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2011.03.03

一斉指導のあり方を再考する

P1230908 エクセターのNewtown Primary Schoolで国語や算数の指導をいくつも見学した。いずれも,一斉指導と個別学習やペア・グループ学習の組み合わせで授業がデザインされていた。また,子どもたちの個人差に応ずるべく,教師は,複数の課題を用意している。また,アシスタントがいて,彼女たちが子どもたちの学習をきめ細かく,ケアしている。
 これらの点については,我が国の取り組みと変わらない。ところが,英国の教師たちが,日本の教師たちとは異なる考え方で一斉指導を運営していることに驚かされた(2日連続で,しかも複数の教師たちの指導において確認された)。それは,一斉指導の際の内容が,その前後の個別学習等の習熟の程度が高い方のコースのものに合わせて構成されていることだ。我が国の場合は,おおよそ,まず一斉指導では,より易しい内容を全員共通に学ばせ,その後,習熟の程度の高い子どもにはより難しい課題を与え,同時に習熟の程度が低い子どもには同じ(似た)内容の課題を与えて定着を図るのが通例であろう。要するに,英国のスタイルでは,習熟の程度が低い子どもは,より難しい内容を友だちが学んでいるのをただ眺めている状態に陥っている危険性がある。その点について質問したが,学校長等は,「習熟の程度が低い子どもも,より高いレベルの問題に挑戦しようと努力するようになる」「低いレベルの内容に時間をかけていると,習熟の程度が高い子どもはやる気を失うのでそれを避けたい」などと,その意義を語っていた。
 彼我のスタイルのどちらが正しいというものではない。しかし,我が国では当然視されている「どの子どももできる(可能性が高い,平易な)内容から学習をスタートさせる」という考え方が,洋の東西が変われば覆っているという事実を重く受け止めたいと思う。

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