2009.12.21

鍛えられて,授業の技を増やす教師たち

P1130447 本日,日本女子大学の吉崎静夫先生をリーダーとする調査研究プロジェクトの活動の一環として,福井県越前市立武生第三中学校を訪問し,3つの授業を見学するとともに,教師たちにヒアリングを試みた。いずれの授業も,50分の間に,ICT活用,ペアトーク,きめ細かな指導等,生徒に,学習参加や思考・表現を促すための複数の工夫が当然のように採り入れられていた。授業を充実させるための「引き出し」が多いのである。
 全体を通しての印象であるが,同校を含む,福井県の中学校の教師たちは,力量形成のための機会を数多く持ち,それで鍛えられて,授業の技を増やしていることがよく分かった。例えば,小学校に異動して小中の接続について考える,数年に一度は巡ってくる研究発表大会の開催に向けて教育研究会の仲間と研鑽を積む,毎年全員が研究授業を実施する(指導主事訪問に合わせて,指導案を作成して)等々--。彼らは,それを普通だと思っているが,全国的な見地からすれば,それらが年度を重ねても継続的・日常的に推進されていることは,驚きに値する。そうした教師文化と子どもたちの学ぶ姿勢,そして学力向上は決して無縁ではあるまい。

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2009.12.20

若い教師もベテラン教師も研究授業に取り組む学校は

 本日午後,国立教育政策研究所で催された,調査プロジェクトのミーティングに出席した。これは,教師の授業力やそれを規定する校内研究の実態について,教員自身,学校,教育委員会等を対象とするアンケートを実施する取り組みである。
 校内研究の充実を示す指標を定め,それらを質問項目に整えていく間に,研究授業を実施する教員の教職経験について,議論が及んだ。私は,若い教師もベテラン教師も研究授業に取り組んでいる場合,とりわけ,彼らが新しい教材や指導法にチャレンジしている場合に,その学校の教師たちの授業力は充実する傾向にあると主張した。研究授業の数が多くても,若手の教師にそれを押しつけているような学校では,教師たちの学びの共鳴現象が起こりにくいからだ(そして,子どもたちの学び合いも停滞する)。読者は,どのように思われるだろうか。

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2009.12.18

平成22年度の学校研究プランの策定

 大学院の講義「教職ファシリィテーター論」では,学校における実践研究の企画・運営について,理論的・実践的に検討している。学校研究の歴史や国際比較,企画・運営モデルの検討,すぐれた事例の研究を経て,受講生たる現職教員は,所属校の学校研究の特長と課題を分析し,次年度(つまり今回は,平成22年度)の学校研究プランの策定に従事する。次年度,それを活用して,学校研究の企画・運営にチャレンジしているケースも少なからずあり,我ながら,よいゴールであると思っている。
 16名の受講生の学校研究プランは,年明けの1月14日に,ポスター発表の形で交流されることになる。この日講義に参加すれば,小中高等学校や支援学校の学校研究プランを16ケース目にすることができる。もし,参加を希望なさる場合は,事前にご連絡を。

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2009.12.15

高等学校の授業スタイルは,なぜ変わらないのか

 本年度,既に6つの高等学校の授業を見学した(この後も,1校の訪問が予定されている)。その中には,いわゆる「しんどい」学校もあれば,進学校もある。しかし,基本的には,授業スタイルは,講義形式が採用されている。教師は黒板とチョークを,生徒は教科書とノートを利用して,たんたんと授業が進んでいく。ひどい場合には,指導者は,相手が寝ていても,内職をしていても,見て見ぬふりで,独白を続ける。芸術教科はそうでもないが,今度は,授業者が生徒に実習をさせておいて,自分は準備室に引っ込んでいたりする。
 高等学校の授業スタイルは,なぜ変わらないのか。もちろん,授業改善に勤しんでいる教師がいることもよく分かっている。しかし,全体としては,このような傾向が強いと言えよう。それで,教師としての自己実現が図れるのだろうか--。重い課題である。

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2009.12.14

子どもたちの学びに対する,教師たちのていねいな眼差し

P1130338 鳥取県岩美郡岩美町立岩美西小学校で授業を見学した。この学校の教師たちは,子どもたちの学びをていねいに見つめている。授業中の子どもの発言に対するコメントはもちろん,ノートや作品に対するコメントがとても手厚かった。写真は,書道の作品に対するものである。
 その他,学習規律の確立,評価基準の明確化,板書,家庭学習の充実等,習得型の授業成立の要件を満たした取り組み,そして活用型の授業に挑戦しようとする姿勢に好感が持てた。

