについては,まずまずであったと,自分としては考える。
 午前中の事例報告には,学ぶものが多かった。PTAが親子で漢字検定を受けるキャンペーンを繰り広げるという,PTAの新しいアプローチも耳にした。講演についても,「なるほど」と思わせられるシーンがなんどもあった。

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2010.12.03

大阪でも自主研究発表会が開催された

 大阪市立長池小学校が自主研究発表会を催した。同校は,昨年度から,外国語活動のカリキュラム開発に着手している。特に,今年度は,高学年に加えて,低中学年においても,英語によるコミュニケーションの機会を子どもたちに提供してきた。
P1210503 自主研究発表会では,公開授業において,指導者が,電子黒板を活用したり,アクティビティを工夫したりして,子どもたちの英語によるコミュニケーションを支えていた。また,協議会では,同校の教師たちがイニシアチブを発揮して,30名を越える外部からの参加者の意見(授業に関する気づき)を数多く引き出し,集約していた。
 同校の教師が,「自主研究発表会を催し,自分たちが思いつかなかったアイデアを得ることができた」と,その意義を語っていた。自主研究発表会は,同校の教師たちにとっても,また他校の参加者にとっても,外国語活動のカリキュラムや指導・評価の特徴と課題を考える,よき研修の機会となった。

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2010.12.02

実践的な研究に取り組む教師の礎を築いてほしい

 本日も,次年度に卒業論文を作成する学生と話し合いをした。少なくとも6名の学生が私の下で,卒業論文を作成することになりそうだ(もう少し増減はありそうだが)。当たり前のことであるが,卒業論文や修士論文を作成するためには,相当の時間とエネルギーを費やすことになる。けれども,だからこそ,得られるものが大きいのである。特に,学校現場に接近してデータを収集したり,多様な事例にふれたりすれば,教職に就いてから役立つ実践知が得られる。新しいゼミ生たちにも,実践的な研究に取り組み,在学中に,実践的な研究に取り組む教師の礎を築いてほしいと想う。

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2010.12.01

自主研究発表会における子どもの学びと教師の熱意(尼崎市立七松小学校)

 尼崎市立七松小学校が,12月1日に自主研究発表会を開催した。これで,3年連続の自主研究発表会開催だ。7つのクラスで国語の授業が公開されたが,いずれも,子どもたちが真摯な姿勢で学びに取り組んでいた。また,教員が,きめ細かな指導や学習環境の工夫で,それを支えていた。それは,私の知り合いの教育委員会のスタッフが「子どもたちの学ぶ姿勢に,見ていて涙が出そうになりました」と語るほどであった(彼女は,実際に涙を流していた)。
P1210470 公開授業の後,それを含む授業改善の全体像を学年単位でプレゼンテーションしていたが,そこでは,公開授業に協力した,同学年の教員が授業者以上に,公開授業に至るまでの取り組みを当事者意識に基づいて熱く語っていた。研究会に参加し,私と対談した,尼崎市教育委員会の次長が「全員参加のすばらしい研究会でした」と批評した。

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