附属学校園の研究に何を期待するか
先日,ある小学校を訪問した際に,その学校の教師たちから,先の2月に催された大阪教育大学附属平野小学校の授業研究発表会に参加した感想を聞かせてもらった。彼らは,3年生理科の授業について学ぶものが多かったとコメントしてくれた。その授業は,「じしゃくランド!」というタイトルの単元に位置づくものだった。子どもたちは,磁石の性質を生かした遊びやゲームを考案し,互いが考案したものを利用して楽しく活動する。そして,それを通じて磁石の性質を学び直す。教科における探究的な学習の成立と充実を図ったものだ。生活科や図工科等の理科以外の教科の要素が入ってくる。それは,邪道なように見えて,子どもたちの学びの連続・発展には欠かせぬ側面であると実感できたと,その教師たちは語ってくれた。
附属学校園の研究は,このような提案性のあるものであってほしい。次の学習指導要領でスタンダードになるような(各教科の)学習内容,それを体現する典型教材,そして,それを生かす指導法や評価法をだいたんに,未完成であっても,アピールできるからこそ,附属学校園ならではの研究ではないか。私は,自分の師匠にもそう教えられたし,多くの附属学校園が企画・運営する実践研究に接して,そう実感している。
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