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2009.12.07

研究授業に臨む姿勢(尼崎市立七松小学校)

 本日,尼崎市立七松小学校の研究発表会に参加した。同校は,「自ら考え共に学び続ける子ども~知識・技能の活用をめざした,思考力・判断力・表現力を高める学習指導を探る~」という研究テーマを掲げて,教師たちは,実践研究に着手している。
P1120922 本日は,6クラス(各学年1クラス)の授業が公開された。活用力の育成を図るために,それぞれの教師が授業デザインを工夫し,実践してくれた。特に,あるクラスの授業は,指導案の事前検討の際に,同じ学年の他の教師がやったものと同じ内容であったので,私たちが「別の場面の指導にチャレンジしましょう」と投げかけたものであった。指導者がリスクを覚悟でそれに応じてくれたため,参加者は,活用型授業のデザインについてしっかり考えられたし,得るものが多くなったと思う。そうした,研究授業に臨む姿勢は,同校の実践研究に対する熱意や価値観を象徴するものである。

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2009.12.04

「講師」活用力

 これもまた,ある市の研究推進リーダー研修のことである。本年度の校内研修・研究の企画・運営に関して,自己点検,相互評価を繰り広げていたところ,ある学校の研修に多様な外部講師が位置づけられていることが分かった。また,別の学校のものには,年に5回も,同じ講師が来校してくれていた。
 授業研究にせよ,理論研修にせよ,その活性化に学校外の専門家が講師として役立つ可能性は,小さくない。しかし,それへの依存が強すぎると,様々な面でかえって研修・研究が停滞する(例えば,内容や実施時期が限定されるなど)。自校の実践研究の進展に外部講師が必要なのか,それは誰なのか,いつ,どのような場面で協力してもらうのか,それを実現するための障害をどのようにすれば克服できるのか--「講師」活用力は,研究推進リーダーが獲得し,発揮すべき力量である。

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2009.12.03

これでよいのか,教員研修

 ある市の研究推進リーダー研修のことである。午後3時開始の予定であったが、その時刻になっても,出席予定者の3分の2以上が来ていない。やむなくスタートしたが、それから1時間以上に渡って,ばらばらと到着する。5時には研修会が終了するのに,最後の出席者は,なんと4時半を過ぎて会場に現れた。しかも,それらの遅刻者は,恥ずかしそうにも,申し訳なさそうにもしていない。教員研修が果たしてこれで,よいのか。色々考えさせられた。救いは,ある参加者が,「自分たちの授業研究のやり方が固定化していたことが分かった,いろいろトライできそうです」と,研修を振り返っていたことである。

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2009.11.30

「元気いっぱい」の研究授業

 大阪市教育センターの研究活動のサポートのため,大阪市立酉島小学校を訪問した。中堅教師の算数の授業を見学し,それと事後協議会の企画・運営について,アドバイスするためだ。
P1120849 学校に到着し,校長室で,学校長から授業者を紹介された。「『元気いっぱい』の教師です」と。授業は,なるほど,元気よく進められた。子どもたちも,それに触発されてか,元気よく,自分たちが見つけてきた「生活の中の九九」を,ICTを操作しながら,発表してくれた。
 事後協議会で,授業者は,自分がこれまで取り組んでこなかったスタイルの授業にチャレンジしたと述べた。それが,このプロジェクトチームのメンバーが,活用型授業のデザインについて,よりよく考える機会を提供してくれた。

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2009.11.29

学校評価を通じた成長

 本日午前,大阪市立昭和中学校の学校評議員会に出席した。この学校は,平成18年度に学校評価に関する実践研究に着手した。研究期間終了後も,同校の教師たちは,地道にその取り組みを継続させてきた。その成果たる学校改革の推進を本日確認できた。例えば,「学校生活の手引き」が制作された。保護者等に対するアンケート項目が改変されている。研修の回数が増えたり,研究指定を受けて授業公開や研究発表の機会が用意されたりしている。
 学校評価を通じて,学校が成長している。こういう学校を訪ね,教師たちに接するのは,心地よいことである。

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