ヨーロッパ連合(EU)の現状と課題を子どもたちに考えさせるカリキュラムの開発(フィンランド訪問第3日目)
Raumaという街のTeacher Training Schoolに向かった。トゥルクから90分くらい車で移動した後,学校に到着した。ここは,1974年に,トゥルク大学の附属学校になった小中学校である。到着後,学校長の話を聞いたり,施設を見学したりした。そして,授業を見学した。今週は,特別なプログラムが実施されているということだった。第1学年から第9学年までの全校の子どもが,チームを組んで,学際的なプロジェクトを展開していた。自分たちの理想の国家を構想するプロセスにおいて,自主性,協働,創造,「多様な視点で学ぶ」ことに関する能力を高めることが目標に設定されていた。自分たちの国家を,国名,自然環境(地図),国旗,文化,入国方法などの5つの視点で構想し,それを次時にプレゼンテーションするという流れが組まれている。
25人ほどの子どもたちで構成されるチームのそれぞれに対して,2人の教師が支援を繰り広げていたが,基本的には,探究は子どもたち自身が計画し,実行するという。そのような枠組み等は,この学校の4人の教師チームで設計され,他の教師たちに提案され,実行に至ったと聞いた。彼らは,何も参照せず,外部からの助言もなく,このカリキュラムを開発したと語っていた。それが望ましいか否かは別にして,おそらく,ヨーロッパ連合(EU)の現状と課題を子どもたちに考えさせるべきだ,彼らにその将来像を検討させたいという願いから,こうしたカリキュラムが生まれたのであると思われる。
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